『正義の天秤』

NHKでの初主演おめでとうかめなしくん!!

かめなしくん演じる鷹野和也は元外科医の弁護士ってな情報だけは知っていましたが、「元外科医」の設定が活かされていたのは初回の依頼人(被告)が主治医だった患者の父親で旧知の間柄である、というだけで、弁護士として(の仕事について)は元外科医であることは別段なんの意味も持たないみたいでちょっと衝撃。元外科医ならではの知識や人脈を活かしてとか、外科医として培った思考回路で普通の弁護士とは違うアプローチをするとか、そういうドラマなのかと思ってたんで。
恋人が意思疎通のできない寝たきり状態なんで、外科医を辞めて弁護士になった設定の理由はそこにあるのでしょうが、初回を見る限りは不要な設定だもん。
ていうかまた彼女が死んでる役か!と思ったら生きてて驚いたw。

ていうかですね、元外科医は原作設定だろうけど野球要素はなんなん?。地下駐車場みたいなところで北山相手にガチ投球練習する鷹野さんとかなんなん?。
サスペンダーを片方だけ外し指先にフーっと息を吹きかけて剛速球投げる亀梨和也(とそのボールを受けてひっくり返る北山宏光)を見せたい気持ちはとてもよくわかりますが、元外科医設定よりも野球好きのほうが前面に出まくりなのはなんなのかと。
スーパーボールを投げてその軌道を追いながら?見聞きしたことを整理して真実を見極める(弁護の筋道を立てる)のがお約束のようなので「玉を投げる」という行為は原作通りなんじゃないかと推測するけど、入所の挨拶するときに野球ボール持ってくるのはどうかと思うわw。

で、この連勝街道驀進中の鷹野さんが師団坂法律事務所に招へいされた理由は総売り上げの2%しか稼いでいないお荷物部門である「ルーム1」の立て直しを期待されてってなことだけど、鷹野さんの『やり方』からして立て直すつもりなのは刑事部門のレベルっぽいよね。元検事の大政ちゃんに元刑事の佐戸井けん太ニートの引きこもりだったくせに30を前に一念発起して死ぬ気で勉強して司法試験に合格したという、むしろそれドラマにしたほうがよくね?な北山くんと“いかにも”な設定の人員たちの弁護士としての潜在能力を引き出し高めることでルーム1の総合力をアップしようとしてるのだと思うのだけど、竹中直人たち“事務所”の意向としては「売上アップ」にあるわけだよね。もちろん招へいした奈緒の佐伯娘もそれを期待してると。
でも刑事裁判は儲からないのはわたしですら知っている現実であるわけで、鷹野がどれだけルーム1の能力を立て直そうが売上アップという事務所が求める結果に繋がることはないのではないかと思うのだけどそこいらへんをどう持っていくつもりなのかなぁ。

竹中直人たちはこれまでは創業者でありカリスマ性もあったのであろう中村雅俊の佐伯ナンタラがいるからルーム1を容認してたけど、これを機に刑事裁判なんぞ引き受けたくないと思っているのではないか。つまりルーム1を廃止し、事務所から佐伯ナンタラの理念を消し去ろうと(事務所を自分(たち)のものにしようと)してそうな気配を感じるので、鷹野さんが立て直そうとしているのは「ソコ」だと、利益だけを追求するのではなく本当の意味で依頼人を「救う」、弁護士としての正義の心を立て直すってな話になるのかな。そこで元外科医という設定がどんな働きをすることになるのか今のところはまったくわかりませんが。