『視覚探偵 日暮旅人』最終話

先生や亀吉や雪路が次から次へと血を流しバッタバッタと倒れていくわ旅人はリッチーと心中しようとしてるわってんでどうなることかと思ったら、みんなの笑顔で終わってよかったー!。
と言いたいところですが、パーティ中に階下のキャバクラから騒いでる声が聞こえてくるんじゃないかと最後の最後の瞬間まで期待してたけどやっぱりイケテツは死んじゃったんだね・・・。
ドクターやイケテツが命を奪われた一方で(あと想像だけど白石息子はきっと少なからずの後遺症があるよね)雪路父とリッチーは逮捕という結末に不満じゃないんだけど、理不尽だよなーとは思う。
でもそれが現実なのだろう。苦いものが残るのもまたこのドラマらしさなのだろう。
つーか旅人は心中覚悟で自分と同じ苦しみを味わって死ねっつってんのにご褒美状態のリッチーってのがほんと無力というか無念というか、雪路を利用し傷つけてでも果たしたかった復讐が叶わないもどかしさ虚しさ、旅人の報われなさに胸が痛んだけど、でも有起哉リッチーのぶれないマジキチっぷり最高だった。毎回有起哉リッチー最高って言ってる気がするけどだってほんとに最高なんだもん。
有起哉リッチーの何がすきって淡々と狂ってるとこ。登場時こそいかにもイッちゃってるっぽかったし以降もエキセントリックに見えたけど、でもこのひとずっとテンション変わらないんだよね。声を荒げたりすることもあるけど精神の波長的にはずっとフラットで、フラットのまんま狂ってる。人間の形をしてるけど中身なにも入ってないんじゃないの?ってな感じがして、リッチーを言い表す言葉があるとすればそれは「虚」なんじゃないかな。
で、その空っぽなリッチーは旅人が生き続けてきた世界を見た。怒りの感情を見た。旅人の強く激しい怒りは瞬く間に空っぽだったリッチーを満たして充たして、そして愛情によって破裂した・・・んだと思う。
旅人に復讐されながらリッチーは初めて満たされる快感を知り、充たされる歓喜に打ち震えていたんじゃないかな。
だとしたら(旅人にしてみりゃ)皮肉以外のナニモノでもないけど、リッチー最後まで変態すぎてほんと最高。
両親殺しの“実行犯”であるリッチーと心中するという旅人の最終目的と、父親の不正・悪行を許せない雪路のケジメを(恐らく意図的にではなく尺の都合で)並行して描いたために最後の最後で話が散漫になってしまったところはあったけど、希望の持てる終わり方でよかったよ。まぁここまでとーりのビジュアル最高!!!だったのに最後の最後でサングラス似合わねええええええええええええ!!!!!ってなズッコケかましてくれたけど、それでこそとーりですよ(笑)。
何度も何度も書いたけど、このドラマのとーりは文句ナシによかったです。ビジュアルもさることながら演技面でも北村有起哉のこれだけ強烈なキャラクターと真っ向勝負して負けなかったってのは称賛に値する。これわたし的にはかなりの賛辞。
って、有起哉のブログ!!!→http://lineblog.me/kitamura_yukiya/archives/277521.html

ああいうシュチュエーションでの撮影は、

台本の文字と監督の言葉しか拠り所がなく、

互いに想像で芝居するしかなくて。





見えないモノをあたかも見えたかのように、ね。

しかし実際観たら想像以上にカオスでした。





おかげで、

桃李くんとは特別な何かを共有できた気がします。

またいつか再会できたらそん時はまったくお互い間逆の役柄だったら面白いねと、打ち上げで楽しく語ることもできました。

特別な何かを共有したとーりと有起哉のおこぼれを頂戴した気分。
最初の1.2話こそアレだったもののドラマとしても面白かったし(当初はキッツイな・・・としか思えなかったシシド・カフカの増子さんとか土井さんの存在込みで最終的に愛おしさすら感じたもんね)(パーティで誰にも気にしてもらえない土井さん最後まで美味しかったw)、とーりの主演作がこんなにも満足できる作品になったことに感慨無量です。わたしやっぱりとーりが好きなんだなー(笑)。