警察に追い詰められた一ノ瀬を助けてくれるのは六車さんだと思い込んでたんで、偶然なのかなんなのかあんな状態で隠れてるところへ守さんが「・・・浩一君?」とか来てくれちゃってアッサリ逃げられたどころか六車さんの結末が嵌められて逮捕とか笑ったわ(笑)。一ノ瀬のポリシー的に六車さんを始末出来ない以上、六車さんの落としどころとしては逮捕という道しかないだろうとは思ってましたが、相手が誰かも確認せず(一ノ瀬だと思い込み)警察に銃を向けトラバサミで痛めた足を守さんに蹴られて倒れたところを確保されるとか残念すぎて(笑)。
守さんが30年前に預けられた「証拠」も「もう使えないね」で終了だし、カズキも結局百田の命令でやったにすぎなかったし、わたしが期待を込めて予想してたことがことごとく外れるもんで開始15分ぐらいでもう笑うしかなかった(笑)。
でもそこから『詐欺師』として最後の復讐をやりきったのはお見事。興三に初めて直接会ったときと同じく腹を刺され華麗に水落ちしたもののあの時と違って今回は一ノ瀬の生死不明で終わるんじゃないかと思いきや、実は晃と一ノ瀬が組んで仕掛けた『嘘』だったとかちょっと痺れたし。晃のほうも30年前の罪を償えないかわりに嘘の罪を償うことになっても構わないという晃“らしい”ケジメのつけ方で、清々しい気持ちになった。
まぁ実行犯とはいえ命令されて仕方なくかかわった五十嵐が精神破壊され廃人状態になってたり、たまたま目撃しただけの新聞配達少年だった六反田が全てを失うことになったりしたわけで(まぁこいつは悪徳弁護士だから自業自得な面が大きいけど)、それに比べて『本命』の仁科興三に対する復讐がこの程度でいいのか?ってのはあるけど、一ノ瀬の目的は「自分が受けた絶望と地獄を味あわせる」ことと「謝罪」だと言い続けていたわけで、一ノ瀬がこれでいいと判断したならそれでいいんだろう。殺されたOLと結局みんな亡くなってしまったんだっけ?その遺族のひとたちはこんなもんじゃ納得しないかもだけど、これはあくまでも千葉陽一改め一ノ瀬浩一の復讐だからね。
ていうか名前だけしか存在してなかった頃はあれだけ畏怖されていた六車さんが実際はあんな感じ(笑)だったわけだし、まぁこんなもんだよねw。
家族のための一ノ瀬の復讐は、結果として三瓶父娘の橋渡しをし、そして仁科三兄妹を仲直りさせた。復讐は復讐しか生まないとか復讐からは憎しみしか生まれないとか言うけど、そうではない復讐ドラマとして綺麗に着地してみせたことは評価に値すると思う。
そしてこれから先、もしかしたら何かが変わってしまうのかもしれないけれど、これからも役者・草磲剛を見たいし、いろんな役を演じる草磲剛を見たい。そう思う。