『銀と金』

原作未読(どころかタイトルすら知りませんでした)なので再現度とか全くわかりませんが、ガチクズなのかと思ってた池松くんはそうではないというか、性根は腐ってなくって、リリーさんが「合格」と言ったのはそこを試してのことだった、ということでいいんですかね?。でも確かにファミレスで店員を小馬鹿にしてた若者にはムカついたけど運ばれてきた料理をめちゃくちゃにしたって結局は店員が対応することになるだろうわけで、この行動ってそうすることで“ザマーミロ”とほんのちょっとスッキリするだけのこと、つまり自己満足目的の悪戯でしかないよねえ?。普通にクズじゃない?。
主人公がなぜハズレ馬券がお札に見えるほどまで追い詰められてる?のか、なぜ現在のような生き方をしているのか、これからそれが描かれていくのだろうし、それが描かれることによってリリーさん演じる銀さん?という人物が主人公に目を付けた理由もわかってくるのでしょうが、初回を観終えた時点でそこいらへんに対する興味がほとんど沸かなかったってのがなぁ・・・。銀さんは「何を考えているのかわからない」人物でいいんだろうけど、主人公はそれじゃダメなんじゃないかと思うんだけど。
五千万を餌に病人の酸素マスクを外すだけという“簡単なお仕事”を持ちかけられる→金の入った紙袋を持って土手を歩いてる とその間の“葛藤”を描かなかったのは1話ラストで銀さんの居場所に乗り込み人殺しはできないけどあんたの下で働きたいって言わせるため(そこで初めて主人公の気持ちが描かれる)のことでしょうが、藤原竜也カイジしか知らないくせに言うけど福本作品の魅力ってその“葛藤”にあるんじゃないの?。そこ描かず結論だけ言われても・・・って感じだし、池松くんの演技も淡々としすぎてて熱量皆無だもんで台詞で説明してくれているというのにそれでも「何を考えてるのかわからない」印象なんだよ。「何を考えているのか分からない二人」がなんかする話だってんならその「何を考えているのかわからない」ところにワクワク感が欲しい。
駆引きが始まってから(そういう話だよね?)が本番でしょうからもうちょっと見続けるつもりですが、ずっとこんな感じだとしたら厳しいかも(なんだかわからないドラマなら山田さんのカンヌだけで充分なんで)。