正直ほとんど期待してなかったんだけど、そのせいか思ってたよりも面白そうかなと思える初回で一安心。
主人公が滝ダイブした瞬間「あ、わたしこれ無理かも」ってなったけど、OPで弓矢に対して同じ角度でお花が飛んできた瞬間「わたしこれ無理!!!」ってなったけど、鶴ちゃんが言うときはビシっと言う基本ヤレヤレ系知的キャラで病弱亀ちゃんが事実上のヒロインとわかったあたりから俄然やる気になりました。
よくもわるくも慎重な作りで1年かけて作るドラマの『初回』としては勢いとか引きとか、そういうものに欠ける気はしますが、軸となる井伊家の姫と2人の幼馴染の関係性と立場や事情をしっかり描こうという意図が明確で、この子が春馬であり一生くんになるとか(萌え的な意味で)ヤベエな!!と素直に思えただけでとりあえず満足です。
(おとわが亀ちゃんと結婚すると決まり、改まっておめでとうございますという鶴ちゃんが複雑切ない顔してたけど(このシーンが最も“一生くんの面影”を感じさせられて、吹越さん-一生くん-小林颯くんのこのラインはキャスティングした人を全力で讃えたい!!)、そこに恋愛感情なるものがあるのならばおとわと思いきや実は亀ちゃんのほうだったー!!ってのが最近のパターンだと思うのだがどうかっ!?(全力前のめりで!)(いやだってどう見てもおとわより亀ちゃんのほうが可愛いだろう!!))
ていうか猫を抱く小林薫だけで充分すぎた(笑)。
開始当初はでかでかテロップ使って丁寧に説明してくれてんなーという印象だったのが1話終了するときには哲太と宇梶さんと小林薫(+前田吟)の関係を筆頭にノー説明すぎじゃないか!?に変わってましたが、ちゃんと説明されていたとしてもたぶん猫を抱く(+市原隼人を使う)(ワンカットだけで「こいつ裏仕事担当だな」とハッキリわかるこれは正しい市原隼人の使い方)小林薫の印象しか残らなかったと思うわ(笑)。
逆に言えば小林薫が出てなかったらなんの印象も残らない初回・・・ということになるであろうことには気づかなかった方向でw。
わたしはコーンスターチ撒きまくりの汚い画面作りは決して嫌いではないし、むしろ明るい画面のほうが入り込めなかったりするのですが、これは綺麗な画面ではあるもののキラキラしてるわけじゃないのでそこいらへんも無難な感じ(スタジオ撮影が多くなったらどうなるかまだわかりませんが)。
とはいえ、描写のバランスの悪さは気になる・・・・・・かなぁ。
まず井伊家が置かれている状況、今川との関係、それにより「井伊家」の内部がどんなパワーバランスなのか、亀父は発言力があって鶴父は嫌われてる(ゆえに鶴ちゃんも大人たちからキツくあたられている)らしいことはわかるけど、亀父がその今川に謀反を疑われて処刑されて首だけが戻ってきたという事実(展開)に対する説明としては到底“足りない”んじゃないかな。それがあるから亀之丞は命を狙われ井伊を出て、そして許嫁のおとわは出家することになるわけで、だから2話以降でそこいらへんの説明があるかもしれないし、4話まで子役でいくそうなんで土台作りに4話かけるつもりなのかもしれないけれど、ただでさえ一般的にはさほど馴染みがないであろう人物を題材にしてるわけだし、なによりこれ『初回』なわけでさ、もうちょっと分かりやすい作りにしたほうがよかった気がする。
それから、全体の流れ(構成)はそれとして1話単体にも流れがほしい。女ながらに跡継ぎになるつもりだった主人公に許嫁が出来て、竜宮小僧などというファンタジーな存在を探してたら死体発見しちゃったりしつつ妻として夫を支える気になってたら未来夫の父親の首だけが戻ってきて未来夫も命取られるってんで秘密裡に逃がされる、と展開的には結構なものがあったというのに受ける印象としては単調・・・とまでは言わないけど盛り上がらないんだよね。
これをまだ初回だしとみるか初回なのにとみるかだけど、前作の初回は勝頼様でガッツリ心を鷲掴みしてくれたことを思うと後者に傾く・・・かな。
ていうか前作のあれだけゲスいことしまくってたのになんだかんだで生き残ってた父親の印象がまだバリバリ残ってるわけでw、この程度で首取られるとかなさけねーな宇梶亀父!!としか思えなくてだな(笑)。
そんなわけで、当面の目標は早いとこ自分の脳内で前作は前作今作は今作と切り替えることだな。まぁ一生くんが登場したらその瞬間切り替わるだろうけど(笑)。