村田 沙耶香『消滅世界』

消滅世界

消滅世界

私は私だと思っていても、メンタル具合によっては妊娠、出産、少子化、そういった話題に接する時に・・・・・・・・・罪悪感なのかなぁ・・・ちょっとその気持ちを言い表す言葉を見つけることができないのだけど、女として生まれた意味、女として生きる意味、そういうものを問われるというより責められるような気持ちになることはあります。世間とか社会からというよりも、自分が自分に対して。
だからといって子供を産みたい、産み育てたいと思ったことが一度もない私はやっぱりどこかおかしいのだろうか。一応自分ではそれに対し「理由」を持っているつもりではあるけど、それでも生物として、私はどこかが、何かが欠けているのかな・・・とか思うことがあったりします。ごくたまにですが。
そんな私なので、この作品の中で描かれる“実験都市”はディストピアなのかそれともユートピアなのか、わからない。