認知症の母親が子供好きなので親に虐待されてる子供(にかつての自分を投影しつつ)を誘拐してましたってなハーメルン事件の真相にタワマンどころか亜紀も弓子も全くの無関係ってどういうこと(笑)。毎回言ってた「女は時々嘘をつく」ってやつもなんの意味もなかったとか(笑)。つーか「知りすぎた隣人」って誰のことよ(笑)(自ら盗聴に防犯カメラハッキングしてた弓子が「知りすぎた」なんて言わせねーよ?)。
“推理”の結果ではなくなんとなく“予想”した犯人レースの本命である生方がやっぱりハーメルン事件の犯人でしたが、体操教室の講師なんてバイトに毛が生えたようなもんだろうから時間はあるとして、認知症の母親にだけ子供の世話を任せるわけにはいかないだろうからそれなりに東京と山梨を行き来してたってことなんだろうけどそのわりには亜紀さんになにかあるといつも橋の上に居たわけで、ドラマの中では“そういうことだった”にしても現実問題無理があるのではなかろうか・・・なんてことは炎の中で亜紀と生方が対峙するシーンの酷さでどうでもよくなりました。
航平くんが犯人で驚いちゃったのはわかるけど、目の前ってか足元に転がってる手足縛られ口に粘着テープ張られた状態の息子の処置を先にしろよと(笑)。例えば犯人が息子の首筋にナイフ突き付けてるとかでそれができない状況ってわけでもなかったのに、炎がすぐそこまで来てるってのに助けにきてくれたと思った母親が自分のこと放置で「航平くん」に「なんで!?なんで!?」って縋りついてるとかやっぱり本当の母親のところに行こう・・・と考えるだろこれ(笑)。
そんで阿相旦那は人身売買の罪?偽装誘拐の罪?で逮捕され旦那の正体を知った寛子は息子を連れて再出発するつもりが過失で火を出して恐らく預貯金以外は全て失うことになったという“報い”を受けたのに対し、詳細は知らされてなかったものの人身売買に関わった高野旦那は無罪放免で他人の家を盗聴し監視カメラで覗いてた弓子は息子から「産んでくれてありがとう」の言葉を貰ってどこかで穏やかにフラワーアレンジメント講師やってますーってそれはないでしょ。
ほんと『雑』。辻褄合わせとかそういうレベルじゃなくとにかく描写が『雑』だった。最初から最後まで、なにからなにまで。
最初に書いたようにハーメルン事件とタワマンカーストに和樹を巡る母の戦いって全く別の話だったわけで(ハーメルン事件が母親たちの不安を煽る材料になってはいたけど)、終わってみればハーメルン要素不要だったんじゃないか?と思う反面、ハーメルンがなかったらママ友イジメドラマ・復讐ドラマの何番煎じだよ?でしかなかったわけで、でもそれが菅野美穂と松嶋菜々子だったら何番煎じだろうが価値があった、というか、松嶋菜々子が菅野美穂をひたすら追い込み陥れるドラマを貫いたならばそれはそれで見応えあったんじゃないかと思うのよね。と思うと、菅野美穂が主演としてドラマ本格復帰、共演が松嶋菜々子という最強レベルのカードをよくぞここまで無駄に使ってくれたなとドラマ好きとして怒りを覚えそうになるけど、それはそれとして、でも今年ってこれがワーストと言えないほど酷いドラマいっぱいあって、これですら見るべき(見られる)ところがいくつかあるだけ“まだマシ”だという現実に哀しくなってしまうわ。