『真田丸』第37回「信之」

金吾の錯乱描写はともかく、(これでいいとは思いつつも)形部様の切腹と三成の処刑だけというアフター関ヶ原、ていうかここまで大坂編を引っ張り支えた立役者である二人の退場に対する物足りなさを補って余りあるお兄ちゃんの助命嘆願であった。
家康に父親からもらった「幸」の字を捨てよと言われたお兄ちゃんの涙。それなのに父親から「役立たず」と言われてしまったお兄ちゃんの痛み。
泣いた。大泉洋の真田信幸に泣かされてしまった。
もうお兄ちゃん切なカッコ良すぎだよ!!あんた一番カッコいいよ!!!さすが日の本一恐ろしい舅を落とした男!!!(初めて殿に逆らった・・・ってしょんぼりする忠勝にキュンとしたー!)
と思ってましたが、予告にいた秀頼様クッソイケメンすぎなんですけどなにあれ・・・・・・(呆然)。
もう一目みただけで「このお方をお守りするためなら余裕で命賭けられます!!」感が凄まじい・・・・・・・・・っ!!。
お兄ちゃんのカッコよさは外見がどうこうという種類のものではないけれど、こうまで圧倒的なイケメンを見てしまうと内面なんてどうでもいいですイケメン正義!!と思ってしまうわけで。
ていうかこんだけイケメンだと家康でなくとも「あれほんとに秀吉の子?」って言いたくなるわよね。
秀忠がどの程度の人間なのかまだ判断できなかったけど、今回父に対し「父上に呼ばれなければ攻め落としていた」と言い切り、でもそれ以上は言わず気持ちを押さえて即謝罪の言葉を述べたのを見て少なくともポンコツではないことが分かったし、そう描くこともないんだろうなと思えたけど、予告のワンカットだけで秀忠と比べるまでもなく秀頼のほうがあらゆる面で上だろうと分かってしまうわけで、これは家康が豊臣秀頼を『脅威』とみなす(であろう)のも納得。
で。お兄ちゃんの頑張りは補って余りある、とは書きましたが、すいません・・・それはちょっと言い過ぎでした。
お兄ちゃんの頑張りはそれとして、やっぱり形部様と三成の最期はあっけな過ぎたよ・・・・・・・・・。
真田にとっての関ヶ原はこういうことだったんだろうし作劇として「これでいい」(こういう描き方もある)とは思うんだ。でも気持ちとしては受け入れがたい。秀次様の最期や、北条氏政の最期ですらあれだけ濃密に描いたというのに、それに対して形部様と三成は・・・と思わずにはいられない。
金吾という人間を、裏切りに至る金吾の心中をここまでしっかり描いてきたのは関ヶ原のためだと、わざわざ“干し柿”というアイテムを劇中に出したのは三成の最期の時の前フリなんだと、それはそう思い込まされていただけで、その思い込まされも含めてこれが真田丸における関ヶ原だってことなのかもしれませんが、気持ちの持っていき場所が見つからない。
でも形部様最期の言葉は『治部、楽しかったぞ』なんですよね・・・・・・。結局のところ、形部と治部の間にはたとえ源次郎であっても割り込む余地はなかった、ということなのだろう。
ていうかそれに対し三成はニヤリと笑っただけで言葉を残す(残させる)ことはなく、今のところ佐吉→虎之助の耳打ちがなんだったのかも不明のままだし、そこいらへん女子的には非常に美味しいネタではありますが、それはそれこれはこれ。
そんでもってなにやら意図的なものではなかったそうですが、まさか大河ドラマで共演する岡本健一高橋和也なんてものを見る日がくるとは思ってもみませんでした。いろんな意味で複雑です。