『僕のヤバイ妻』最終話

ラス前に突如存在が明らかになった「小暮妻」についてその存在理由、劇中で果たす役割についてあれこれ考えてたというのに、小暮の存在含め「え?それだけ??」な真相にポカーンとしてたら16億て(笑)。
望月夫婦は今度は16億を巡り殺し合いをし、2億をゲットした鯨井夫婦は本物の夫婦になって逃げ続けると。
どっちもヤバイ妻と妻に振り回された夫の物語として悪くないオチだとは思うけど、緒方くんが心底気の毒・・・。
真理亜のために死んだならのならば “本望”と言えるだろうけど、突然現れたオバサンに突き落とされるとか緒方くん的には何がなんだかわかんなかったはずで、犯人である鯨井有希を逃がしたってことは真理亜はもう緒方くんのことなんて欠片も気にしてないってことだろうし(これ、鯨井夫婦が“逃げ続ける”ことによって“誘拐”された真理亜の生命に危険が及び続けるから保険が満額下りるってことなんだよね?。つまり真理亜が鯨井夫婦を逃がしたのは16億を得るためだと)、無駄死にとはまさにこのこと。
ってのはあるけど、でも最後まで突っ走りきったのは見事。毒入りワインの回収もしっかりしてみせたし、どうなることかと思ったけどこれはかなり上手いことまとめたと思う。海外で高額な誘拐保険があるのは身代金を用意するため(海外では身代金を払えば無事返してもらえる誘拐ビジネスが定着してるって本で読んだ)なので真理亜の状況で満額保険がおりることはないのではないかとは思うけど、これそういうドラマじゃないしw、なんのために存在してたのかわかんなかった、というかこの役になんで蔵之介?な小暮も最後のニヤリでもしかして両親の反対を押し切って真理亜を留学させたときからこの計画は始まっていたのか!?(だから留学を終えて帰国してるというのに両親が死んだあと解約するのではなく受取人を幸平に書きかえたのだと)という含みというか余韻というか、そういうものを残せたし。なにより最後まで幸平が「馬鹿」扱いだったのが嬉しいw。
ガレージで和樹に向けて言い放った「バーーーーーーカッ!」っての、これアドリブだってな話をどこかで見たけど、ここで「バーカ!」なんて小学生レベルのアドリブ入れる(入れようと思う)英明さんもスゲーしw(それを受けて一生くんも幸平さんが逃げたという台詞を「バカが逃げた」とアドリブで変えたそうだけど、一生くんならこれぐらい余裕です!!w)、「バーカ!」っていかにも言いそうな幸平というキャラクターもすごいしw、望月幸平という男に伊藤英明をキャスティングしたこと、これがこのドラマ最大の勝因だと思うわ。真理亜の動画を見て指輪に気付き居場所がどこだか「足りない頭で考えた」ってのには思わずヨーシヨシ!ってご褒美あげたくなったもんねw。最後に一言で脱いだ靴は靴箱に入れろと言われて「何言ってんだよ!?」とか言い返すことなく真理亜の意図を察して素直に靴箱を開けたのとか、ほんとわんこのしつけが上手くいったのとおんなじ気持ちだったw。ここまでナチュラルに劇中においても視聴者に対しても「馬鹿」、それも単なる馬鹿じゃなくって「愛すべき馬鹿」という共通認識を持たせられる人は英明さんをおいてほかに居ないだろう。
でも最終回は一生くんが持ってった。
2億持って逃げろ、あとから追うからというも有希ちゃんから「一人で全部被るつもりなんでしょ」と言われ「あんたなんかのためにそこまでするかよ」って言った瞬間の表情な。「いいから行けって!!」と顔を歪ませ声を震わせる和くんの感情ダダ漏れ感が切なすぎた。そしてトドメの「俺だってあんたがいなきゃ意味ねーんだよ!!」ですわ。まさかこのドラマでこんなズキュン台詞を言う一生くんが拝めるだなんてこの瞬間まで思ってもみなかったよね。
それから警察が来たことを有希ちゃんに伝えるべくチャリンコひっし漕ぎする作業着姿の和くんもよかったし、逃げる準備しながら左手の薬指に指輪嵌めんのもよかったし、ていうかもうどんな時でも「有希ちゃん」呼びの和くんが、有希ちゃんに向けるまなざしの優しさが、こんなバカドラマにあるまじき萌え苦しさだった。
近頃の高橋一生の打率の高さがちょっと怖いわ・・・コントドラマだろうがクソ恋愛ドラマだろうが不思議ドラマだろうがバカドラマだろうがお構いなしの無双じゃねーか。
緑子さんと一生くんを歳の差夫婦なんて設定にしておきながら単なる隣人で終わるわけがないとは思ってましたが、まさかここまでガッツリ、というかもはやもう一組の主役夫婦になるとまでは予想できなかった。
これだけ憎み合い騙し合いしてきたってのに、望月夫婦も鯨井夫婦も揃って笑顔で、ついでに杏南も笑顔で終わるってすごいわ。最後まで楽しませてもらえたけど、おまえらまとめて緒方くんに呪われろ!!(笑)。