『重版出来!』最終話

もう神か仏かと半ば本気で思っていた三蔵山先生が実は誰よりもイケイケであることが明らかになった圧巻の宣戦布告スピーチからのピーブ遷移が重版出来決定、それを聞いて「良かった」という中田くんの素直な笑顔。
「重版出来」はみんなが幸せになれる言葉だというだけあって、みんな笑顔で、それぞれいろいろ想いはあるし、これからもいろいろあるんだろうけど、でもこうやって笑える瞬間をいくつもいくつも積み重ねながらこの人たちは今日も明日もこれからもずっと頑張り続けていくんだろうな(最終回に出なかった梨音もきっともう新しい男見つけてイチャイチャしているだろう)。三蔵山先生の冒険はこれからだ!!!。
と思えるこのドラマらしい最高に爽やかな終わりで大満足!。思い残すことはない!完全に完璧に大満足!!!。
『誰かのために働く。自分のために働く。何のためにでも構わない。誰かが動けば世界が変わる。その一歩が、誰かを変える。毎日は続いていく。今日もまた生きていく』
このドラマを「好きだ」と思う気持ちを見事に昇華させてくれる最終回に心からの「面白かった」「良いドラマだった」以外もはや余計な言葉は不要だね!!って思ったんだけど、でもこれだけ言わせて。
ちょっと沼さん!!!。三蔵山先生がスピーチの中で「オワコン」と言われたときのことを確か去年の春とか仰ってたように思うのだけど、てことは沼さんがチーフアシスタントを辞めて実家に戻って家業を継いでからまだ1年も経ってないってことだよね!?。つまり沼さんはそのお酒のイベントだかなんだかで知り合った女性とわずか数か月で結婚まで行っちゃった(その予定)ってことなの!?ついこの前まで漫画家のアシスタントやってた40のオッサンが!???。
ここに一番夢と希望が溢れていると思うのだが(真顔)。
ていうか五百旗頭さん。近代芸術文化賞の漫画部門はヒッチポッチかツノひめさまかという下馬評の中、バイブス編集部内でもツノひめさまに取らせたいという雰囲気であろう中、実は三蔵山先生のドラゴン急流の受賞を「狙ってたんで」と事務局に提出するための資料をバッチリ作ってたってなにそれ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
壬生や菊地さんだけでなく、安井も編集長も本気で驚嘆の表情を浮かべてたってことは、狙ってることを誰にも言わず心に秘めてたってことでしょう?。でも資料作ってるってことは本気で狙ってるってことになるよね?。不言実行とはちょっと違うかもだけど、どんだけカッコいいのこの人・・・・・・っ!!!
って思ったんだけど、でも「不言」なのは対外的に、であって心の中ではめっちゃめんどくさいことぶつぶつぶつぶつ言ってたよね、きっと(笑)。
「五百旗頭さんだってこんな顔だけど必死なんだ!」と言われてなんとも言えない表情になる五百旗頭さん!重版出来ダンスをやれと言われて嫌だといいつつもなんかクネクネはする五百旗頭さん!!あーーーーーーーーん五百旗頭さんだい好きです!!!!!!!!!!!!!。
あー!あとピーブ遷移の初版が5千ではなく5万部だと知った編集長のハグを「しねーよ」「抱かねーよ!」って拒否る岡さんも最高だったー!。
ピーブの宣伝文?を漢字ではなく0をいっぱい並べたほうがいいとアドバイスしてくれる安井も良かったし!。ていうか三蔵山先生の受賞パーティなんて特別な場ですらいい加減見飽きられてるw仮病でサボろうとしてたのに、いつもは定時でキッチリ上がるくせに二次会まで付き合ったって、この日の安井はどんな心境だったんだろうなー。
あとあと絵が下手だからサインだけといいつつピーブのために書店員さんたちがしてくれた努力や掛けてくれた言葉、そして買ってくれた読者のためにやっぱり絵も描こうと、そのために10分しか時間がなくても絵を練習する中田くんに自分のためでなく誰かのために絵を描こうと思えるようになったんだね!ってギュンッとなったら絵よりも字のほうがはるかにヤバかったwwwとかこのズレっぷりが愛おしすぎる!!。三蔵山さんの奥さんとわかりやすい“和解シーン”を描くのではなく奥さんが握ったおにぎりをしっかり噛みしめる中田くんというカットで中田くんの気持ちの変化、その兆しを見せるだけってのもいつもながら素敵な描写だった。
そして中田くんに「世界は広い」と教えてくれた三蔵山先生もまた新しい世界に挑戦するつもりだと。
心と中田くん。編集者として漫画家として、ともにヒヨコの二人が成長する姿を描く一方で、そんなヒヨコを暖かく見守ってくれる存在だとしか思ってなかった三蔵山先生が実はいちばん獰猛な鷲だったと。「オワコン」という言葉が強烈だった三蔵山先生の話から始まったこのドラマがこういう終わり方をするって、ドラマ全体を通じてほんっと構成の巧さにしびれました。
って面白かった以外感想いらねーだろと思いつつもやっぱりいっぱい書いてしまった(笑)。


漫画業界を舞台にしたドラマでしたが、その業界を掘り下げるのではなくもっとこう・・・普遍的というか、仕事の内容に関わらず「働くこと」「自分のやり方、自分のペースで頑張ること」の意味というか良さというかその在り方というか、そういうものを見せてくれたなー。それを教えようとか伝えようとかそういうんじゃなくって、ただ「見せてくれた」。みんないろんな悩みや苦しみや想いを抱え、過去を抱え現在を抱え、それでもがんばる姿、ただそれだけを見せてくれた。そこがよかったんだと思う。その頑張りを見てわたしなりに元気・・・とかいうとちょっと恥ずかしいんだけど、明日も頑張ろうって、そんな気持ちを貰いました。
原作、脚本、演出、音楽、演技。このドラマを作る要素全てが素晴らしかった。素敵なドラマを作ってくれた全ての役者さんスタッフさんに最大級の感謝をおくります。面白かったー!!。