これまでの時間を全て爆発させたような、壮絶なる美和の最期だった。
『天使』という言葉は欺瞞以外のなにものでもないと思ったけど、その言葉を死にたくないと訴える美和をなだめるために恭子が使う。
陽光で教えられた絵を描くという行為が、まるで天使のような恭子と美和の絵が、今のトモを支えてる。
そして美和の残した手と手を繋ぐ像によって、美和の残した想いによって、恭子とトモは“猶予”を得るべく文字通り運命と戦うことになるのだと。
そこに何かを見てとれるような気はするし、子供時代から始まったこの物語がじわじわと昇華していってるのも感じたりするんだけど、どうにもこうにもそれ以上、感情面で踏み込めないのは無意識にわたしの心がこれ以上入り込むことを拒否しているからなのだろうか。
ていうかさ・・・・・・ぶるぶる震え「わたしを離さないで、恭子!」と絶叫する美和を見てたらさ、それまではおとなしかった牛や豚が売りに出される(加工される)べく搬送車に乗せようとしたとたん暴れるってな話を思い出しちゃってさ、気分が沈んだよね・・・。