『ナオミとカナコ』第1話

内容が内容だけに「面白かった」というのはちょっと憚られる気がしなくもないんだけど、わたしこの原作を面白く読んだんですよ。ハードなほうの奥田英朗作品大好きだし。
で、具体的に誰かを想像しながら読んだわけではなかったものの(わたし的には具体的に想像するような(実写でみたいような)タイプの作品ではないので)それでも主人公の二人、特にナオミのほうはイメージとして全く違うなーと、始まるまではそう思ってました。誰?って言えば・・・松雪さんかなーってなイメージだったんで。
でも蓋開けてみたら意外や意外、広末さん悪くないよこれ。ていうか「ナオミ」という人物の描き方、肉付けが今のところ上手くいってると思う。
わたし原作を読んだときにナオミが殺人という行為に手を染める理由がイマイチ理解できなかったんですよね。DVで苦しんでる親友を助けるためという大義名分はあるけど、それにしたってことは殺人なわけで、今の日本で夫を妻が殺して捕まらないだなんて不可能とまでは言わないけど相当難しいことだよね。つーか無理だろと。中国人相手にこれだけの交渉力を発揮できるほど頭回る人間が取る手段として、殺人ってのは最終手段中の最終手段だろうに、そこに至るいくつもの選択肢、段階をすっ飛ばして一気に殺人に走っちゃうことが理解できなかったんです。
でもドラマではナオミの「正義感」と、それから母親が父親にDVされ続けたことを前面に出したことで、原作よりはわかるかなーと。なんとなくレベルだけど。
あとまぁ広末さんが演じることで“仕事は出来るかもしれないけど人間的にはそんなに頭いいわけじゃないんじゃないの?感”があったりするんでw、そういう意味でもこのキャスティングは悪くないとおもいますw。
内田さんのカナコは夫を殺してからが本番なんで、まだ様子見。
隆太のDV夫はまぁ誰が演じてもこんなもんだろうから特に言うことはないけど、高畑さんのところで働いてるそっくりさんの方が本役と言ってもいいぐらいなんでこっちも様子見ではありますが、でもやっぱ隆太はどう見ても中国人には見えないよなー。
なんてことはどうでもいい。そんなことはどうでもいいんだと思わせられる高畑淳子演じる李社長のインパクトたるやっ!!。
小説の映像化でここまで「まんま」なのってそうそうないですよ!?。なにこのずうずうしさの塊。
出会いから一緒にご飯食べてDV被害の友人のことを相談するまで全て原作通りの展開で、ナオミがカナコの旦那を「殺す」ことを考えるキッカケというか、李社長の話に背中を押されてってなところも原作通りなんだけど、なんかすごい説得力・・・・・・ってんじゃないけど、殺れそうな気がしてくる感というか、ナオミが全部すっ飛ばして「殺人」に向かう理由の一つとしてこの李社長の存在、発言ってのは原作以上のものがある。やっぱすげーな高畑淳子
あとダイスケかわいい。