『ど根性ガエル』

ちょっと・・・カエルの上にヒロシがべちゃって倒れたらTシャツとカエルが同化しちゃって平面カエルになりましたってなファンタジーに「寿命」とかリアルなもん持ち込んでんじゃないわよおおおおおおおおおおおお!!
再放送か再々放送か(リアルタイムじゃないってことだけは明言しておきます!←ひっしw)、とにかくアニメはちょろっと見てた記憶があるものの、ヒロシとピョン吉を筆頭にキャラクターは覚えてるけどあとは急いで駆け付けるべくピョン吉にヒロシが引っ張られてる画ぐらいでどんな話だったか具体的に思いだせるのが1話もないってな程度のわたしではありますが、ピョン吉が野良猫に「そろそろ寿命なんじゃないかなーと思ってる」と話したり、寝てるピョン吉の剥がれかけてるところを母ちゃんが必死で押さえつけてなんとかくっつけてくれたり、そういうの見ると泣きそうになっちゃうんだよおおおおおおお!!。ぜんっぜん思い入れとかないのに!なにこれ!?。
つーか確か原作ヒロシもろくでもないガキだった記憶があるけど、でもそこは子供なんでまだ許せる程度のクズ具合だったしなによりいいところもあったと思うんですよ。でも30歳になったヒロシのクズっぷりは笑えねえ。仕事探しに行けと言われてチャリで仕事〜仕事〜ってそこいら見回して「はい仕事探し終わったー!」って、ギャグドラマ(だよね?)に対して殺意とか抱きたくないんですけど。
そんなドクズのヒロシが「根性」でこの現状を打開するのか(具体的な目標としては京子ちゃんとの結婚)、人生で初めて本気で頑張ったけど「根性」だけじゃどうにもならない現実にぶちあたることでほんのちょっとでも成長するのか、そんな感じになるのかなーと予想しますが、ゴリライモはパン屋の社長になり五郎は警察官になり、二人ともちゃんと大人になってるのに対しヒロシだけがなぜこの体たらくなのか、まずはそこが問題だよね。
ピョン吉はヒロシの身体そのものを強引に動かす(Tシャツごと引っ張る)ことはできるけど、ドラさんみたいに便利アイテム出してやれるわけじゃなし、そこまでヒロシをこう・・・・・甘やかしてきちゃったわけじゃないと思うのよ。「ピョン吉助けてー!」って呼ばれれば駆けつけて助けてやったりするけど、ピョン吉がヒロシにしてやれることって言い方悪いけどその程度だよね。ドラさんに比べたら何もできないと言ってもいいぐらいだよね。
で、実写化するにあたり平面カエルという『設定』にどの程度の現実感を持たせられるのか、持たせるつもりなのかってこともひとつの見所だったわけだけど、ここはもう『そういうもの』として描くっぽいよね。Tシャツにカエルがくっついてて言葉喋るだなんて、それこそリアルな話をしちゃえば億単位で金稼ぐのも容易だと思うのよ。梨の妖精とやらがあれだけ稼いでることを思えばピョン吉さんならいかほど稼ぐかってな話だろうよ。だから、そういう時期(メディアに出まくって稼ぎまくった)を経て、さすがにピョン吉さんへの興味も一巡し、そんでもっての今があるってな話ならピョン吉使っていい思いをしちゃった(ラクに稼ぐことを覚えてしまった)ヒロシが現在ニートってのもまぁわからんでもないなと思えそうだけど、どうやらそういうことではなさそうじゃん。この町で、不可思議だけど『そういう存在』であるピョン吉と共にとりあえず「根性」とだけ言い続けて生きてきて、中身子供のまんま図体だけ大人になっちゃったーってな奴っぽいじゃん。
そりゃあ喋ってぴょんぴょん飛び跳ねてある程度なら自力移動できるカエルTシャツなんかと暮らしてれば大人になりきれない面があるのも仕方がないのかもしれないよ。でもそれとヒロシが絶賛ニート中(ってかマトモに働いたことあんのか?)であることは別問題だよね。関係性は変わらずともゴリライモも五郎もちゃんと働いてるし(かたや社長として大勢の従業員を抱える身、かたや公務員であるわけだからむしろ“立派な大人”と言っていいほどだろう)、この町で生きていながらもやっぱり変わってるわけでさ、変わらないのは、変われないのは、変わろうとしないのはヒロシだけ・・・ってことなのかなーと(あと梅さん。未だプロポーズ出来ないどころかいい歳して学校の授業を覗いてるとかこれヒロシよりも酷いんじゃないかとw)。
で、そろそろ平面カエルとしての寿命が尽きようとしてると感じてるピョン吉は、そんなヒロシのことが心配でたまらないってなわけですよね。
それぞれ歳こそ重ねてはいるものの、「懐かしい」あのころのままの(ような)町に町の外で生きていた京子ちゃんが戻ってきたことで、町の外の概念というか常識というか視点というか、そういうものが持ち込まれるんじゃないかなぁ。だから京子ちゃんだけがかつての面影ゼロの離婚が原因ってだけじゃねーだろってぐらい性格悪い女になってしまったのだと解釈したんだけど、そんな京子ちゃんと結婚するためにヒロシがどんな根性を見せるのか、クズニートヒロシがこれからどう変わるのかってな話になるとして(京子ちゃんにこれだけボロクソ言われても全然堪えてないというか、何を言われたかわかってないっぽいから変わらない可能性もあるけどw)、最大のポイントはそこにピョン吉をどう絡ませるつもりなのかってところだろうなー。そしてヒロシの変化がピョン吉の「寿命」にどんな影響を与えるのか。
本編からもEDからも、それから薬師丸さんや白石さんという女優の存在からも、切ないことになっちゃう気配がビンビン伝わってくるわけですが、それらから想起させられる「泣くなはらちゃん」と類似したものになるのか対になるのか、初回を見た限りではまだどちらとも判断しかねますが、どういうものになるにせよ『ど根性ガエル』というコンテンツで“なければならない”ものにしてほしい。だってCGと満島ちゃんがこれだけ見事な完璧なるピョン吉を演じてくれているのだから。これをただ「アニメとそっくり」ってだけで終わらせちゃダメだと思う。
あと語尾に「ヤンス」ってくっついてても違和感まったくない勝地相変わらずさすが。


しかしあれですね、わたし『ブタゴリラ』が一番酷いあだ名だと思ってるんだけど、『ゴリライモ』も大概酷いですよね(笑)。