ざっくり言ってしまうと、主人公は国主導で
国益を損なう人物を抹殺するための組織である「研究所」に属する殺し屋で、
統計学者でありなんの政治的背景のない夫が身元不明の女と焼死体で発見されたことで、国内にもうひとつ研究所と同じような「連合会」という組織が存在することを知る。夫の死の真相を追う主人公と夫の事件を担当する刑事を巡り二つの組織が静かな争いを繰り広げるが、実は両組織の根っこは同じもので・・・という話なんだけど、主軸は主人公が夫と息子に「嘘をついている」こと、守るべき存在を作ってしまった殺し屋というものなので、アクションは控えめ。むしろ関係者の思惑を読んで読まれてという頭脳バトルの要素の方が強いんで、新宿を舞台に“はいはいカッコいいカッコいい”ってなものが読みたくてこれを手に取った私としては求めていたものと違ってしょんぼり。
ていうか登場した瞬間から養父の『ラスボス感』がすごい(笑)。実写化するなら100%
北大路欣也(笑)。