新感線☆RX『五右衛門ロック』@新宿コマ劇場

これ最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

この一言に尽きます。めちゃめちゃ面白かった。まるで夏祭り。おポンチといのうえ歌舞伎のいいところをシンプルにミックスしたって感じの派手で華やかでカッコよくてアホ(笑)な舞台で、下準備なくとも誰もが楽しめる“でっかくなった”新感線らしい舞台だと思った。燃えてププっと笑えてスカッとしてちょっとグッとさせられてそして最後は完全燃焼で総立ち。ここまで叩きすぎて手の平痛くなるほど心の底から拍手を贈りたい舞台って久々だわ!・・・まぁ前にそう感じたのも新感線(アカドクロ)なんだけどw。全力で手を叩きながらIZOもできれば五右衛門ロックもできる・・・それがいまの新感線なんだなぁってなんかしみじみしちゃったわ。


以下、内容に触れてます↓↓↓




サンボさんはそれなりに、右近さんは超おいしい役だけどメインの4人(古ちん、聖子さん、じゅんさん、粟根さん)以外の劇団員さんの出番というか見せ場が少なかったなぁってのと、せっかくのコマなんだから回り舞台ってか盆?をもっとガンガン使えばいいのになーとは思ったものの、ほんと満足できる舞台でした。劇団の公演としてそれがいいのか悪いのかは判断に迷うところだけど、客演キャストの使い方は完璧と言っていいんじゃないかな。簡単に言っちゃえば主演の古田さんがルパンで松雪さんが不二子ちゃん、えぐっちゃんが銭形のとっつぁん的な感じで、ある島にあるお宝目指してる最中大嵐で船が転覆し、流れ着いた島(たまたま目指してた島だった)の王が北大路欣也様で、財宝もろともその島を頂こうと企んでるのが王の元部下であるじゅんさんと濱田マリさん夫婦。未來ちゃんは王の息子なんだけど目の前で母を殺されたことを恨み、じゅんさん陣営についてる若き孤高の王子様。で、慈英は右近さんとともにあちらこちらで都合のいいこと言って唆しながら渡り歩くうさんくさいスペインの武器商人役。
みんなそれぞれ見せ場があってカッコよかったり可愛かったりしたんだけど、やはり欣也の存在感はすごいわ。つーか顔デカっwwwww。松雪さんを背後から抱きかかえる風にして踊るシーンがあるんだけど、顔面積松雪さんの3倍ぐらいありそうだったもんw。って、いやいや顔の問題じゃなくw、欣也は笑顔をほぼ見せない強くて怖い王なんでそれもあるとは思うけど、全体的に(いい意味で)ゆるーい舞台が欣也が出るたびにビシっと締まるというかね、舞台上で繰り広げられる物語をホンモノにしてたと思った。まぁ欲を言えば北大路欣也様にこそ笑いを取って欲しかった、欣也にそれをさせてこその新感線じゃないか!とは思ったけどねw。殺陣はさすがの身のこなしでした。後半未來ちゃんとえぐっちゃんを相手にする場面は舞台上に3人しかいないってのにすごい迫力と緊迫感だったわ。


濱田マリさんが愛する夫・じゅんさんに向けて♪あなたは〜ちっちゃい(人間)♪って歌う曲(その名も「ちっちゃいアナタ」w)があるんだけど、それすっごい可愛かったわぁw。てかあのちびっこ夫婦可愛すぎるw。見る前はあの特徴的な声が正直どうかなって思ってたんだけど、役柄にピッタリでほんと可愛かった。そんでマリさんの滑舌のよさというか声の通りセリフ聴こえのよさにはビビりました。タイプは全く違うけど、聖子さんと張るレベル。


逆に松雪さんは猫のような体つきと性悪そうな目つき(褒めてます!!)が役にピッタリで、それこそ不二子ちゃんバリに身体を使った仕事が得意そうな色っぽさとそれを屁とも思わない潔さと最後の一線だけは許さないプライドが感じられてカッコよかったし、対五右衛門、対クガイ王と共に並ぶ姿がどちらも様になるなぁってウットリでしたが、歌詞が聞き取れなかったのが残念だった。特にOPの五右衛門ロックはこれから祭りが始まるぜええええ!って位置づけなわけだからもうちょっとパンチ効かせてほしかったなぁと。あの場面は「五右衛門ロック」というタイトルをバーンと見せ付ける場面だと思うんだけど、吉原御免状なんかと比べるとパワー不足かなって気がした。1曲目なのに(だからこそかもしれないけど)フルコーラスか・・・長いな・・・・・・と思ってしまったぐらいなんだもの。一方でクガイ王に踊ってくれないかと頼まれて歌い踊るシーンはすごく素敵だったんで、曲との相性ってあるんだろうなぁ。
そうそう、松雪さんの歌と言えば、五右衛門の元カノ対今カノ対決で「お色気対抗歌合戦」というそのものズバリな曲名の歌を聖子さんとともに歌うのですが、これはほんとに良かった。あ、一応確認しとくけど元カノが聖子さんで今カノが松雪さんです。ばりばりの貫禄で本領発揮する聖子さんに対してでも若いほうがいいに決まってる的な歌詞で勝負を挑むんだけど、互角とはいわないまでも負けてなかった!豹とチーターの対決って感じ!意味わかんないけどw。そんでこの曲を歌う2人の背後で古ちんと村木さんと磯野くんだったかな?まるっこい男が三人並んでダラダラーッとしたダンスを真顔で淡々と踊るのねwwwちょw一応あんたが原因ってかキッカケなのになにその顔wwwみたいなw。ここほんと面白かったわー。


で、一番いい意味で裏切られたのがえぐっちゃんですよ。やっべ江口洋介カッコいいんだけどw。背の高さは知っての通りなんだけど、長髪のヅラと薄い黄色の袴姿が凛々しくて焦ったわ。役柄は銭形のとっつぁんだから完全なる三の線なんだけどなぜかカッコイイ。それでいてアホ可愛いw。よくよく考えてみたらこの人ひとつ屋根の下のあんちゃんだもんね。コメディの引き出し持ってる人なのよね。真顔で空回りしまくる天然さんタイプの役だったんだけど、これはいいアホw。えぐっちゃんの見せ場の一つは島の原住民・ホッタル族に持ち上げられてギター片手に歌うという“ギター侍”シーンなのですが、えぐっちゃんがギター抱えて弾きはじめた瞬間、♪恋をした夜は〜すべてが上手くいきそうで〜♪と歌い始めるかと思ったわたしと妹(ともに昭和)w。ここすっごい盛り上がってめちゃめちゃ楽しかった。お酒というか麻薬に似た効果がある月生石のエキス?を飲んでほろ酔い状態で歌う(という設定の)えぐっちゃんの歌はなかなかいい感じにあんちゃんでw、ホッタル族もみんな楽しそうに揺れたりしてほんわかした雰囲気の中1人月生石汁をガバガバ呑む未來王子w。そんで王子は泥酔状態になってヘドバンしだすのねw。そんな王子のテンションに釣られて共に動きが激しくなるホッタル族。ついに曲に合わせてかなりハイペースなスクワット風の動きをし始める王子w。それに遅れまいと必死でついていくホッタル族の皆さんwww。どうやらここって日替わりのようですが、未來ちゃん鬼wwwww。身体激しく動かしてテンション上がりきっちゃったのか左門字(えぐっちゃん)にぐいぐいと絡む王子w。それに負けじと応えた左門字えぐっちゃんにホッタル族のよし子さんとカナコさん(だったと思う)は思わず「左門字すげえ!」と言っちゃって会場爆笑w。このシーン大好き。


慈英は基本ずっと右近さんとセットで白いもじゃもじゃ頭のヅラにかぼちゃパンツに白タイツなんだけど、まぁ自由だなって感じでしたw。てか新感線の中にぶち込むとあのウザさwがそうでもないどころかむしろプラスに働くことにビックリだよw。右近さんが浮かないってどういうことw。


そしてそして未來ちゃんでございます。メタマクで飛び道具を見事演じきったご褒美かw、今回は完璧なるザ☆王子!オマケに「わざわざ靴まで履き替えちゃって〜」(byじゅんさん)慈英とタップで共演ってかセッションもアリ。赤を基調にした戦闘スーツに白くて柔らかそうなマントをしなやかにひるがえしながらの殺陣はまじウットリ。ほんとどこの聖闘士星矢かと思ったわよw。新感線の殺陣って勢い勝負でガシガシ攻めてここってところでびしっと動きを止めて魅せる殺陣だと思うのだけど、未來ちゃんの殺陣はまさに舞うって感じでまるで踊ってるようだった。そしてそれが合ってるんだ。未來ちゃんのいいところを最大限生かす“新感線の”殺陣だと思った。歌もいきなり登場シーンはソロ曲で始まるし客席登場は多いし、未來ちゃんはほんと愛されてんだなー。いやーこれは未來ちゃんオタたまらんだろ。未來ちゃんが出ると双眼鏡率がぐぐっとアップw。まさに装着!って感じの素早さで目に双眼鏡あてる女子がわんさかw。たまらんのは分かるけど未來オタ自重してwww。
演技の面でも石川五右衛門が主役ではあるもののその実はクガイ王と父に対して複雑な感情を抱く息子の物語なわけで、大御所・北大路欣也とコマ劇場の舞台上で誰よりもガッツリ絡むのが未來ちゃんなのですよ!!ある意味裏の主役と言っていいぐらいの未來ちゃん祭りなのですよ!!もうねー、超えられない存在(父親)を前にしてあがきもがき苦しむ息子役、それも王子役をやらせたら未來ちゃんは鉄板だね。スネた感じがたまりません!てかもうRXの時は冠くんと未來ちゃんはレギュラーにしてほしいわ。


古ちん・えぐっちゃん・松雪さん・未來ちゃんによる口上のカッコよさは異常w。でもあそこ切り替えが早過ぎて思いっきり拍手したいのにしちゃうと次の人の口上が聞こえないというジレンマ。もうちょっとタメてくれたらもっと盛り上がりそうなのにと思いました。あとラストの五右衛門ロックはもう立ちたい><立って拳突き上げたい><ってふるふるしたわー。大楽はきっとすごいんだろうなぁ。今持ってる全てのチケットと引き換えでも行きたいですw。