『THE UNLIMITED 兵部京介』#12「未来へ -LΛST RESOLUTION-」

ユウギリを「写真より美人だ」とナンパし手を差し出しながらニッコリ笑う少佐はこれロリコンと呼ばれても仕方がないというかロリコン以外に表現のしようがないわけですが、
こんなにカッコいいロリコンが未だかつて存在しただろうかいやいない!!!!!
もうそれに尽きるよ(笑)。
最終回を前にして残り要素を考えるとどう考えても尺足りないとしか思えなかったけど、超能部隊に対する少佐の・・・・・・罪悪感なのかなぁ?心情を描き、その上で早乙女を殺さないけど生きる屍とすることで過去の亡霊と、過去の自分と決別することに焦点キッチリ合ってて、ユウギリを救うためにアンリミするのではなく少佐とのこれまでの時間が、かつて少佐がユウギリに差し伸べた手がユウギリを救い、リミッターが壊れ能力が暴走しかけた(恐らくそのまま死ぬことを覚悟したであろう)少佐をオリジナルキャラであるユウギリとアンディが“二人で”守ったことで『THE UNLIMITED 兵部京介』として綺麗にまとまったし、結局誰も死なず落ち着くところに落ち着いて(前回の葉は一体なんだったのよ!!w)、なんだかんだでいい終わり方だったよ。
アンディが返そうとしたリミッターを「名誉会員にしといてやる」といいつつ握った拳ごと押し返す少佐の姿に「兵部京介 遊佐浩二」ってクレジットが被さった瞬間ぶわって涙が噴出して、少佐主役でスピンオフと最初に聞いた時は遊佐様ファンのわたしですらさすがにどうかと・・・思ったってか、遊佐オタ(+わべたんオタ)しか楽しめないんだろうなぁ・・・・・・と思ったってのに、こんなにいい作品になってよかったなーってエグエグしてるところで最後の最後に少佐が見せた寂しそうな横顔よ・・・・・・。
クイーンに血を貰って復活したものの身体の機能が回復したわけではないであろう少佐を支えていたのは過去=早乙女に決着をつけるというただその想いだったと思うんだよね。つまり今の少佐は支えを失った状態なんじゃないかと思うの。それは自分が望んだことではあるけれど、その代償としてアンディとの別離があるわけで・・・。
やっぱり少佐にとってアンディは特別な存在なんだよね。三幹部ですら“守るべき存在”である少佐にとって初めて「相棒」と呼べる存在なんじゃないかなと。相棒というか、対等というか。暴走した能力を抑え込んでくれた「借り」もあるし、本心としてはアンディを側に置いておきたい、自分の側にいて欲しいんじゃないかなーと思うんだけど、でも自分の中途半端さをもてあまし、それゆえにノーマルによる裏切りという自分と同じ過去を持つアンディが、かつての自分を重ねて見ていたアンディが、中途半端な自分だからこそ出来ることを探す、自分自身の手で居場所を見つけると旅立つ決意をしたのは嬉しくもあるのだろう。と同時に自分と違ってまだまだ時間はたっぷりあって(でもアンディは「時よ止まれ、パンドラが想いを果たすその時まで」と念じて(そう言わせ)たってことは、なんだかんだで少佐はまだまだ頑張れるよ!ってことなのかしら?)、自分の思うがままに未来を自分の手で切り開くことができるアンディが羨ましくもあるんじゃないかなーと。
そして少佐はそんなアンディに対し「いつでも帰ってこれる場所」があると、だから自由に生きればいいと、そういう想いを込めて「名誉会員」という称号を用意してやったと。
やっぱり少佐は甘いよね(笑)。
そして少佐はやっぱりカッコいい!!。


あの時の少佐が何を想ってあんな顔してたのかほんとうのところはわからないし、早乙女に対する決着の付け方もそうだし、その時その人が何を想ってそういう言動をしたのか?という心情面、アンディが少佐を抑え込んだ具体的な方法とかその後のアンディの左目がどうなってるんだとか・・・システム面って言えばいいのかなぁ?どちらも明確ではない部分は最終回に限らず結構あって、自分なりに考えて自分なりの答えを探しながら見続けた3か月間だったけど、だけど見た人の数だけ答えがあるというか、そういう・・・懐の大きな作品だったなと思います。スピンオフでありながらもオリジナルということで結構な制限があっただろうからその結果曖昧な描き方になった部分はあったかもだけど、その曖昧な部分=隙間を埋めるためにあれこれ考えるのが楽しくて、それは出来る限り誠実に丁寧に描いてくれたからだと思います。
繰り返しになるけど、遊佐様ファンの端くれとして単純に遊佐様主演作として楽しみではあったけど、でもはっきり言って作品としてはどうかなぁ・・・という不安の方が勝っていたので、こんなにも『面白い』作品だったのは嬉しすぎる誤算でした。もちろん遊佐様ファンとしても最高に充実した時間を過ごせたし、この作品はわたしにとって宝物です。