堂場 瞬一『ラスト・コード』

ラスト・コード

ラスト・コード

問題を起こしたもののその隠ぺいのため腫物扱いで飼い殺しにされている刑事と、天才レベルの頭脳を持つ被害者の娘が、不審な点が多い父親の殺人事件に隠された謎を追う的な話なのですが、どーにも中途半端。被害者である父親は科学者で、完成すれば莫大な利益をもたらすものを開発していたが隣国と繋がりを持ち、すなわちそれは国家的問題に発展する可能性もあり・・・ってんでかなり大がかりというか、スケールのデカい話ではあるのですが、やってることははみだし刑事のハードボイルドでしかないし、被害者の娘に特殊な設定というか能力を付加したことも心情面はともかく展開的にさして活かせてもいないし。それでいてスポット参戦としてシリーズキャラも出しちゃうだもん。
まぁそのシリーズキャラが同じようなはみだしタイプの他者の目から見たらどんな感じに見えるのか?ってのは面白かったけど。