『刑事ゆがみ』第8話

これまたなんかいい話っぽくなってたけど、市川由衣演じる猿渡は職業泥棒でこそないものの他人の金を奪おうとした、つまり窃盗を働こうとしたことは間違いないよねぇ?。知らず知らずにうちに詐欺の手先として働いてしまい、息子のために(息子と共に暮らすために)もう罪は犯したくないからと身銭を切って詐取した金を返し謝罪したってのはいいとしても身銭じゃ足りないぶんは詐欺組織の上のやつのところから奪うってのは違わないか?。元はといえば詐欺被害者の金なわけだから奪ったやつからそれを取り戻しただけ、本来の持ち主に返しただけだという言い分はそれとして、やってることは泥棒以外のナニモノでもないとわたしは思うんだけど。
という猿渡の「ゆがみ」よりもさらに上をいく被害者であり加害者を小林隆に演じさせたこと、間違いなくここが今回の勝因だった。仕事一筋で生きてきたのに退職したらやることがなく毎日が長くて狂いそうだったけど、詐欺グループの一員として“働く”ようになったらまた仲間ができて他人から承認されて嬉しかったってところまでは理性の範疇だとしても、逮捕されて刑務所に入ったらやることあるし一人じゃないしそれはそれで望むところってな境地までいってるとなるとそれはもう狂気の域でしょ。一見善人っぽい、むしろ詐欺られる側にしか見えない小林隆がやることによりその「ゆがみ」はさらに増した。それは猿渡のゆがみを取り込んでしまうほどだったわけで、そこに面白味があった。
それはそうと羽生くん、弓神に感化され着々とはみだし刑事化してるなぁ。もはや結果出せば違法捜査もなんのそのって感じだもんね。こういう方向に成長するとは予想してなかったんで意外ではありますが、童貞方面は一向に成長しない羽生でいてほしいw。