- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/05/02
- メディア: 単行本
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貸金業法の改正(総量規制)を題材にした作品とは言え、それからイメージされるもの(具体的には新堂作品のような)とは全く異なり、“借金”そのものを描くのではなくそれは一つの結果というか、そうせざるを得なかった男女の孤独を描いた作品で、いかにも桜庭さんだなという感じです。いくつかの視点で語られるのですが、「砂漠」と名乗る不思議な女は勿論、女性翻訳家のパートがいい感じでねばつきとざらつきを感じさせてくれて、その反面男性パートはなんていうか・・・・・・パンチが弱い?んだよなぁ。やはり桜庭さんは「女」に限る。