『銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編』@青山劇場

毎日ロイエンタールハァハァと言いまくっているので今更改めて感想どうこうってのもなんですが・・・^^、頑張って通った舞台なのでまとめ感想も書いておこうと思います。


初日の感想であれだけネタバレしたんでアレですが、一応隠します。例によって長いです(携帯だと読み込みきれないかもしれないぐらい・・・)。



ただでさえ舞台化するには難しいのではないかと思う素材なのに、幕が上がる前からいろいろと不穏な空気や話が漏れ伝わってくるもんだからどうなることかと不安しかありませんでしたが、とにもかくにも無事に幕がおりて本当によかったです。さぞかし大変な現場だったのだろうなと想像してもしきれませんが、そんな環境で初舞台で座長という名実ともに大役をやり遂げたとーりが千秋楽のカテコでもんのすごい(アホっぽいw)満面の爆裂笑顔で登場したので、その瞬間なんかもう・・・どうでもよくなりました(笑)。だってほんとにすごい(アホっぽいw)笑顔だったんだもの(笑)金髪マントなのに(笑)。
おそらく千秋楽の会場を埋めた大多数はとーりオタだと思うわけで、そんなオタとしては初座長を務め上げたとーりの言葉を、今この瞬間のとーりの気持ちを聞きたいわけじゃないですか。それなのにとーりは計4回かな?それぐらいあったカテコの間、オタのそんな想いを一ミリも汲み取ってくれずひたすら(アホっぽいw)爆裂笑顔で「本日はほんとうにありがとうございましたー!」「ありがとうございましたー!」と言うばかりなんですもの(笑)。そんなとーりを可愛く思ってしまう自分が心底イヤでした(笑)。


おおまかな流れは原作通りでしたが、原作を知らない人を想定しての変更か分かりませんがところどころ舞台オリジナルになっていて、オフレッサーが自害したり、リッテンハイム侯が取り乱した挙句アンスバッハにこれ以上門閥貴族としてみっともないところを見せるなと射殺されたりなどと細かい改変の他、2点大きな改変がありました。
まず一つ目は「皇帝とアンネローゼの関係性」。皇帝は原作やアニメほど“放蕩者”であり“自らの終末を望んでる”といった感はなく、演じたのが長谷川初範さんなこともあり、わたしの中のフリードリヒ4世像よりもかなり“いい男”として描かれていたように思う。だからアンネローゼに対する寵愛も見苦しい感じではなく全うな愛情に見受けられて、だから皇帝の死後アンネローゼが「陛下が大切に育てていらした薔薇の世話をしなければ枯れてしまう」と言いラインハルトの元へ戻ることを拒絶する気持ちが分かるし、それが姉上の言葉に傷つきまくりな金髪の孺子感バリバリのとーりラインハルトの孤独感にも繋がると思った。キルヒを失ったラインハルトが皇帝の言葉で再び「戦うことの理由(意味)」を見つけることになるのもこの皇帝ならば納得できたしね。
二つ目は「ヴェスターラントへ核攻撃がなされることを事前にキルヒ以下提督たちが知っていた」ってこと。これ相当デカイ改変だと思うのですが、その後自責の念に駆られたラインハルトがヴェスターラント住民たちに呑み込まれるような悪夢に苦しめられるってことと、さらにその後のそれまでは特別扱いしていたキルヒアイスの銃携帯を認めないってことの前フリとしては理解できるかなーと思う一方で、提督たち、特にミッターマイヤーあたりはキルヒ以上にラインハルトに対し攻撃を止めるための艦を出してくれと、それは自分に任せてくれと言うと思うんだよね。キルヒアイスが直談判してもダメなら自分が言ってもローエングラム公は聞き入れては下さらないだろうと考えグッと堪えてた・・・んだろうなと脳内補完はしたけど、これはちょっと不満でした。事前に知っていたのに対策を講じなかったって意味では提督たちも同様なわけだからラインハルトにだけ苦しみを抱えさせていいのかよ?と思ったもん。一人苦しむラインハルトに謁見を申し込むか?とミッターマイヤーが聞きキルヒは今はお声をお掛けしないほうがいいと思う・・・と言ってラインハルトから距離を取るのね。知ったのが事後ならそれでいいけどそうじゃないわけじゃん?何お前ら他人事ぶってんだってと思った。提督たちはともかくキルヒだけはせめてラインハルトの部屋の外でじっと耐えるとかさ、ラインハルトとともに苦しみや痛みを受け止めようとするべきだろう。
ここで引っかかってくるのがラインハルトとキルヒの間に亀裂が生じるキッカケとなったアンネローゼとキルヒの抱擁シーンをラインハルトが目撃!って場面なのよね。ここ毎回笑いが起きるとーりキャワキャワ☆シーンなんだけど、二人の抱擁を見ちゃってラインハルトショック><→タイミングよく訪ねてきたヒルダを使ってキルヒにあてつけるラインハルトってな展開なのね。キルヒの前ではヒルダの手をとり「場所を変えてゆっくり話しをしよう」とまるでヒルダに気のあるっぽい素振りを見せ、別室に入りキルヒの目がなくなった途端手を振りほどいて傲慢不遜に「話を聞こうか」と言う、ラインハルトちっちぇ(笑)ってな息抜きポイントになってるの。ここだけ取り上げれば悪くないんだよね。ラインハルトの「目にゴミが入ったってこともあるよな。・・・・・・いやいやいやいや」も初見こそねーーーーーーーーーーーーよ!!wと思ったけど、とーりの間と言い方がよくなっていくにつれて、そうだよなぁ天才だなんだと持て囃され爵位を貰って宇宙艦隊の総司令官なんてすごい立場に立ってるけれど、たかだか二十歳ぐらいの孺子なんだよなぁ・・・と思わせるというか、「素顔のラインハルト」が垣間見える大事なシーンなんだなって思うようになったぐらいだし。
でもその後門閥貴族たちとの戦いに突入してしまうこともあって、二人の間でこの件について語られることはないのね。だから二人がこの一連の出来事をどう考えてるのかってのは分からない。そのままの状態でヴェスターラント攻撃について言い合った末の「お前は俺のなんだ」「貴方の忠実な部下です。ローエングラム元帥閣下」になるから、このやり取りにアンネローゼを挟んで二人が抱える複雑な想いが関係してるのか?と思わせる余地が出来ちゃってるんだよねぇ。もちろんラインハルトの原動力はアンネローゼへの想いなわけで、キルヒの原動力もまた「ラインハルトをよろしくね、ジーク」というアンネローゼの言葉なわけだから、二人の行動全てにアンネローゼの存在があるってことは間違いないんだけど、わたしは原作の「お前は俺のなんだ」「あなたの忠実な部下です。ローエングラム元帥閣下」の中にアンネローゼの存在を全く感じなかったのです。共に戦い共に生きてきた二人の少年の間に決定的な亀裂が入ってしまった瞬間であり、ここには何人たりとて、例えアンネローゼであっても入る余地があってはいけない!二人だけの空間でなきゃダメだと思うのですよ!。
で、その結果が一人でヴェスターラント住民の呪縛に捕らわれ思い悩み苦しむラインハルトと、そんなラインハルトに背を向けるキルヒアイスだもん・・・。もう一度書いておくけどキルヒは事前に攻撃を知っていたわけで、自分が選択した結果を実際に目の当たりにして動揺しまくるラインハルトにオーベルシュタインが言った「攻撃を止めるという選択も出来たのですよ」と言う言葉はそっくりそのままとは言わないけどキルヒにも少なからず当て嵌まると思うわけでさ、それなのにまるでラインハルトから逃げるかのような態度はわたしには不可解としか思えない。わたしの中にあんなキルヒはいないもん。でもはっきりとした理由はわからずともラインハルトが自分に対して何か含むところがある・・・というか、壁を作ってるようにキルヒが感じていたのならば、「お前は俺のなんだ」ってのは原作以上にキルヒにとっては重い発言だっただろうな・・・とも思えるわけでさ、孺子感バリバリの青臭い若者として描かれてるとーりラインハルトに合わせてか、サキモティキルヒアイスは原作キルヒの「優しさ」を抽出したような感じなのね。原作のキルヒは優しいのはもちろんだけど揺るがなさというか、もしもラインハルト様が過ちを犯しそうになったらその時は自らの身を挺してでも止めるという「強さ」があるとわたしは感じているのですが、その『強さ』がサキモティキルヒにはなかったかなと思うのです。そこにサキモティキルヒが『赤毛ののっぽさん』でないことが影響してるのはまぁ確かだけど、それがなかったとしてもサキモティキルヒはとーりラインハルトを常に優しく見守ってあげるだけで正す強さがなかった。さすがに3時間弱の舞台で“ラインハルトにも劣らないキルヒアイスの実力”までをも描くのは無理だろうから(同盟が一切でないからイゼルローンでのヤンとの対面もできないし)優しさにスポットを当てるのは間違いではないとは思うし、まぁキルヒもまた二十歳そこそこの若者なんだよね。ウムムムムム・・・・・・。
反面、キルヒの進言を聞き入れず制止を振り切りヴェスターラント虐殺を実行したことでキルヒに縋り頼るわけにはいかなくなったわけで、ヴェスターラント住民たちに圧し掛かられその渦に呑み込まれていくラインハルトの姿と相まってラインハルトの孤独感であり孤高感をよりわかりやすく伝えるという効果もあったと思う。『ナンバーツー不要論』は会話の中でチラっと出るぐらいでほとんど重要視されてないので、「キルヒアイス提督だけ特別扱いするのはよくない」というオーベルシュタインの意見を聞き入れて特別扱い=銃の携帯を禁止したってことになるとちょっと分かり辛かったように思うんで、キルヒの言葉を聞き入れなかった結果こんなことになってしまったからにはもうこれまでのように自分を支えてはくれないだろうという想いとか、何故何が何でも止めてくれなかったんだキルヒアイス!という想いとか、いろんな想いがごちゃごちゃになった末に『この罪は自分一人で背負わねばならない。だからキルヒアイスをもう特別扱いはしない』って結論を出したんだろうってな風に見えたのはよかったと思う。やっぱ意地を張った結果自分の半身であったキルヒアイスを失うことになった・・・だなんて哀しすぎるしさぁ(それがラインハルトなんだけど・・・)。
そしてそういう流れがあって、ラストの皇帝とのやりとりの中でラインハルトがまるで血を吐くように「心が餓えている」だから「強い敵が欲しい」と言い、ヒルダが「このままではルドルフの再来になってしまう。なんとかしなくては。なんとかできるはずっ」とシャシャリまくるんだけど、これもなぁ・・・・・・この状況でラインハルトはそういうことを言わないと思うんだよね。ていうか、やっぱり半身であるキルヒアイスとの「宇宙を手に入れる」という約束を果たすと決意を新たにするってな終わり方にしてほしかったし、ラインハルトとキルヒアイスの間にヒルダが口突っ込むんじゃねーよ!!とこの時点では思うじゃん。でもこの舞台では満更関係ないわけじゃないし、何度も書いてますが青くて若いラインハルト像なんで、少年が男になった的な意図があるのかもしれませんが・・・。
こうやって考えてるとキリがないんで、この件についてはDVDが出たらまた考えようと思います^^。


賛否両論らしいコロスによる艦隊戦は、わたしはまぁアリ・・・・・・・・・でした。2回目がM列のドセンだったんで、初見でまずそういうものだと理解した上で絶好の位置から見られたってのが大きいと思う。前列だとまず何やってるか解りませんからね。何度も見られる人ばかりじゃないし、座席位置によってやってることが解らなかったり見切れ席ではないのに人が被さり肝心のメインキャストが見えなかったりセリフが聞こえなかったりってのは演出としてダメだろうとは思うのですが、「ファイエル!」って叫びながら先頭で踊る双璧に夢中だったお前だけは文句言うな!ってなもんだろうし(笑)。
セットも大掛かりなものとしては皇帝に謁見する間とアンネローゼの屋敷ぐらいで、あとはせりを多用し吊った柱を上げ下げすることで場面転換してたんで、転換の多さのわりにはさほどストレスを感じなかったのもよかったと思う。逆に簡易化したせいで青山劇場という舞台と銀河英雄伝説という作品の世界観どちらも活かせてなかったとも言える。なんかねぇ・・・総じてチープだったんだよね。今フッと頭に浮かんだだけで通ってる間は他舞台と比べてどうこうとか考えることは一度もなかったんだけど(新感線で銀英伝やってくれないかなー。ふるちんのヤンとか見たいなーとは思ったけどw)、例えば薄桜鬼は同様にチープなセットでありながらも舞台上は「濃い空気」だと感じたわけで、それに比べるとこの舞台上はスカスカだったなぁと。まぁ世界観ってか物語のスケールが段違いなんで比べる方が間違ってるのでしょうが、確か製作発表会見の時だかにプロデューサーが「いずれは東京ドームで宇宙戦争をやりたい」とか言ってた記憶があるのですが、作品の世界観はそれこそドームぐらいじゃなきゃ描ききれないものだけど、この演出じゃドーム泣くわ(笑)って感じ。
最も酷かったのは衣装ですよ。生地はいいと思うんだ。希望を言えばアニメに近い黒く沈んだ色の軍服がよかったけど、舞台上に(コロスも含めて)黒服の人達ばかりなのを想像すると無理だよね^^と思うし。でもほとんどの人がサイズが合ってないように見えたのはどういうことかと。軍服よ!?好きな人にやって欲しいコスプレのベスト5には必ず入るに違いない軍服よ!?。東山さんの軍服とかどれほど素敵なのかしらと胸ときめかせて当然でしょう?(とーりはハナから期待してなかった。だってあのヅラだしw)。まぁ素敵は素敵だったんだけどさぁ、わたしが期待してた素敵度を10としたら4ぐらいだったんだもの・・・。東山さんは首から肩の辺りが肉厚でガッシリしてるけどウエストはキュっと締まってるのね。だから肩のあたりはむしろ窮屈なんじゃ・・・?と思うほどぱっつんぱっつんなんだけど、ウエストの辺りはダボダボなのよ。他の人も多かれ少なかれそういうとこがあったし、ズボンも細い人は思い切って細身にしたほうが絶対カッコイイのにー!と思った。微妙に裾寸足らず・・・?ってか足短く見えたしよー、双璧はもちろん同盟編もやるつもりなら何が何でも改善希望!!。


以下は千秋楽とアフタートークの内容をちょこっと含みつつ、キャスト(キャラ)感想です。


●アンネローゼ&フリードリヒ4世
このメンツだと姉上は「さすが」としか言い様がありません。発声や立ち居振る舞いが全く違うんで、まさに姉上、いや「姐上」って感じでしたw。わたしが思うアンネローゼは一言で言えば「儚げ」な人なので、白羽さんと発表された時はちょっとイメージが違うなぁと思ったんだけど、皇帝とアンネローゼの関係性が原作とは違っていたのでこれはこれでアリでした。原作よりも「女度」が高い感じ。でもそれがイヤな感じの女らしさではなくて、この人ならばラインハルトとキルヒアイスが崇拝し、そして皇帝が寵愛するだろうなーってのが見るからに分かる。で、それはフリードリヒ4世の存在によってより一層強まるのです。アニメ版の皇帝ってはっきりいって・・・・・・・・・ミイラみたいじゃないですか^^、「寵愛」って言葉にロリコンとか変態とかそういうイメージが付随するような容姿だった記憶があるんだけど(そしてそれがとても気持ち悪かった・・・)、長谷川初範さんのフリードリヒ4世は退廃的で厭世的で、でもダンディなのね、マントを羽織るのではなく片肩にひっかけちゃったりして。だからアンネローゼと皇帝のシーンがしっとりとした大人の空間ってかそこだけ異空間だった(笑)。喪服のアンネローゼなんて色っぽかったもんなぁ。あれはどういう種類であれ愛情を抱いていた男が死んだ女の色気だわ。原作ではラインハルトが皇帝を憎む気持ちがとてもよく分かったけど、舞台は当初はイヤイヤだったとしてもなんだかんだで姉上満更でもないよね?wってな感じだったし、皇帝もまた原作以上にというか原作よりも分かりやすくラインハルトを認めているように見えたので、ラインハルト→皇帝への憎悪が一方的というか・・・・・・ぶっちゃけシスコン乙!って感じに見えたよね(笑)。


ヒル
姉上が見事なまでの姫っぷりを見せ付けてくれたんで、同じ「伯爵家のご令嬢」としても品質が違いすぎるというかねぇ・・・・・・なんだこのビッチって感じでした。玉虫色のピッタリとしたショートジャケットに同色のジョッパータイプのパンツにヒールが高いブーツというボーイッシュなビジュアルなのに隠しきれないビッチ感。まぁラインハルトが「美しい」とか言うし、キルヒへのあて馬=女として扱ってるからそう見えるってのはあるでしょうが、それを差し引いてもとてもとても「才媛」には見えませんでした。前述のラストシーンもヒルダの真意はどうあれわたしには「キルヒアイス亡き後空洞になってるローエングラム公の胸の隙間を私が埋めてやるわっ!今がチャンス!」とギラギラしてるようにしか受け取れない。つーか一番イラっとしたのはマリーンドルフ家は門閥貴族ではなくローエングラム公にお味方させていただきますと宣言するシーンで最後の理由として「私は貴方に賭けてみたい」とのたまったことですよ。お前如きが何言ってんだよと。宇野さんのセリフ回しが白羽さんと比べるとどうしたって現代っぽいというか、チャラい女のソレなんで(比べるなっつっても女性キャストは2人しかいないし対照的に描かれてるからどうしたって比べるよ)、ただでさえヒルダアンチのわたしはイライラしっぱなしでした。


●メルカッツ&シュナイダー
なんかね、いろんな人が禿げてるメルカッツに絶望してたみたいなんだけどね、わたし全然気にならなかった・・・。ていうか、わたし脳内で髪の毛生やしてたみたいです(笑)。
メルカッツに関する説明は劇中ではほぼなかったので、原作知らない人は亡命のくだりは全く分からなかっただろうなーと思うのですが、それにしたってシュナイダーがメルカッツの自害を阻止するシーンで笑いが起きるのが納得できなかったのね。でも最初のころはエネルギーパックを「今抜きました」とサラっと言ってたところを中盤以降は「・・・・・・・・・今、抜きました」とタメを作り、その後ふぅ〜〜っと深い息を吐くと変えてきて、そしたら笑いが起きなくなったんでホッとしました。これ絶対面白いシーンじゃない・・・どころか主従萌えの良シーンなんだからっ!。村上兄さんのシュナイダーはリップシュタット戦役開始時に金髪の孺子をやっつけるぞー!オー!!って盛り上がる門閥貴族とその家臣たちの中で一人「そういうのはちょっと・・・」って顔で人差し指でこめかみポリポリしたりしてて(これ何度かやってたからシュナイダーの「癖」なんだと思う)、アンスバッハあたりと比べるとクール・・・じゃないなぁ、飄々としてるというか、そこまでガチガチなタイプじゃないのね。だからメルカッツとのやりとりがシュナイダーにとっていかにギリギリの駆け引きだったのか、ってことが伝わり難かったかなーとは思う。わたしはこのシュナイダー像好きだけどね。
村上兄さんは東山さんやガウチと比べると身体のバランスが均一だからだと思うんだけど(あと友一ビッテンも)、軍服はカッコよく着こなせてました。そんな村上兄さんは千秋楽のカテコで幕が下り始めると、みんなは手を振ってる中一人ビシっと敬礼w。カッコよかったです(笑)。


ブラウンシュバイク
初日感想でも書きましたが歌うめえええええええええええええええええ!
ヴェスターラント虐殺作戦遂行後、周囲の人間はみんないなくなり「酒でも呑まなきゃやってらんねー!」と言いつつドイツ語の曲(曲名わかんね^^)を歌うんだけど、最初は鼻歌レベルで歌ってるのに徐々に興が乗ってきたのか最終的にはめちゃめちゃ高らかに歌い上げててマジ上手いw。このあたりの諦めとプライドが入り混じった貴族の悲哀はさすが園岡さんだなと。
貴族のプライドと言えば、死に様がカッコよかった!。アンスバッハが持ってきた赤ワインを呑んだと思ったらウッ・・・!と喉の辺りを押さえ、崩れ落ち両膝をつき頭を垂れるんだよね。無様に横になったりしないのよ。これが常に他人を見下し他人の上に立ち続けた貴族の最後の意地って感じでよかったわぁ。


●シュトライト
番長シュトライト唯一にして最大の見せ場はオーベルシュタインにブラウンシュバイク候がヴェスターラントへ核攻撃を行うと密告する場面。あと仕えるリッテンハイム侯の死に様が原作とは異なるので(そういや本編では「ゼッフル粒子」という単語は一度も登場しなかったなぁ)、アンスバッハに撃たれたリッテンハイム候に「うわああああああああ!」って顔で(声は出してない)手を伸ばすという場面ぐらいしかありませんでしたが、顔が顔だけに一番軍人っぽく見えました。


●アンスバッハ
わたしの裏お目当ては劉鵬兄さんのアンスバッハでございました。劉鵬兄さんもそれなりにガタイがいいので軍服の上下バランスは納得いきませんが、番長シュトラウト同様顔は軍人っぽかったです。結局アンスバッハが両侯爵を殺したことになるわけだけど、両方とも何ら感情を動かすことなく淡々と冷静沈着に殺してみせたのに、ラインハルトにハンドキャノンを向ける顔は醜く歪み、そしてブラウンシュバイク候の元へ今参りますと絶叫し奥歯に仕込んだ毒を飲み込む狂気染みた表情を見ると、この人どれだけの想いを抱えてブラウンシュバイク候に毒を盛ったんだろうなぁ・・・としみじみ考えてしまいました。原作読んだ時はお前のせいでキルヒがあああああああああっ!て憎しみしかなかったのに。
でね、アンスバッハとブラウンシュバイク候は舞踏会のシーンで双璧とちょっとしたコントをやるのね(笑)。
黒真珠の間に入室すべくラインハルトを待つ双璧に門閥貴族たちがイヤミを言うってシーンなんだけど、最初はブラウンシュバイク候に「そなた達はローエングラム伯の部下・・・えーっと・・・AとBだったか」と嘲笑混じりで言われ、ミッターマイヤーは思わず拳握って一歩足を出し向かっていこうとするんだけど、すかさずロイエンタールが胸に手をやり堪えろと抑えるってな演出だったんだけど、中盤あたりでは
ブラウンシュバイク候「そなた達は・・・誰だったかな?」
ミッターマイヤー「ミッターマイヤーと申します!」←大声で
ブラウンシュバイク候「(ガン無視で)ローエングラム伯の部下AとBだったか」
ギリギリかみ締めるみったんw
となり(そこでみったんが「うそーーーん」と返してスベりまくった回があったらしいw)、
前楽・千秋楽ではついに
ブラウンシュバイク候「そなた達は・・・誰だったかな?」
ミッターマイヤー「ミッターマイヤーと申しますううううううううっ!!」←目かっ開いてすごい勢いでw
アンスバッハ「(食い気味に)ローエングラム伯の部下AとBです」
双璧「(息ピッタリで)お前もかーーーーーっ!?
なんだこの双璧wwwwwwwwwwwwwwwwwwってなことになってました。
アンスバッハが唯一遊べるシーンだったんで、劉鵬兄さん楽しかったんじゃないかなー。


●オフレッサー
オフレッサーは洗脳シーンをまるっとカットしたせいで、腕力だけしか取り柄のない人みたいに描かれててちょっと気の毒でした。だがしかしイケメンw。オフレッサーにあるまじきガチムチイケメンで、最大の見せ場である双璧との白兵戦はガチムチイケメンにボコられる東山ロイとガウチみったんにハァハァしまくりでした。初日とか我慢できなくてってか我慢する間もなく「はぁぁ〜〜〜っ」って声が出ちゃったもんw。
でも最初のうちこそ白兵戦にテンション上がりまくりだったけど、そのうち一見カッコイイんだけど殺陣として見ると同じことの繰り返しってか単調でメリハリと盛り上がりに欠けるように思うようになっちゃった。オフレッサーが自害するのも唐突に見えるし。双璧が二人とも殺陣はさほど出来るわけではないのでこれ以上を要求するのは酷かもしれませんが、もう自分(門閥貴族)の時代ではないんだなとオフレッサーに言わせ、ならば死ぬだけだと自害させるのであれば、もうちょっと双璧に説得させるというか、その「時代」とやらを叫ばせるべきだったかなー。


●ラインハルト父
言わずと知れたアニメ版ラインハルトの中の人でございますから、やっぱ観客の見る目が違うよね(笑)。なんかもういてくれるだけで有難い的な(笑)。おまけに鼻歌まで歌ってくれるんですからこれはもう拝むことしかできませんっ!!。皇帝と同様原作では腹立ちしか覚えなかったラインハルト父だけど、堀川さんが演じたせいかこの人も辛いんだよなぁ・・・って妙な感情が湧いてしまいラインハルトが憎む相手がどっちもさほどでもないと思えてしまって困ったわw。
わたしが見られなかった回のアフタートークで堀川さんが「俺は宇宙を手に入れることができると思うか?」というセリフを披露してくださったと聞き、その場にいられなかった自分の不甲斐なさに(別舞台を取ってしまったの・・・)泣きそうになりました><。


●4提督(ルッツ・ワーレン・メックリンガー・ビッテンフェルト)
あほビッテンはともかくw、他の三人はさしたる見せ場もなくひたすらラインハルトに従ってるだけでしたが、千秋楽は大爆発(笑)。
まずはラインハルトの元帥府に提督として新入閣(ラインハルトに挨拶)するシーン。
双璧はいつも通り上下から現れ中央でビシっと揃いラインハルトに挨拶をしたんだけど(この場面って双璧は客席に背を向けてるからいっつもとーりに向かって変顔してたんですって(笑)。それアフタートークで披露してくれたんだけど、東山さんは頬をぷくーっと膨らませてて変顔どころかちょうかわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっん><と絶叫したよねw)(ていうかこの時東山さんが「いや、俺は毎回東山として桃李に頑張れよって気持ちを込めてる」とかなんとか言うもんだから東山さんが『桃李』って呼んだああああああ!て漲りまくったよね!)(ていうかていうか定かな記憶じゃないんだけど・・・確かとーりは「ちょいちょい笑いを取りに来るんですよ・・・この二人が」と双璧を指し、すると東山さんが「え?俺も入ってんの?」とかすっとぼけた顔で言うもんだから「入ってますよ兄さん!!!」とか言ってたような!!とーりが東山さんを兄さんて!!!)、まずルッツが“射撃の名手”であることを「二丁拳銃捌き」でアピールw。二丁拳銃でバンバンと撃った後、片方の拳銃を宙に投げキャッチしクルっと回して腰のガンホルダーに仕舞・・・・・・おうとするんだけどなかなか仕舞えないwという非常に細かいネタを披露(笑)。で、続くメックリンガーは不可思議なステップを踏みながら現れなんかボソっと一言呟いたんだけど、この時双璧が同時に肩震わせながら「クッ・・・!」となりw、そんでアイコンタクトも何もせずにほんっとに同時にしゃがんでブーツの紐を結びなおしながら笑いを隠そうとするというそれはそれはもう見事なまでのシンクロ!!!。ワーレンは提督の中ではもっとも・・・・・・・・・・・・・・・ふくよかなお顔なのですがw、ものっそいキメ顔を見せてらっしゃいましたw。
もう一つは白兵戦のための訓練のシーン。
ここいつもビッテンがハイテンションで大ハシャギするんだけど、ハシャいだ後コロス演じる兵士たちに向かって「そんなんじゃダメだ!もっとガツガツぶつかってこい!」みたいなことを言い、ミッターマイヤーが「続けろ!」と命令、兵士たちが「ハッ!」と答えつつ剣を更に力強く振るい、そんな兵士たちの周囲を提督たちが歩きながら指導をするってのが基本バージョンなのね。で、千秋楽では「ぶつかってこい!」とビッテンが言うと、なんとメックリンガーが二人の兵士に両腕を持ち上げてもらい、ビッテンめがけてまさかまさかのリフトキックwwwww。当然客席は沸きまくるじゃん。そしたらみったんは「・・・・・・」としばしの間の後「ふざけるなあああああああああ!」と絶叫wwwwww。
で、その後いつもなら演習がひと段落ついたところで「まだまだ訓練が必要だな。同盟軍はビッテンフェルトよりも強いかもしれないからな。」「そうだな」みたいな会話をする提督たちをラインハルトとキルヒが眺めながら「優秀な部下が揃いましたね」とちょっと誇らしげに語るんだけど、ここにいたっては「ビッテンフェルトよりも強いかもしれないからな」「それにメックリンガーよりも不思議かもしれんぞ〜(ニヤニヤ)」ってな会話をしてるもんだからw、キルヒは思いっきり苦笑いしながら「・・・・・・・・・優秀な部下たちが揃いましたね^^」と言うしかなくてw、ラインハルトも「・・・・・・・・・・・・うむ・・・・・・・・・。」って答えに詰まってるしwww。つーかとーりよく耐えた(笑)。
逆にいつも一人で熱血空回りしてる友一ビッテンはいつもどおりのテンションでやりきってました。ラインハルトを「イケメンだし〜〜〜」と褒めるシーンも日に日に笑いが大きくなってたし、何気にこの舞台で一番美味しい(文句言われない)役だったと思う。


●オーベルシュタイン
声質が全然違うし、なによりオーベルシュタインにしては若すぎるだろうと開幕前は一番「違うだろう度」が大きかったのがオーベルシュタインだったのですが、蓋開けてみたらちゃんとオーベルシュタインでビックリしました。この人こんな低い声出るんだーって。感情を殺した低い声で喋りながらも(声作ってるってことだよね?)台詞はちゃんと聞こえるし、この人に「役者」としてのイメージが全くなかったんでほんと驚きました。でもまぁやっぱりオーベルシュタインにしてはイケメンすぎだけどな(笑)。V系オーベルシュタイン(笑)。ていうかすごい人気でビビッた。アフタートークの時とかこの人のファンしかいないんじゃね!?ってぐらいすごい歓声が飛び交ってて、いやー、すごいファン持ってんだなぁ・・・って感心しちゃいましたw。
つーかこの人酷いのw。本編はアドリブ的なことは一切やってはならない役なんでいろいろと溜まってるものがあったのかもしれませんが、アフタートーク時の飛ばしっぷりがマジ酷かったw。「ファイエル!」言いたい気持ちは分かるがつい10分前までオーベルシュタインだったんだからちょっと落ち着けとw。両手で投げキッスするなとw。あ、でも役が役だから「楽屋とかでもあまりみんなと喋らないようにしてます」と言う貴水さんにすかさず東山さんが「よく言うよ」って苦笑いで突っ込んだのがめったくそカッコよくてアヒャりました><。あと何だったっけな〜、貴水さんが「ラインハルトとキルヒアイスの仲を引き裂いちゃってごめんなさい」って謝ったのに対してサキモティが「気にしないすっ」って返したんだったかな?。そしたらすんごいクールに「ああ、キルヒアイスと気にしないをかけたのね」って補足してあげる東山さんもカッコよかったわー。・・・って東山さんの話になってるw。


キルヒアイス
やっぱりキルヒは「赤毛ののっぽさん」であるってのは譲れない(譲ってはならない)ことなのでそこは残念と言うしかないんだけど、前述の通り若くて青いラインハルト像なので、身長さえ気にしなければそんなラインハルトの「親友」として側にいる優しいキルヒアイスは素敵でした。素敵ってよりも可愛いって感じ。ラインハルトを守れそうにないんだもん。キルヒが「のっぽさん」として描かれてるのって、物理的にラインハルトを「守れる」からってこともあると思うのね。でも舞台のキルヒはそれは無理なわけよ。頭越しに撃たれたら守れない。だからそういう面での物足りなさはあるんだけど、ラインハルトを精神面で「支える」キルヒアイスとしてはなかなかよかった。とにかく声がソフトでね、『声』だけならば最もアニメに近いのがキルヒだったと思う。それに台詞の言い方、特に「○○なさいますな」とかやんわり諫める口調がまさにキルヒアイス。それにそれにトークショーの時に残りとーりが「折り返し地点を過ぎてあと残り・・・(何日だ?)」と言うとすかさず隣で指を折って日数と残り公演数を数えて教えてあげる姿がまさにキルヒアイス(とラインハルト)だった!!。あとあとカテコでは毎回手を繋いで挨拶するんだけど、とーりがさぁ・・・・・・・・・全くサキモティとの身長差、つまり上げた手の高さを斟酌するそぶりがないわけですよw。殿がおもきし手上げたらサキモティ苦しいだろうに全く気にせず高々と上げるもんだから、必死で背伸びしてたり、あと手首つかんだりしてて(笑)、そこらへんの黙って耐えてる感じもキルヒっぽかったですw。
でさー、トークショーでサキモティってばキルヒが死ぬシーンの話をしだして、「ラインハルトが「キルヒアイスーーっ!」って僕を抱きしめる時に、その抱きしめる強さが中日を越えたあたりからぐっと強くなったんですよ。その強さに、桃李くんの愛にどこまで応えられるかが目標かなと」とか言うもんだからピギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアってなったよね、さすがにね(笑)。隣で「いやいやそんなことないだろ」ってデレデレ否定するとーりも含めて(笑)。
あとね、サキモティはお気に入りの台詞が発声練習に使ってたみったんの「老人たちに代わるべき俺たちの時代の幕開けだ!派手に行くぞ!ファイエルッ!!」ってやつなんだって。で、
サキモティ「老人たちに代わる時代の幕開けだ」
ガウチ「違う!『老人たちに代わるべき時代の幕開けだ!派手に行くぞ!』 はいもういっかい」
サキモティ「老人たちに代わるべき俺たちの時代の幕開けだ!派手に行くぞ!パイエル!!」
ガウチ「パイエルじゃない!ファ!「ファイエル!!」」
サキモティ「ごめんな中河内
ガウチ「おま!俺の方がいっこ先輩やぞ!いっこ!!」
先輩出たよwwwwwwwww。芸歴はサキモティのが上やっちゅーねんw。
あと別の回でもサキモティがガウチを「中河内」呼びして、ガウチが「あれだけ(雰囲気を)めっちゃ明るくして!俺がどんだけお前のことを尊敬しているかっ!!!」とかギャーギャー言ってると、
とーり「もうやめとけって」
ガウチ「お前もっ!!!」
サキモティ「やめろって」
ガウチ「お前が中河内って呼び捨てしたからだろ!」
サキモティ「桃李がいつも俺に言ってくるの!「中河内っていい奴だよなー」って」
ガウチ「・・・・・・・・・わ、悪くねーな」←ちょう満更でもない顔
年下に丸め込まれるガウチバwwwwwwwカwwwwwwwwwwwスwwwwwwwwwwwww。
雰囲気よさそうで何よりだと思いました(笑)。ガウチと仲良くしてくれてありがとうサキモティ(笑)。


●双璧
何から書けばいいのか分からない・・・・・・。
双璧は『二個一(にこいち)』なんですって。「(双璧は)どこでも一緒なんで、本当はあんまり仲良くないですけどむりやり楽屋も一緒で。まぁそういう生活もそろそろ終わるんで、終わるまでに少しでも舞台上で仲良く見えればいいかなと」と東山さんが仰ってました(そしてその直後に立ち上がりガウチに向けて「よろしくお願いしますっ!!」とお辞儀する東山さんwww)。同じ楽屋どころか絶対一緒に東山さんち帰ったりしてるくせにーw。
そんな二個一双璧はこっちも身長差こそ残念なものの(会場ではみったんがデカイと言う声を多く耳にしましたが、みったんがデカイのではなくロイ様がちっちゃいんだよね^^)、つい最近も同じ舞台に立ってたし2年連続共に年越ししたぐらいですからまぁ息は(無駄に)ピッタリですよ。二人でこしょこしょ話してる「二個一」な空気が自然すぎる。わたしの中では双璧はいつも近くにいるイメージなのですが、この舞台ではシンメに位置することも多くて初見時は何これ焦らしプレイっ!?とジタバタしたんだけど、あいつら離れててもいちいちアイコンタクトしてんのよ!オーベルシュタインが何か言った時とかその後必ず並んで「さっきのオーベルシュタインの話どう思う?」的な感じでこしょこしょすんのね!。あと作戦会議してる時も話そっちのけで(ちゃんと聞いてるんだろうし与えられた指示に対して二人の間で更に作戦を練ってるという態だけど)二人で打ち合わせしてたりすんのよ!!。完全なる二人だけの空間なのよ!!。なにこのリアル双璧!!!!!!。キルヒアイス亡き後ラインハルト元帥の前にヒルダを加えた提督たちが並ぶラストシーンでは歩いてきた足をピシッ!と揃えて鳴らすんだけど、千秋楽のそこかんっっっっっっっぺきに揃っててマジ泣きでした。
暴れるオフレッサーを前にしての
「どうする、ロイエンタール?」
「やるしかないだろっ」
も良かったわあああああああああ。舞踏会でぶつかってきた女(最初のうちは「ソーリー」って謝るもんだからものっそい違和感だったんだけど、早々に「ごめんなさい」に変更されてた)の誘いに乗ろうとするロイエンタールに「今日は軍会議じゃなかったか」と嫉妬心丸出しでぷりぷり怒るみったんには荒ぶったし、「二人だけの会話シーン」がすこぶる双璧でニヤニヤが止まりませんでした。
てかこのシーン、ロイ様ったら軽い気持ちで誘ってきた女を10倍返しの勢いで誘惑し返すのねw。しかもタンゴみたいな動き(上体を反らせた女を支える感じ)をするんだけど、この時の女の扱い方が乱暴だけどソフトでマジやばいの!!!!!グイッと抱き寄せるのがちょおおおおおおおヤバイの!!!!!!!これ演出でできるもんじゃないと思うの!!!!!東山さんぱねええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!って感じなの・・・・・・。そら『役との共通点』としてガウチがめったくそ嬉しそうに「女たらしなところ!」言うわなと(笑)。
てかてかここでロイ様が女をこういう風に扱うのって、みったんが「女の匂いがつくと妻が怒る」とか言うもんだからイラっとしたんだよねえええええええ!!漲るうううううううううううううううう!!!。
あとわたしいつも東山さんの“(舞台上での)オフシーンやべえ”と書いてますが、この舞踏会のシーンでも『上手奥の柱にグラス片手に凭れ掛かるロイエンタール』がとんでもない色気でさあああああああ、ほんと何なのこの人・・・・・・・・・・・・。
そうそう、ロイエンタールの左目は青いマスカラばっちり塗りたぐって目の下にラインストーンを3つつけて「青く深い光」を表現。これマジ素敵。こんなの似合うの東山さんしかいねーっつの。どちらかというと否定意見のほうが多いっぽいL字腕組みはわたしは嫌いじゃなかったんだけど(東山さんとしてはむしろトキメキまくり)、どうしても前かがみになってしまうせいで更に小さく見えてしまうってのはまぁ・・・尤もだなと思った。でもでもラインハルトにあいさつする時とかここぞってときには腕をほどいて背中をビシっと伸ばすんだけど、そこは誰よりも美しい背中なんだもんね!東山さんの背中の美しさは天下一品なんだからっ!!。
初見感想でも書きましたが、わたしが一番好きな双璧シーンは演習後に提督だけでバーで飲んでるシーンでした。この時の双璧はちゃんとした台詞はないんだけど、カウンターの中にロイエンタールが入り、そのまん前のスツールにみったんが座ってるのね。で、二人の間にはチェスボードがあってチェスをしながらグラスを傾けるんだけど(それらしき手の動きをしてる)、ここあまりもあまりな二人の空間すぎてときめき通り越してワロタw。ルッツたちもいるってのに完全なる二人だけの世界なんだもんw。ロイ様がみったんの耳元に近づいてささやき(マジで!!)、みったんがなんだよー!って感じで膨れた回とか昇天したよね。みったんはワイングラスでちょこちょこ飲んでてロイ様はウイスキーグラスでぐいぐい飲んでるのもモエス!!!。
つーかロイ様ったらこの時だけでなく舞踏会の時とか襟元のボタンを外すのよ!!!!!!!胸元チラリするほどじゃないんだけどやや乱れた襟元のロイ様エッロオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!。乱れた襟元もヤバイが、ここへビッテンが飛び込んできて「イゼルローンが陥落した!」って知らせるんだけど(慌てて飛び込んできたビッテンに酒ついであげるロイ様がホストにしか見えんw)、それを聞くとゆっくりと胸元を締めなおすのね。この“締めなおす”手つきと顔つきがやっべーんだって!!外すよりも留めなおすほうがはるかにエロイ!!!!!。で、それまでは(みったんに向けてw) エロモードだった顔を冷静沈着な戦闘モードに変えてグイっと酒を煽るのね。まーーーーーーーーーーじカッコよかった・・・・・。これ状況を理解した提督全員が一斉にそうするんだけど、ロイ様しか目に入らない・・・><。
ミッターマイヤーはこれも初見感想で書きましたが「末っ子」っぽかったw。ラインハルトとキルヒ同様若い感じがしました。そしてキルヒに優しい。原作ではキルヒの実力も人格もしっかり認めてはいるけどそれ以上の、例えば「友情」のような感情を抱いているイメージはないんだけど、舞台のミッターマイヤーはキルヒアイスのことが「好きそう」に見えた。ローエングラム公とキルヒアイスの仲がどうやらおかしいようだってな空気になると、みったんはキルヒを心配そうな目で見るのね。オーベルシュタインの作戦に異を唱えたキルヒがラインハルトに「気に入らないか?」と問われ、ビッテンに「いつもいつもお前の意見が取り入れられると思うな!」と言われるシーンでも全体の空気はキルヒに冷ややかな感じなのにみったんだけは「きるひあいすかわいそう(´・ω・`)」って顔してんのねw。キルヒの立場に立って、というか、キルヒの胸中を思いやってあげるみったんいい子!!って何度も思ったもんw。だからアンスバッハにキルヒが撃たれるクライマックスシーンはミッターマイヤーが誰よりも必死になるのも納得。そしてそんなみったんをまず銃の射出路から外すロイエンタールにも納得(笑)。ここでみったんが「医者を呼べ!」と叫ぶ声がまさに悲痛って感じですごく良かったなー。でもラインハルトの前で『超絶カッコイイ体勢』で守るロイ様ばっかり見てたけど。あんた今でこそラインハルトを守ってるけどまずみったんを守ったよねー?とニヤニヤしながら(笑)。
でもだからこそ、キルヒアイスに優しいミッターマイヤーだからこそ、ミッターマイヤーには「キルヒアイス提督はもう・・・亡くなられています」と言わせ、そしてラインハルトに「嘘をつくなミッターマイヤー!卿は嘘をついている!」って言って欲しかったなー。
そうそう!言って欲しかったといえばですね、ガウチが好きな台詞は「私は・・・貴方の忠実な部下です」というキルヒアイスの台詞だそうで、それを披露したのね。わたしリアルに一瞬彼岸に行った(笑)。
そして舞台版双璧といえばダンスでございます(笑)。これマーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーージかっこよかったです!!。『コロスを従え「ファイエル!」「ファイエル!」と叫びながら踊る双璧』と聞くと『(笑)』としか思わないでしょう?。いやいやこれがカッコイイんだって!!(笑)。ってやっぱり最後に(笑)付いてるけどw。同じ振りでありながらも無駄にシャカリキで熱いんだけどポイントポイントでは妙にしなやかなみったんに、優雅だけとビシっとキリっとしてる無駄に華がありまくるwロイエンタールと好対照でそれがまた双璧でいちいち萌える!!。まずガウチみったんがやや高めの声で「ファイエル!」と言い、東山さんの太くて男らしい「ファイエル!」が続くのとか本気でヤバイぜ?。
あ!そうだ思い出した!。白兵戦で最後にロイ様が二刀流するのはみったんが落とした剣を拾うのではなく見事なコンビネーションで手渡ししてたんだけど、最後「ラストーーーーーーーーー!」って叫んでる!?なんて叫んでるのかちょっと聞き取れなかったんだけど、ここやたらと男らしいロイ様で漲りまくりでした。
ていうか今ふと思ったんだけど、この白兵戦がいい例なんだけど双璧って疾風ウォルフなミッターマイヤーがまず先陣を切り、それに阿吽の呼吸で合わせフォローしつつも実はミッターマイヤーに負けず劣らぬ熱さなロイエンタールって感じだと思うのね。で、それってガウチと東山さんと同じじゃね?とか思った。基本ヤンキーであまり考えずにノリで生きてるガウチをいい感じに放し飼いしてくれてるリーダー(東山さん)だけど、「不都合が生じた時にオラァっ!と暴力的になる」(byガウチ)あたりリアル双璧すぎじゃねーかとw。
キリがないのでこの辺にしといてやろう(笑)。双璧で商売するのって最初はどうかと思ったんだけど、・・・・・・・・この二人の期待以上の『コンビ感』を見ちゃったらアリだとな言うしかない(でもやっぱりマシュー&マークにはかなわないけど!)。


●ラインハルト
そもそも三次元化するのは不可能だと思っているので殿であろうと誰であろうと全く期待してなかったラインハルト。やっぱりラインハルトの「頭脳明晰」であり「気品」「気高さ」、そして「カリスマ性」なんかを表現するのは無理でした。でもそれでもとーりはこの舞台のラインハルト像として求められたものを見せることはできたと思う。あとはもうこの青臭くて姉ちゃんラブすぎる金髪の孺子“でしかない”ランハルトをこれはこれでいいんじゃね?と受け入れられるかどうか観客の好みだよね。わたしは・・・・・・これラインハルトじゃないよね(笑)とは思うものの、姐上なアンネローゼとの雰囲気や優しいキルヒとのバランスをひっくるめて、悪くなかったと思います。
つーか前日ゲネの予定が中止になり初日の朝の時点でもまだまともに全部通せてなかったんでしたっけ?初舞台初座長なのにそんな状況で初日を迎えてなんとかやり遂げただけでもすごいと思うのに、初日こそガチガチの余裕なさすぎで命令を下すシーンなんかは到底『天才』とは思えないぐらいだったんだけど、回を重ねるごとにどんどんととーり自身についていく「自信」がラインハルトの「オーラ」とリンクしていくのが肌で感じられてちょっとゾクゾクしちゃったよね。すると必然的にリンゴケーキつまみ食いしちゃうシーンとか「目にゴミが〜」のシーンとか(笑)、子供時代のシーンなんかの“可愛いラインハルト”とのギャップってか落差ってか、そういうものがより一層引き立つんだよね。あ、あと舞踏会のシーンで皇帝との謁見を終えたラインハルトに貴婦人たちが寄ってたかって群がるという場面があるんだけどw、「まぁまぁ皆さん落ち着いて」ってな風に手で制しつつも苦笑を浮かべるラインハルト様ってのもよかったよ!照れてるとーりにしか見えなかったけど!(笑)。
これラインハルトじゃねーよ(笑)ってのは置いておくとして、姉上とキルヒと三人のシーンは文句ナシに可愛かったです。子供時代も今もどっちも。子供っぽい声を作ったとーりの「ジークフリードは俗な名だけどキルヒアイスはいいな」が生で聞けるとは思わなかったw。聞けば聞くほどお前何様だよとしか思えないw。おまけに「じゃあ私はジーク、って呼ぶわね?」もよくよく考えるとおかしな流れすぎんだろ。姉ちゃん弟の暴言を咎めろよとw。「じゃあ」じゃねーだろうがとw。なんだかんだ言って貴族と平民なんですよねー(笑)。
リンゴケーキを食べるラインハルトも可愛かったあああああああああ><。「姉上!」と叫び階段を駆け上がってアンネローゼと抱擁し、ウッキウキのハイテンションで用意してあったリンゴケーキをぱくっとつまみ食いしちゃうってな流れなんだけど、ケーキ食う手つきがやんちゃな弟のソレでさー、マントくっつけてんのにキャッキャするラインハルトってかとーり可愛すぎんだよコンチクショー!w。
そして方々で物議を醸し出しているらしい姉上とキルヒアイスの抱擁を目撃しちゃうラインハルトな。初見時は結構な勢いで絶望したんだけど、そのうちそこよりもその後、ヒルダを使ってキルヒにあてつけるラインハルトの方が絶望(笑)でした。そこのとーり無駄に上手いんだよねw。そもそも気品や気高さがないラインハルトなんで、未だかつてそんなことをしたことがないってのにヒルダ(女)の手をとりキルヒに何も告げず『キルヒがいないところで、二人っきりで話をしよう』とキルヒに一瞥もくれずに、ていうかものっそいドヤ顔でその場を離れようとするラインハルトがほんと「ちっちぇええええ!なんとちっちぇえ男!!ていうか童貞すぎるwww」としか思えないんだもんw。しかもキルヒが「ラインハルト様・・・」と声をかけると間髪いれずに「何だっ?」と反応するとかもうね・・・どんだけガキなのかと・・・(笑)。
そんなキルヒ(と姉上)大好きラインハルトなんで、キルヒが撃たれるシーンの悲痛っぷりは可哀想すぎた。キッカケは姉上との仲を誤解ってか曲解?したことであってさ、言ってしまえば些細なことなんだよね。お互いを想い合っているのは明らかなのにアンネローゼを巡るちょっとした、でも複雑すぎる感情がキッカケで二人の間に溝が出来、それがこの最悪の結末に繋がるだなんてラインハルトは思ってもみなかったんだろうなーって。つーか分かってんのかなこのアホの子ラインハルトは・・・w。わたし原作でもアニメでもこの時のラインハルトの取り乱しっぷりに驚きとショックで涙ぐんじゃったんですけど、それは“あの”ラインハルトがこうまでボキッと折れちゃうなんて・・・・・・って思ったからなんだよね。多分提督たちの気持ちに近いと思う。だけど最初に書いた通り、この舞台のラインハルトには“あの”と言えるほどのカリスマ性はないし、最初から“実は脆くて繊細な子”ってな面は見えているので、ただただ可哀想“でしかない”。直前のヴェスターラントの虐殺にショックを受け自己嫌悪に陥ってるローエングラム公を提督たちが「あの人も人間だったんだな」と言い合ってることもあって、この人大丈夫なんかな・・・・・・とすら思えてしまうわけですよ。でもこれは意図してのことなんだよね、きっと。それだけズタボロなラインハルトはそもそもの原因と言えばこの人こそであろうフリードリヒ4世との会話の中で自分を再構築するんだけど、それはきっと云わば「過去との訣別」なんだと思う。そしてその上で「これだけ大切なものを失ったのだから、宇宙ぐらい手に入れなくてどうする」と自分に言い聞かせ、ヒルダを加えた提督たちを従え元帥杖を手にそれを宣言する。この時最上段に置かれた椅子に座るべく一旦客席に背を向けるのね。そしてマントをばさっと翻し再び客席に向き直るんだけど、この瞬間明らかに顔つきが違ってるのね。傲慢で不敵で、まさに冷徹!って表情を浮かべるの。その瞬間思うわけですよ、ああ、もうやんちゃで弟でガキで童貞(笑)な可愛いラインハルトはいなくなちゃったんだなと。このラストシーン、この壮絶なまでの一瞬を描くためにそれまでのラインハルトがあったんだな!と思うわけですよ!!(←かなり強引、てか必死w)。
でもね、それに続くカテコがいただけなかった。両袖から出てきた双璧が礼をした後背後の列に左右分かれて並ぶ、つまり双璧が隣に並ばないのも納得いかないんだけどさ、あのラストシーンだってのにラインハルトも他のキャスト同様舞台袖からひょこひょこ歩いて登場するとか台無しだろうと!。キャストは舞台上に「ハ」の字で並んでるのね。真ん中開いてんのよ。そしたら全キャストが真ん中に向かって「座長!」と手を伸ばし、花道状態で主役を登場させるべきだろう。それどころかあのラストシーンであればキャストたちが手を伸ばす中ラインハルトを乗せた階段状のセリが奈落からせりあがり、頂点から階段を降りてくるぐらい仰々しくてもいいぐらいだもん。ここは大きな舞台での演出慣れしてないのがモロに出たなと思った。しかも結構な打率でとーりが立ち位置間違えて主役周辺がぎゅうぎゅうになってたし・・・・・・(笑)。
そんなこんなで、とーりはとーりが出来る範囲で精一杯頑張ったと思います。ほんとこの現場環境でよくやったと思うわ。素顔ショーで舞台に立つとーりを見てこの子舞台には向いてないんじゃないかな・・・と思って、今もまぁさほど向いているとは思わないけど、思ったよりはよくやったなという印象です。よく“最初の舞台”が大事で、最初の舞台で舞台の楽しさや遣り甲斐を感じられるかどうかが舞台に対する気持ちを決めると聞きますが、とーりの口からは「またやりたい」みたいな発言って出てない・・・よね?。確かに初めての舞台でこれだけゴタゴタしてる制作に当たっちゃまたやりたいとは思えなくて当然だよなと思うし、わたしは舞台上のとーりにはさほど魅力を感じないので、この経験をとーりなりの糧にして、とーりの道を歩いてくれればいいなと思います。あと欲を言えばこの舞台で出会った人たち(具体的には双璧の人たち)と時々は交流してくれたら嬉しいなー。



いっぱい書いたなぁ・・・w。見終わって落ち着いて感想も書き終わった今思うことは、銀河英雄伝説ってやっぱ面白いよな!ということです。これだけ書いてもまだ自分の中で消化しきれずいろいろと考えてしまうぐらいの力がある作品なんだなと改めて感じました。幕間や終劇後の観客の語りっぷりが熱いのなんのってw。それもとーりがカッコイイ><とかじゃなく、セリフの取捨選択(あのセリフがあってよかったけどこれがないのが不満とか)とか場面の解釈なんかについて会話してる人達が多くて、この手のイケメンオタク舞台(と言ってしまおう)では珍しい反応だったもん。もちろん「やんうぇんりーって誰?」とか「意味が全然分からない」とか言ってる人も結構いたけどw、殿のラインハルトに加えて俺得すぎる双璧はいろんな意味で楽しめました。
スタッフがどうあれ、同盟編も楽しみにしてます。ユリアンが美少年なのは譲れない条件として、超イケメンのヤンだったらどうしよ(笑)。