山南さんVS明里さんは見応えがありました。特に弁護士が伊達さんを部屋から追い出すシーンのスローモーション演出は完全にサービスカットですよね、ありがとうございます!。
1.3.4話のように伊達さんの怒りをぶつけるため(に見えた)の仕置きではなく、2話同様残された遺族を救う・・・というと傲慢に聞こえるかもですが、少しでも遺族が抱える疑問や心残りを解消するために昼間の伊達さんたちが努力し、その結果力及ばす(については後述します)仕置きすることでその無念を晴らす・・・というパターンの方が見ていてちょっとは気持ちが楽だ。
が、砂羽さん演じる弁護士は利益や権力を得るために「自分の手は一切汚さず」極悪非道な行為を行ってるわけだから、心情的にはこれまでで最も“卑劣”なヤツだとは思うのですが、弁護士本人が言っているように「法的に問題になるようなことは一切行っていない」わけですよね?。これまでのように圧力がかかったとか証拠が足りないとか「逮捕できるのにできない」というわけではなく、「逮捕する理由がない」わけですよね?。これぞまさに「法で裁けないなら俺が裁く」に値するケースだとは思うものの、なんとなーーーーーーーーーく腑に落ちないというか、いいのかなぁ?って気持ちになってしまいました。「法」ってなんなんだろ?とか今更ながらに思ったり。なんと言っても「警察官」が主人公であるわけだからわたしはこれを法で裁けない「犯人」に対して私的に罰を与えるという物語だと思っていたのですが、そういやタイトルは「捜査官」だし、犯人に限らず「悪人」と考えればいいのかなぁ。女弁護士は「犯人」ではないけど確実に「極悪人」だってなことで。初回はともかく2話以降仕置きに至る線引きを明らかにしてほしいと思い続けてて、一旦は「伊達さん判断」ってことで納得したものの伊達さんの背後に仕置きを行う組織が存在していることが判った以上、仕置きにゴーサインが出る基準がまたもや気になりだしてしまった・・・。
これもまた犯人が“会社を経営する傍ら儲けの出ない養護老人施設を営む人格者”であった2話と共通する点だと思うのですが、政界進出をも目論んでるぐらいなわけだから“社会的地位”ってものがあるわけですよね。そういう人物の場合、裏の顔を世間に公表するだけでも相当な罰になると思うんだけどなぁ。それにそういう人物が行方不明になったら少なからず問題にもなるだろうし。根っからの悪人なわけだから、ほとぼりが冷めたころまた同じようなことを始める可能性は少なくないだろうけど、その時こそ煮るなり焼くなり思う存分仕置きすればいいんじゃないかなーとか思ったんだけど。三上が「いいじゃん!さっさとやっちゃおーぜ!」とかニヤニヤのたまう久遠を「仕置きは最後の手段じゃなきゃならないんだ」って叱ってたけどほんとその通りで、いきなり神隠しという最終手段を選ぶ前にもうちょっとやりようがあるんじゃないかなと。まーそのために伊達さんがいきなりズドンではなく犯人と話をし「こいつダメだ」と最終判断を下すってなことなんだろうし、気分的にはこれまでで一番スカっとしたってか、人格疑われそうですが「ザマーミロ!」と思ったけどね。
ていうか前回の感想の中で警察上層部がそう仕向けたのだとしたら窪田くん演じた椎名を無罪にすることにどのようなメリットがあるのだろうか?と書きましたが、えーっと、そこに上層部の介入などということがあったわけでもなんでもなくて、単にこいつを無罪にすれば親から金引っ張れると判断した弁護士が汚い手段で偽の精神鑑定結果を引っ張り出した、というだけのことだったのか。つまりなに?椎名が残した思わせぶりな捨てセリフは言ってしまえば「世の中金だ」と、そういうことだったわけですか・・・。警察内部に巣食う闇の組織が!!とかその手のものを想像していたのでちょっと肩透かし^^。
今回の被害者にあたる鑑定人の先生はまぁ・・・美人局に引っかかるような隙作ってる時点で全力擁護はできないから自業自得な部分は無きにしも非ずだと思うし、息子を亡くしたことでずっと苦しみ続けてきた妻を守るために死ぬことを受け入れたってのも残される妻の気持ちを本当に考えたのか?記事が出たとしても二人で乗り越えるという選択肢はありえなかったのか?と思わなくはないんだけど、でも脅されたとは言え鑑定結果を捏造するという罪を犯したことも事実なわけで、・・・うーん、やっぱこうするしかなかったんかなー。妻に残したたった一枚だけ撮った自撮り写真・・・哀しいまでにいい写真だったもんなぁ。この夫婦の関係性を直接描きはしなかったけど、夫が撮ったたくさんの(上手すぎるw)妻の写真と、そして妻に残したあの写真で充分すぎるほどに夫が妻を愛していたことが分かるもん。息子を亡くしてからずっと妻が苦しんでる様を見続けてきて、しょーもない罠に嵌められた自分のせいで更に苦しめるなんて出来なかったのだろう。それまでどうにも反応が鈍いというか感情が見えなかったのに、その写真を見て初めて感情を思いっきり露わにした妻はそういう夫の気持ちが分かったんじゃないかな。この先一人で生きていくのであろう残された妻はそんな夫の気持ちをどう抱えて生きていくのだろうか。
でさ、妻の発言で居場所に見当つけたあすかだけ一足早くホテルに現着しフロントで宿泊してるか確認までしてるってのに、その後来栖たちが到着するまで待ってたってのは結果論ではあるけど致命的なミスじゃない?。確か警察が部屋に入った時点では微かに息があったものの病院に運ぶ途中で亡くなったとか言ってたと思うんだけど、ということはもしかしてあすかがホテルに着いた時点でホテルの責任者立会いのもと部屋を訪ねてれば助かったかもしれないんじゃないのか?。結果論なんだけど。あすかはあの時点で鑑定人が死を選ぶのではないかということを想定してたわけだよね?。あの場で来栖たちが到着するのを待つのが捜査のセオリー(規則)なのだとしても一刻を争う状況に見えたわけで、あすかはそこで規則だなんだと言うタイプではないだろうからホテル側を脅してでも部屋に乗り込むべきだったと思うんだけどな。そのことに思い至らないのかなと。てかこれもまた2話なんだけど、あの時も確かあすかが取った考えなしの行動の結果犯人の一人が死んだことに対して何ら心を痛めてる風がなかったことが気になったんだよなぁ。例えばそのことを気にするあすかに伊達さんが「気にするな、キミは悪くない」って言うだけで印象はガラっと変わるわけで、それをしないってことはあすかの行動に問題はないってことなのかもだけど。
あと気になると言えばこれまでは一応人気のないところで悪人どもを拉致ってきた伊達さんと久遠が今回はセキュリティ万全っぽい弁護士事務所(だよね?あそこ)で拉致行為に及んだということですよ。法律違反こそしてないものの後ろ暗いことはいーーーーーっぱいあるだろうから普通の事務所以上にセキュリティに力入れてそうじゃん。監視カメラは当然、警備員だっていそうじゃね?。とするとあの部屋に向かうためにそれらを無効化したってことになるんだろうけど、監視カメラはイケてる鑑識官こと久遠がちょちょいっと捜査し(ニヤニヤ笑いながら金庫破りしてみせたのはその伏線かとw)(てか真剣な顔で金庫に挑む伊達さん→「無理でした^^」クソワロタwww)、警備員は伊達さんが絞めて落としたと予想しますが、監視カメラの記録なり警備員の証言なりで『誰が』それを行ったのかは分からないまでも侵入者がいたことは明らかになってしまうと思うわけで、その場合『神隠し』としては成立しないよねぇ?。
でもいつも有事の際の返り血防止も兼ねてか黒いナイロンパーカー姿で仕置きに臨む伊達さんなのに派手派手アロハの久遠はそれでいいのか?と思ってたら、アロハに変わりはないものの黒アロハになっててちょっと面白かったですw。あれ自分で考えて黒アロハ購入したんだとしたら可愛すぎんだけどw。
そんな久遠よりもさらに可愛かったのは婦警の「謹慎終わってよかったですね」に「うん!」と頷いた伊達さんな(笑)。こんな可愛い37歳ありえねええええええええええ!!!!!!。
ついに登場したあすかの兄・夏樹が丸山くんでヒャッホーーーーーーイ!なわけですが、自分を刺した犯人を見て「どうして・・・あなたが・・・」と言ったということは、犯人は夏樹の「知っている人物」であり、恐らく「目上の人間」ということだよね。少なくとも伊達が犯人ということはなくなったと。それと、犯人は夏樹を刺す前にナイフの刃を上に向けるようわざわざ持ち替え刺すと同時にナイフを上に引き上げた。それはそうすることで確実に殺せるという知識のあることを示しているのだろうし、あとこれはそういう角度に見えただけかもしれませんが結構な上背がある夏樹とさして変わらない身長の人物に見えた。となると現段階でその条件に全て当て嵌まるのは井筒か三上・・・だよねぇ。これって全何話なんだ?10話だとして今ちょうど半分ぐらいだろうからこれから新たな人物が登場することはありえるかもだけど、でも普通に考えたら今から夏樹殺しの犯人を出すのはちょっとどうかと思うよねぇ・・・仲村トオルか三浦友和でもない限り(笑)。
となるとやっぱり井筒か三上に絞られるんだろうけど、どちらが犯人だとしてもドラマとしてこいつが犯人だったのかー!的な驚きはないだろうから、問題は動機、ってことか。どちらにしても伊達さんとあすかが受ける衝撃たるやすごいよね、きっと。テーマがテーマなんでハッピーエンドはありえないと思うけど、火9にあるまじきダークなラストになることも覚悟しておくべきか・・・。
最終回の手前あたりで普通に伊達さんと冴子さんと夏樹が捜査したり居酒屋で飲みながら憂さ晴らししたりする“楽しかったあの頃”話があるといいなー。むしろ1話まるまるそれでもいいよ(笑)。