『下北サンデーズ』第1回公演(旗揚げ)「小劇場と書いて『ビンボー』と読む!?」

とりあえず、ケラだーーーーーーー!!!ってものっそいびっくらこいた。

うーん・・・・・・なんか微妙だなぁ。わざとチープにしてるつもりなんだろうけど、初回を見る限りでは“わざと”じゃなくてまんま“安い”感じ。つつみんにしてはテンポ悪いし、映像もこれだよ!これこれ!!って思えるようなシーンなかったし、下北独特の雰囲気とか小劇団ならではの気持ち悪い情熱、あとほんっとーに貧乏なんだねって思わず引いてしまうような生活臭は全然感じなかった。下北+小劇団+堤演出(石田衣良原作)ってことで、もっとコッテコテなのを想像(期待)してたんだろうなぁ、なんかタルかった。多分みんな思っただろうけど、この時間帯にやる内容じゃないな。視聴者層を絞りたいんだけど時間が時間だけに思い切って絞りきれない中途半端な感じがした。そしてその象徴が上戸さんなんだろう。上戸さん自体は多分悪くないんだろうとは思うんだけど、立ち塞がる“これ以上は壊しちゃいけない上戸彩像”というかね、上戸さんはやっぱメジャーなんだなと思った。ていうかさ、千葉大に通うのに自由ヶ丘に住むってのだけは納得いかない。そのアンバランスも笑いのポイントであり、ゆいかもゆいかの家族もお金にそれっほど不自由してない世間知らずの人達ってことなのだろうけど、それにしたってちょっとおかしすぎる。伏線なのかなぁ。さすがに自由ヶ丘に住んで下北で演劇活動して西千葉の学校に通うなんて無理だろうし、初めて見つけた自分の夢の為に学校はさっさと辞めちゃって、親に仕送りとめられて自由ヶ丘のアパートを出るしかなくてサンデーズの女子チームと同じロハスアパートに転がり込むとかそういう流れになるんだろうけど、何不自由なく育てられた家がお金持ちの子=自由ヶ丘ってのは安易すぎだから、何かあるんだと期待を込めて信じてみます。

劇団員たちはみんな売れなさそうな感じがしてて結構良かった。入学式のパフォーマンスも劇中劇も酷かったけど(どんな内容なのか分からなかったけど、あれゆいかが号泣するような内容及びクオリティだったのだろうか・・・)。なにげに球四郎さんことジョー大杉役の金児憲史さんは羅生門と掛け持ちなのね。どっちもそれなりに出番ありそうなのにすごいな。山口紗弥加さんはこういう役やらしとけば間違いないし、蔵之介さんもこういう空間の中にいるとやっぱ演劇人というか舞台の人だなぁという空気が出てる。最初は芸人イラネ!と思ってたんだけど、竹山と大島はなんかいかにも“下北で自称売れない役者(もどき)をやってます”って感じだったし、思ったよりも結構上手かった。そのうちメイン回があるだろうけど、それ以外は初回程度の出番で、あんまりしゃしゃりでなければ安心して見てられそう。竹山の役ですけど“サンボ”って聞くと新感線のサンボさんが浮かぶんだけど、サンボマスターだよねやっぱり。それから佐田様のはっちゃけっぷりは凄かった。佐田様の胡散臭いゴージャス加減が場末の劇団の女王にピッタリで、この佐田様は大好きだわ。そしてメインですよ。眼鏡男子サトシンですよ。ちょっとちょっとちゃんとやれてるじゃないか!あの安っぽそうなセルフレームが頑張っちゃってる感が出てていいわー。半ズボン姿キャワ。エプロン姿もキャワ。例えば劇団のマスコットキャラだとか、舞台の内容なんておかまいなしにサトシンキャーキャー!て一部のファンに騒がれてるだとか妙なキャラ付けされずに、分相応な扱いで安心いたしました。サンデーズの一員として全然浮いてなかったし、その調子で頑張れたいぴー。
古ちんが出たあたりからドラマがビシっと締まったのが印象的でした。よかった、このドラマに古ちんがいて。

冒頭の三谷と野田を皮切りに、初回から説明の合間に小ネタガシガシ入れてくるところに作り手の意気込みを感じました。初回で一番ツボったのは「SETAGAYASEN☆RS METAL KING LEAR」(メタルリア王!!)とかコットン100℃とかものっそい凝ってたチラシ。あれ欲しいわ。三宅さんのラーメン屋も本編と関係なく(ここ重要)面白かったし。力の入れどころ間違えない程度で今後の小ネタに期待。本編はもっと頑張れ。


つーか初回視聴率11.4かよ。初回でこれじゃ最終的に一桁もアリかも・・・。