岸田 るり子『出口のない部屋』

出口のない部屋 (ミステリ・フロンティア)

出口のない部屋 (ミステリ・フロンティア)

私が美人と評判の新人ホラー作家から受け取った「出口のない部屋」というタイトルの原稿。それは、免疫学専門の大学講師、開業医の妻、売れっ子作家と共通点のなさそうな男女三人が、気がついたら1本の道の上に立ち、その先にある赤い扉の部屋に閉じ込められ、そこに至る記憶は全くないというストーリーであった。何故こんな部屋に閉じ込められなければならないのか。彼らは共通点を見つけ出すために、それぞれの生活を語りあう。


物語の構図は凝ってると言えなくもないけれど、どう考えてもこの犯人にこの犯行は無理だろう。んなアホな・・・って感じ。あまりにもムチャクチャすぎてちょっと笑ってしまいました。
前作を読んだ時も思ったのですが、この人が描く人物、特に女は本当にイヤだな。読んでいてずーっと、話が面白くないからとか文章が下手だからとかそういう次元ではないところで苛立ちを感じた。苛立ちというか不快感だな。前作はなんか見下されてる気分になってなんだか不愉快だったわけですが、こういう作風ということなのでしょうか。今のところストーリーが好みではないので合わないかなぁ・・・という感じなのですが、この理屈じゃない気持ちの悪さみたいなのがズバっとはまる作品を読んでみたいので、もうちょっと読もうかなぁと思います。