- 作者: 木宮条太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/01/28
- メディア: 単行本
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第6回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。予想以上にハードでドラマティックな物語でした。親族である二つの家族を軸に多視点で描かれる前半からすると、こういう展開になるとは想像できなかった。話としては面白くなかったわけじゃないんだけど、幼い頃に離ればなれになった兄弟とか、実は血の繋がりはなかったとか、チープな設定が所々に登場するもんで、何万人死にましたか!?ってぐらいスプラッターな状況なのに、なんか笑っちゃった。進化論という神秘的かつ壮大なテーマなんだけど、そのチープさのお陰でとっつき易い物語になってます。登場人物にいい意味で愛情を感じないというか、その清々しいまでの殺しっぷりが好印象。次作にも期待します。