- 作者: 椹野道流
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/10/05
- メディア: 新書
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表紙の感じがこれまでとは全然違ってるもんで戸惑いつつ読み終えて巻末の既刊一覧を見たら私もしかしてひとつ前の「池魚の殃」読んでない?・・・と思って確認したら池魚〜から表紙のイメージが変わってるからやっぱり読んでなかったようです。
そこはかとなく登場人物の死生観(の描写)が深まっているように感じたのは池魚〜でなにかがあったからなのかな?ってなところは(読み終わると)ありますが、それ以外はついていけないようなこともなく、飄々としていながらも結構エグイよね(それを「飯食う人々」で中和)ってな内容を含めいつもと変わらず楽しめました。
今作は女子高生と即身仏という両極端にも程がある!ってな遺体にまつわる2つの物語が描かれているのですが、どちらもなんともいえない苦味があって、でもその話に関わるゲストポジションのキャラクターには気持ちの落としどころが用意されていて、レギュラーキャラクターはそれを「そういうもの」として受け止める・・・という感じの作品でして、今作に限らずシリーズ通してコメディとシリアスのバランスが程よく、そこいらへんドラマの空気感と似てるところがあるな。
というわけで、「アンナチュラル」の視聴者の方々にもぜひ読んでほしいシリーズです。