遠藤 徹『姉飼』

姉飼

姉飼

第10回日本ホラー小説大賞受賞作。キモチワルイ・・・。私はホラーとかスプラッターとか耐性がある方だと思うし、好きなんだけど、選評で書かれているように、ちょっと次元が違うと思った。舞台の設定はおどろおどろしくてホラー「っぽい」んだけど、蚊吸豚とか脂祭りとか住んでる村が祠部矢(しぶや)という名前だとかポイントでふざけてんの?ってとこもある。そして「姉」そのものの設定をどう解釈するべきなのか。とにかくすんごい印象を与える作品だと思った。話そのものとしては、単なるヘンタイ嗜虐モノだけど、とにかく設定というかアイデアが抜群。こういうことを思いつく人っていつも考えてたりするんだろうか・・・。短編集なので、他に3作品も収録されてますが、「姉飼」のインパクトからすると凡作。全然普通。その点を考えて、過剰な期待はしないで次回作待ち。