『グレイトギフト』

「サバイバル医療ミステリー」というワードから未知のウイルスと戦う、小説で言うとホット・ゾーン的な(これは未知ではなくエボラだけど)アウトブレイクものだと思ってたんですが、極少量を水に溶かしただけで飲んだ人間の心臓を1分程度で停止させ、死後体温の低下とともに“原因”は消滅し「証拠」として残るのは首の黒点のみという「殺人球菌」を使って医療界のトップに立とうと目論むとか、なんだいつもの権力争いか・・・とガッカリしてしまった。
せめて完全なるサイコパス蔵之介が「主人公」ならそれはそれで面白そうだけど、主人公は「この反町隆史」だもんなー。

人と会話するのが苦手で職員たちから見下されてる顕微鏡が友達のうだつが上がらない病理医って、なんでそんな役を反町隆史にやらせるのかと。
小声でボソボソ台詞を言うのが聞き取り難いし、邪険に扱われる反町隆史の画がなんかイライラするんだよ。弱さとか哀れさではなくイラつくの。たぶんそれは「そんな反町を見たくない」からだと思うんだけど。
演じたことがない役をやりたい・やらせたいのだとしても、これはさすがに視聴の弊害になるレベルで違和感がありすぎる。

いつもの権力争いとは書きましたが、権力争いそれ自体よりもその材料となる殺人球菌を生みだした「犯人」は誰か?ということが主題になるんだろうし、妻の命を救うために理事長を脅迫してみせた主人公が、球菌のことを打ち明けた妻の主治医に妻を人質として脅迫し返されるという展開は面白かったんで、まだ痩せてる!!ビジュアル良好のときに撮影してくれてありがとうありがとう!な松也さん演じる元刑事と濱くん演じる後輩刑事がどんな関わり方をするのか含め先が気になりはするんだけど、イケイケ白衣の反町とクール白衣の蔵之介(もちろん二人は同期)がバッチバチにやりあう話でよかったのにと思ってしまう。