『いちばんすきな花』第8話

美鳥が今椿が住んでいる家を売って北海道に行ったのは「母親」のためであることがわかったけど、中学生当時クラスメイトたちに「喧嘩によるもの」だと思われていた傷をつけたのはその母親なのだろうか。母親にせよ父親にせよ夜々と美鳥が「従姉妹」だってことは、美鳥に暴力を振るっていた父親か母親と夜々の母親か父親が「きょうだい」だってことになろうわけで(電話で金のことについて話す夜々母の口調からして父親のきょうだいか?)、かたや暴力で娘を虐待かたや精神的に娘を束縛とかなんなんだろう・・・。

生い立ちはどうあれ、「親戚中から嫌われていた」ってのは好き嫌いの話ではなく厄介な存在として疎まれていたと言うべきだろうし、それは美鳥の問題ではなく美鳥の親にあるんだろうからそこは「嫌われていた」とは考えないとして、中学時代はクラスメイトの「みんなから嫌われていて」、塾講師時代は塾の「みんなから嫌われていて」、高校教師時代は生徒の「みんなから嫌われていて」って、さすがにそれはどうなんよ?って話だし、でもそんな「みんなから嫌われていたみどりちゃん」は椿とゆくえと夜々と紅葉にとって特別な存在なんですって、なんていうか・・・極端?すぎるだろう(でも個人で開いていた塾に通っていた生徒とその親からは好かれてるんですね・・・)。
現在進行形の話としてもゆくえの塾の生徒が「みんなから嫌われている」っていうし、「嫌い」が多すぎて見ていて厭な気持ちになるんだよな・・・。

(極端の中身は違うけど、母親のために家を売って北海道に行ったはずの美鳥なのに、その母親は現在兄が面倒を見ていてホームに入れようか考えてるところって、そんな宙ぶらりんの状態・状況なのに東京に戻ってきて売った家を買い戻したいという美鳥の行動も謎すぎるでしょ。母親をホームに入れたからとか、それこそ亡くなったとか、「母親のため」という理由がなくなったから東京に戻って「自分の家」を取り戻したいってんならわかるよ?。売って買い戻すのが数カ月のスパンなのも母親が理由であるなら納得できる。でもそうじゃないわけで、母親がそんな状態なのに家を買い戻したいって、こっちも極端すぎるのよ)

そんな設定のなかで交わされてる会話も「嫌いなポジティブワード」だし、みどりちゃんも含め性格歪みまくってる人たちがその歪みまくった価値観を「自分たちは間違ってないよね」と確認しあって安心してるだけにしか見えないんだよな。
さすがに「やまない雨はない」が嫌いは引くわ。そう思って耐えるしかない状況に直面したことないってことなの?それとも「他人に」そんなことを言われるのがイヤだってことなの?。どんなつもりでこんな台詞言わせてんのか理解できないんだけど。

ていうかさ、「僕の・私のみどりちゃん」を説明するときに椿は志木さんのこと「ほとんど学校に来ないけど来たら誰かしら殴ってて、先生もクラスメイトもみんな怯えてた」的なことを言ってなかったっけ?だからそんな人が「教師」になるなんて考えられないとか言ってたような気がするんだけど、今回の回想では「ただの噂だと思ってた」と言って家族ぐるみでそこそこ近しい距離感で接してて、椿の記憶って一体どうなってんの?と混乱するんだけど。
志木さんと二人っきりで話をすればあんなに親身な口調で「もう怪我してない?」なんて聞くくせに、なんであの時はまるで暴れん坊のように語ったんだよと。
4人の「みどりちゃん」が「まるで違う」とするのは結構だけど、さすがにこれは脚本として辻褄が合ってないと言わざるを得ない。