『大奥』「幕末編」第19話

岸井ゆきの和宮がそう簡単にデレるとは思えんと前回の感想で書きましたが、案外簡単にデレたなw。
決め手はもちろん上洛の目的(のひとつ)が帝に「ほんとうは妹宮がいて、その妹宮が身代わりの和宮として江戸にいる」ことを伝えることだと言い、それをする理由は「あなたが和宮として私の元へきてくれたから」だと、そして本物の和宮が生きていると知ると「自分のせいで命を落とす者がいなくてよかった」と、「たとえ身代わりでもあなたのおかげで徳川は救われたし、ここに居てくれるだけであなたはこの国の希望である」と上さんが言ってくれたことなんだけど、でもまあ飯+カステラで7割方落ちてただろw。このころから“胃袋を掴む”のは有効だったんだなw。

ていうか、表向きは徳川の元に帝の御子が嫁いだことで「公武一和」は成った、ということになっているわけで、さすれば実は女などという秘密を抱え続ける危険性を鑑みてカステラさんの出番か・・・と、あたりまえにそう考えてしまったもんで、和宮様以下ご一同の胃袋を掴むカステラさんに目頭を熱くせずにはいられなかったわ。ここまでよくぞ堪えたカステラさん!。

あ、それでいうと“その顔”で“白いにゃんこ”を抱かれるとトラウマが発動するんですけど、今回は大丈夫だよな?な???。

しかし家茂はまぶしいな。
天璋院は「人の心を掴む天才」だと言ったけど、とくに和宮に対する言動に打算がまったくないんだもん。
母を独占したいという動機は理解できるけど、それ以前になぜその生い立ちでそれだけ気位の高い人間に育つんだ?(それがつまり「高貴な生まれ(血筋)」ということなのだろう)と思えてしまう和宮だけど、これだけまっすぐ自分に向き合い必要だと言われてしまったら、どれだけ歪んだ心もそりゃあでろっでろに溶けちゃうだろうよとなるもんな。
かといって単なる天真爛漫とかそういうんでもないんだよね。島津久光と勅使への対応や慶喜将軍後見職に就かせることにメリットを見出すことなど政に必要な冷静さと判断・決断力はちゃんともってる。
これまで数多の「将軍」を見てきて、みんなそれぞれ痛みや苦しみを抱えているがゆえの翳りのようなものがあったことを思うと、そのさきに『こういう将軍』が誕生したのは感慨深いものがあるな。

ついに総触れに現れた和宮と家茂がアイコンタクトでほほ笑み合うのは最高だった。


そして老中板倉役の坂東新悟さんの口跡の良さよ!!。
まさかドラマで新悟ちゃんを拝める日が来るとは思ってもみなかったんで、心の準備をしてても胸がドッキンコしたし、なんなら今もまだ動揺してるんだけどw、この先も板倉さんの出番ありますかね?。できることなら瀧山と天璋院様と立位で並んでほしい(坂東新悟さんは歌舞伎界イチの高身長です)。