『下剋上球児』第3話

主人公が無免許教師でしたというまさかの衝撃告白からどうなるのかと思ったら、「副監督なら目立たずに済みます」「私も共犯になります」ってんで真顔になりましたわ。
なに言ってんだコイツら。「僕には彼らを導く『資格』がない」はどこいった。

そりゃ生徒たちは南雲を求めてるよ?高校野球経験者として南雲の指導を欲しているんだろうよ?
でもそれは南雲が「先生」だからだよね?。
野球部員として南雲のアドバイスを必要としているわけだから、最終的には先生でなくとも野球の指導をしてくれるならそれでいいと判断するかもしれないけど、でも部員たちはバイトを手伝ってくれたり暴力事件を収めるために奔走してくれたりする「南雲先生」だからこそ必要としているのだと思うのよね。それが先生の資格を持たないどころか免許を偽装した「犯罪者」ですとなれば傷つくのは生徒たちなのに、南雲も山住の自分の「欲」で「副監督ならイケるんじゃね?」などという選択をするとかひでーな。

しかも南雲は監督の指示のせいで酷い目に遭ったトラウマ持ちなわけでさ、バレたら自分の時とは比ではない、悪意をぶつけられるどころではない「問題」になるかもしれない(いや確実になるだろう)のに『居ても立っても居られなかったから』といって副監督ならばという提案を受け入れるとか引くんだけど、でもドラマとしては面白い。

日沖兄弟の暴行事件の件も、犯罪者であるという先入観がなければ普段は人格者だけど生徒のためなら「脅し返す」という手段をとりつつ穏便に事を収めるキレ者の片鱗が見えたとなるところですが、相手が弁償しろと言ってるスマホが事件以前からバキバキであったことを突き止め頭を下げながらも静かに恫喝するあたりに主人公の「本性」が見えるとなるもんな。

で、今の今までシレっと教師やってたのではなく“以前から辞職を願い出てはいるものの校長にあのヘラヘラ調子で懇願されてズルズルと辞めるタイミングを失ってます”という説明はあったんで、野球部の顧問になったはいいけどヤベエこいつら強くなるかも!?ってんで慌てて教師を辞めるとか言い出したというわけではないことはわかったけど、それでも主人公のやったことやってることに対してはなんのフォローにもならないわけでさ、『妻に話す』シーンはどんなやりとりがなされたのかを直接描くことはなく、確か「子供たちにどういえば」ではなく「子供たちはどうなるの」という妻の言葉だけを視聴者に聞かせるという演出だったんで、そこになんらかの作劇上の仕掛けがあるのではないかと思ってるんだけど、でもマツケン監督の教え子だという「大学時代の南雲」を知る人が現れ卒業について言及したということは、山住に語った免許偽造の経緯は「マジ」だと判断して良さそうだよな。

ていうか「南雲くん卒業できたのかな?」「できたんだろ、現に教師をやってるんだから」で話は終わるのかと思ったらその直後にマツケンが何かを考えるような表情になってて、事情を知ってる(視聴者目線だ)からこそマツケンの中に疑惑が芽生えちゃった?となるけどこの会話の流れでこんな顔になるかね?フツー。
マツケンの・・・賀門監督か、この人は勝つことしか頭にない(それ以外に回す脳力がそもそもない)タイプの人間だと思って見てるけど、これだけの会話から「南雲の犯罪」に気づくのだとしたら意外というか、さすが上様!と言えばいいのか?w。


それはさておきアホの子楡くん可愛いなw。
先生が犯罪者だと聞かされた楡くんが泣いちゃったりしたらわたしも泣いちゃうかも。