『下剋上球児』第2話

初回から不穏な空気はあったけど、まさかこの「いい先生」を絵にかいたような鈴木亮平演じる主人公が「無免許教師」などという秘密を抱えているとは予想ができなかったというか、「下剋上球児」なんてタイトルのドラマに「無免許教師」なんて要素が入ってくるとはさすがに想定外すぎてビックリ。
教員試験には受かったけど単位が足りなくて卒業できず、妻が妊娠して云々と言い訳してたけどガチで偽造してて、これだけ「いい先生」っぷりを見せておいてそりゃねーよ。
マツケン監督を避けてる感じなのは高校時代のトラウマによるものとばかり思ってたのに、主人公に問題があるとかとんだ引っ掛けじゃねーか。
予告で黒木華ちゃんの山住先生が「それって犯罪では?」と言うカットが流れていたので“そういう展開・要素”があるのだろうとは思ってたけど、それでもこれは斜め上ではなく真上から剛速球が飛んできた感。

ていうかこれも「実話」なんです?いや実話に対して主人公が無免許教師だったなどという「オリジナル」を加えるほうがヤバイと思うけど。
って、え?無免許設定はドラマオリジナルってマジかー!。
なんでそんな飛び道具ぶっこんできたのよ・・・と思いつつ、となると俄然「脚本・奥寺佐渡子」の文字が大きく見えてくる。

一旦は監督を引き受けた、それも心の動き的には超イイ感じで「監督をやりたい」となってたのに(それに共感できたのに)、いざ監督になって部員たちに強くなるポテンシャルがあると解った途端に「僕には彼らを導く資格がない」って、それはつまり短い間とはいえ当初は導くつもり(その気になってた)だったってことなわけで、そんな人間を主人公にしてこれからどんな物語を作っていくのかドラマ開始前とは全く違う「期待」に胸が高鳴るんですけど!。

マジでこれどうすんだろうな。確か初回で公立高校の野球部は教師じゃなくとも監督ができるってな説明があったけど、それを主人公に適用するのはナシだろう。視聴者感情としてそれはさすがにありえないわけで、予告で生徒たちに謝ってたから「黙っとく」という選択もしないんだろうし、でも“全てを失い孤独な主人公が死ぬ間際に見た夢”的な描写でないのならば3年後に主人公率いる越山高校野球部が下剋上することは間違いないのでしょうし、まさかこのまま監督続けてたら家族を蔑ろにしてしまいそうだってんで今ならまだ間に合うからとやっぱり監督辞めることを山住に受け入れてもらうための「嘘」で、根室に自分のグローブをあげたのはきっぱり野球から離れるという決意の表れだとか、そんなことだったりしないよな?。

こういうことになると校長役の小泉孝太郎が「どっちの孝太郎」なのかとドキドキだし、あと井川遥演じる南雲妻の元夫が物語のなかに存在するだけでなくそれが“あんな感じの大倉孝二”であることは確実にこの先におきるなんらかに繋がるんだろうし、まさかこれほどまでに「先が見えない」ドラマだなんて誰も予想してなかったよな。2話でコレってほんとこの先どうなるんだろう。