『いちばんすきな花』

見てる間も見終わった後も、わたしのなかにあったのは「めんどくせえな・・・」という思いだけでした。

性別関係なく「気の合う友達」なのに結婚相手に「女と二人で会うとかありえない」と言われたからと「別れ」を言い渡された多部ちゃん演じる潮ゆくえも(なんだこの名前)、
結婚間際で結婚相手に「男友達と友達じゃなくなっちゃった」と言われ寝取られ破談喰らった洸平くん演じる春木椿も、
異性と二人になると相手にも周囲にもその気があると思われてしまう今田美桜ちゃん演じる深雪夜々も(なんだこの名前)、
友達は大勢いるけど誰の「特別」にもなれないと孤独を感じる神尾くん演じる佐藤紅葉も、
それぞれの性格とか事情とか、そこは設定としても感情としても理解はできるんだけど学校で仲のいい相手と二人組を作れと言われたときのお気持ち発表会とかとにかく「めんどくせえな」しかなかった。
(母親に言われゆくえをお茶に誘う椿に対して「奥様になんて説明するんですか?」「奥様お買い物ですか?」と矢継ぎ早に「奥様」連呼のシーンもそうだけど、4人で噛み合わないけど何気に成立する会話を繰り広げるこの感じはカルテットを想起させられて(たぶんそれを狙ってるってか真似してるところはあるだろ)、会話の質の差もさることながらやはりカルテットの4人がいかに演技力お化け揃いだったかを改めて思い知ったわ。神尾くんがんばれ超がんばれ)

『男女の友情』がテーマらしいけど、わざわざそれをテーマとして掲げるぐらいだから新しい切り口を期待したけど紅葉以外は結局「性欲」の話ってだけで、そこはまあ避けては通れないというか、その本能こそが異性間の友情は成立するか否かという問題の肝であるんだけどさ、それこそゆくえと仲野太賀演じる赤田鼓太郎がいい例だけど「人による」ってだけでしょうよ。

ゆくえと鼓太郎は「同性」だったらよかったのにねと言い合えるぐらいお互い対してそういう感情も欲望も抱いてなかったけど、結婚相手はその関係を「嫌だ」と思ったわけだよね。これを見ながらあの恋愛や結婚に対してドライな視点を持つ坂井戸さん(こっち向いてよ向井くんより)も同じようなことを考えてたことを思い出したんだけど(坂井戸さんの場合は「女友達」側の立場、つまりゆくえと同じ立場で「男友達の彼女の気持ち」を慮っての発言だったけど)、それこそ坂井戸さんが向井くんに何度も言っていたように「人それぞれ」って話でしょ。
鼓太郎の結婚相手がそういう考えの女ってだけで、鼓太郎も結婚したいと思う相手がそう望むなら愛のために友情を捨てられる人間ってだけで(演者が太賀だしこれはまあ捨てようとしたけど捨てられないとかなんとか二転三転するんだろうけど)、まさに「男女なんて分母を大きくするな」と思うんだけど。
さすがに椿の結婚相手の言い分は「人による」の範疇を超えてるってか意味わかんなすぎてクソビッチ!!と言いたいけどさw。


という初回からどう展開させていくつもりなのか、前向きな意味ではないけど今後が楽しみです。
これで組み合わせはどうあれこの4人が2:2でくっついたら笑うわw。