『あなたがしてくれなくても』最終話

楓が「あの子に振り回された私達夫婦」と言ったけど、マジでそれ。

新名が改めて告白するもみちは「誰かに頼らず一人で生きていきたい」からとキッパリ振ったというのが前回のラストシーンだったんで、わたしはてっきりこの二人は「二度と会わない」ということになったんだと思ってたんですよ。だから新名は泣き崩れたのだと。
とはいえ共通の知人はいることだし、どちらかが遠くの街に引っ越すなんてことでもないんであれから数か月後に「ばったり再会」ってことにはなるんだろうけど、とにかくみちと新名はもう連絡を取り合うような仲ではなくなった、ということだと思ったんですよ、前回のラストを見て。
そしたらなに?普通に勉強を教えてもらってる?ってんでまず「は?」となったよね。
そんでみちと陽ちゃんも「あの時ほんとうはなんて言ってほしかった?」「みちとの子供が欲しいって言ってほしかった」の会話で『終わった』んだと思ってたんですよ。もう『もとに戻る』ことはないのだと。
そしたらなに?陽ちゃんの姉の子という離婚したみちとはなんの関係もない子供の発表会に駆り出されたり(駆り出す姉も姉だろ(さすがこの弟の姉というべきか))、影絵でイチャイチャしてて「は??」となったわな。
挙句があの“陽一の店に全員集まる”という気持ち悪すぎる偶然展開からの流れで『陽ちゃんのところに戻るみち』って、さすがに新名が気の毒すぎるし、目の前で元夫が離婚の原因となった女に告白するのを見せられた楓に至ってはレス問題だけでなく夫のことを放置してたことを差し引いてもマジのマジで『振り回されただけ』なんですけどマジでなんなのこのみちという女は。

事の発端は「セックスレス」に悩み苦しんでたことなんだよね?。それを話し合ったけど相手は「お前相手じゃもうそういう気にはならないから「無理」」と言ったわけだよね。そしてじゃあ子供はどうするのか?と聞いたら「欲しくない」とハッキリ言った。だからもう夫婦でい続けるのは無理だと悟って離婚ということになったわけだよね。
つまりみちと陽一の間にある唯一にして最大の問題である『子供(を作るための行為)』についてはなんら触れられることなく『陽ちゃんと共に居る生活』を選んだってんならマジでなんだったんだこの話。

紆余曲折あってみちが出した答えが「あなたがしてくれなくてもあなたのことが好き(だからまた夫婦になる)」という結論だというならそれはそれでいいと思うよ。
セックスレスとその先にある子供もみちが諦めるというか、受け入れる?ってんならそれも夫婦の形だと思うし好きにしたらいい。ずっと荷物持ちグリコしてオムライス喰ってりゃいいよ(このラストシーンは「その後の二人」なのか「あの頃の二人」なのかわからないけど)。
でも別の夫婦をぶち壊しておいてそりゃねーだろとは思う。楓と新名が「戦友」としていい関係になれたからってぶち壊したことに変わりはないぜ?。