『unkown』最終話

吸血鬼だの地底人だのが存在してるドラマにこんなこと言うのもなんなんだけどさ、伊織を襲って逮捕され連続吸血鬼殺人をやったのは自分だと言う梅ばあに取り調べで「世々塚を殺して血を抜くことは老婆一人では無理」ってなことを言ってたじゃん。言ったよな?。
それなのに加賀美の語りの中ではスタンガンで前後不覚状態にした世々塚を屋上から突き落としてて、血など一切抜いてなかったんだが?。
それどころかあの状況(相手を加賀美だとバッチリ認識してる)で死に際に「犯人は吸血鬼を狙ってる」と言えるなら「犯人は加賀美」って言えばよかったんじゃないか世々塚さんよ?。

ていうかそんなことより虎松の父親である一条彪牙が犯したとされている20年前の殺人事件について触れられることなく終わっちゃったんだけど、なんなの?この枝は一体なんだったんだ?。
普通に虎松の父親はモンペを理由に一家殺人をやってて、自殺したけど死ねなかったのか自殺を偽装したのかいずれにしてもその後20年間逃げ続けてて、なぜか息子の2度目の結婚式にノコノコやってきてはずみで殺されたとしか思えないけど、そういうことでいいんですかね?。

質問したって誰かが答えてくれるわけじゃないからそれについてはこれ以上考えないけどさ、はずみというか「息子の結婚相手」を守ろうとして殺されてしまったことが判ったというのに、虎松はともかくこころから一言もそれについて詫びの言葉も感謝の言葉も出てこないとか、最後まで嫌いだったわこの女。

ちょっとした理由で上手く生きられない、社会からわずかに浮いてしまう、そういう意味でのあらゆる「マイノリティ」をわかりやすく代表させる存在としての「吸血鬼」という設定だと思ってみていたんで、それが単なる「親を殺した犯人」の条件であり、相手が「人間ではない」から命を奪ってもいいという連続殺人の言い訳に結実してしまったのは結構な予想外で、さらに地底人まで出てきたもんだからこのドラマが何を描いていたのかさっぱりわかりませんが(あ、わからないで思い出したけど伊織が「すっかり朝の顔」になったのはなんでなの?。吸血鬼だから夜に働いてたんんじゃないの?)、町田啓太の「今から殺しに行っていい?」は最高だった。
町田啓太がこれを言うのを聞く・見るために、わたしはこのドラマを見続けたのだ。そういうことでいいです。