『忍者に結婚は難しい』

「ルパンの娘」の作者である横関さんの小説が原作とのことなんで(わたしは未読です)、まあ二匹目のナンタラを狙った企画だろうなと思いつつ録画予約を入れました。

序盤は結婚し生活を共にすることで初めてわかる「価値観の違い」に直面したことで壊れかけてる夫婦(子供ナシ)が夫婦で在り続けるために変わろうとしたり歩み寄ろうとしたりする様を(忍者であるがゆえの)ドタバタしながら描き、夫婦として固まったところで実はそれぞれ伊賀と甲賀に属する忍者同士であることが判明して後半はロミジュリ展開によるドタバタを描くんだろうなと、確信をもって先が予想できる初回・・・・・・
と思ったら、人が死んじゃうんだ?。
原作者が同じだからどじょう狙いだと思ってたけど、ルパンの娘のようにキャラが(こってこてに)立ってるわけでもなければ怪盗に変身する時のキャッチ―な「キメシーン」があるわけでもなく、夫婦がギャーギャー言い合ってるだけで笑えるシーン皆無(といっていいぐらい)だし、もしかしてどちらかといえばシリアスなの・・・か?。

てかこれ初っ端から完全に伊賀アウトじゃん。身の回りに不審な気配があるからと身辺警護を依頼された、つまり「そのつもり」で警備にあたっていたというのに警護要員がことごとく無効化された挙句議員のタマ取られてしまったとかダメすぎんだろ。
殺ったのは菜々緒甲賀だと思い込む伊賀だけど、菜々緒が忍び込んだときにはすでに議員は殺されてましたってんで第三勢力の仕業だとしても、伊賀の任務は「議員の身を護ること」であるからには誰に殺されようが任務失敗に違いないわけで、甲賀と争うまでもなく伊賀つかえねー!で終わりじゃん。

まあ「離婚はご法度だけど不倫は問題なし」とか言ってる時点で終わってんだけどさ。原作にあるんだとしてもなんでこんな台詞言わせるかね?。

ていうか「離婚はご法度」な伊賀に対し、離婚届を残して連絡を絶ってるぐらいだから甲賀は「離婚可」なのでしょうが、先に書いた『価値観の違い』ってのはそういう流派の違いから発生するものであり、それぞれの流派の「やり方」だからとお互い譲らないそのドタバタを描くんだと思ってたんだけど、「ゴミ捨て」の中身の話から始まったお互いの主張に「忍者」という設定が全く関係してないのはドラマとしてどうなんだろうという気はする。現状「結婚は難しい」のは「忍者だから」じゃないからな。
そうかといって忍者だけど「夫婦」としては一般人と同じですとかそういうことを描きたいわけじゃないよねえ?。それにしたってレトルトカレー出されて「やっぱいいや」のくだりとか夫の描き方が典型的なクソダメ夫でしかないし。


さすがにこれは鈴木伸之好きぐらいしか見続けられないだろうとしか思えませんが、わたしは鈴木伸之好きです。