おじさんちにクッキーを届けに行く途中の赤ずきんが、ピノキオの右手を拾い、筆談で「たすけてくれ」と言われ母親にも助けてやれと言われたので頭と身体があるサーカス団を訪ねたら殺人犯にされるお話から始まって、バラバラにされたピノキオの頭と左手を胴体と両足を探し集める旅の途中で「死体と出会う」連作集です。
今回の童話は「白雪姫」と「ハーメルンの笛吹き男」と「三匹の子豚」。
日本の昔ばなしを題材にした「むかしむかしあるところに」シリーズは妙にリアルというか、自分の身に置き換えて考えさせられることがあるのに対し、童話を下敷きにした「赤ずきん」シリーズは動機がほぼ「欲」であるので「エグっw」と笑いながら気楽に読める。
ピノキオが「バラバラ」であることがちゃんと謎解きに活かされてるし、今作も非常にレベルが高かった。