『アトムの童』第3話

隼人がアトム入りしたのが前回のラストで、今回が始まったら「1年後」って・・・。
わたしは那由他と隼人があれこれ言い合いながらゲームを作る過程が見たいんであって金策を見せられても・・・。

いずれ今回のような話になるのはいいのよ。興津と支店長が通じてて、支店長の息がかかった人間が財務担当として送り込まれてるわけだから(あ、このひと銀行からの出向扱いだったね)。でもそのまえにオッサンたちも含めてゲームをイチから作る話をみせろよって話。
興津に「ゲームはアイディアだ」と豪語した那由他の『アイディア』が具体的にはどんなものなのか、それを隼人がどうアシストしてゲームとして形にしていくのか、イチから作るところを見守るからこそ「アトムのゲーム」に愛着が生まれるんであって、ほぼほぼ出来上がったものをいきなり見せられてもただのアイテムのひとつぐらいにしか思えないよ。
まあゲーム業界が舞台ってだけで、結局「金」と「ロマン」とあと「裏切り」の話になるんだろうからそれでいいのかもだけど、池井戸作品に寄せるにしてもわたしが見たいのは半沢ではなくゲーム版下町ロケットであり陸王なんですよ。試行錯誤するモノづくりドラマを期待してたのよ。

とはいえわかりやすく企むオダギリジョーは珍しいので(最初からオダギリジョーに演じさせるつもりだったならばこれほどまでのわかりやすい役にはならないだろうという意味です)、パブリッシャーとしてアトムに協力している女と食事をしながら「怖い人」とか言われてるオダギリジョーだけで見る価値はあるんですけどね。

そして友人であるゲームカフェ店長がもってきた話だからとあっさり信じちゃってるっぽいけど、「常連客のインド人が実は投資家でした」ってどう考えてもアヤシイだろ。
ほんとに投資家でオンラインでアトムのスピーチを視聴してたんだとして、そのインド人には「SAGASの根回し」は及んでないってことなら投資家として大したことがないからなのではないかと思うけど、根回しはされてるけど常連のゲームカフェでグダってるのを見聞きしてるから人間的に信用できると思ったとかそんな感じになるのだろうか。

ていうかSAGASはなんでここまでアトムに拘ってるんでしたっけ?。なんかの技術を使ったゲームを作ろうとしてて、その技術はアトムが特許を持ってるから会社ごと買い取ろうとかそんな話だった気がするけど、その「技術」は今作ってるアトムのゲームに必要なのだろうか。
必要ならば那由他&隼人がその技術にテンション上がりまくってる様を見せてくれよと思うし、必要ないならその特許をSAGASに売れば5千万ぐらい余裕で返せるんじゃない?。
まあ気持ち的にSAGASには何一つ渡したくないんだろうし、「アトムの技術」を売ったらそれはもうアトムではないってなところでしょうが、アトム存続の危機には変えられないし、ドラマ的にはSAGASが欲しがってる技術なんぞくれてやると、それを越える商品=ゲームを俺達の手で作ってるんだからとなるほうがアツイじゃんと思ってしまうんで、SAGASというか興津がなぜここまで策略を巡らせてアトムを窮地に追いやってるのか、その「目的」をもっとはっきり描いて欲しいかな。