『消えた初恋』第8話

青木と井田が「同性同士」であることについていつか誰かが心ない言動を2人にぶつけるときがくるのではないかと、その不安を抱えながらここまで見守ってきたけれど、ついにその瞬間がきてしまった。

青木君の付き合い始めたばかりの相手が同じクラスの井田君だと知ってしまったとして、補習のご褒美としてのラーメンまであんな理由・態度で「なかったことにしてくれ」とか人としてないわー以外に言葉がないけど、なにが一番ヤバイかってこれが「教育実習生」という立場の人間だってことよ。
この人がほんとうに教師になるかはわからないけど、これほどの偏見を抱いていて、それを恥じたり隠そうとしたりしない人間が学校という世界のなかで子供たちの上に立つことを考えると恐怖しかない。

あの場に井田が来たことで、結局一緒にラーメン食べて「井田が(井田だから)すきなんだ」という青木の気持ちを聞かされて、最終的には「人の好みはそれぞれだ」ってところに落ち着いたけど、井田がいなかったら一方的に青木を傷つけたうえに「自分の身体を大事にしろよ」だなんて失礼通り越して侮辱でしかない誤解をしっぱなしだったってことでしょう?。ないわー。ないわー!。

とか言いつつも、歩道橋で恋人繋ぎをする青木君(とその交際相手らしき男子生徒)を目撃した岡野先生が「ははーん、そういうことか」とニヤリと笑って青木君を誘惑するのかー!と期待してしまったんですけどね。もちろん理由は「おもしろそうだから」ってんで。教育実習生ってそういうポジションじゃん?(それも偏見です!)。


そんななかで井田の部活仲間だけでなく谷口先生も2人のことを理解し見守ってくれてるとわかったことがとてもうれしい。
何を言うでもなくごく普通に「待たせてるんだろ?」と井田を送りだしてやるキャプテンのような人間にわたしはなりたい。

しかし井田は次に青木が手に触れてきたときのために、いつそうなってもいいように、いつもずっと制服のポケットのなかにカイロ入れて自分の手を温めていたってことなのよね・・・。
カイロを挟んで恋人繋ぎするのも見事な流れだったし、もしかして井田って恋愛偏差値高くない・・・?。