『G線上のあなたと私』第5話

義母の介護を理由に幸恵さんが教室を辞め、眞於先生に秒でフラれた理人もバイオリンを辞めたことで、三人の時間はもうこれまでのようにはいかないだろうとしか思えなかったんで、これからどんな話になるのか、どんな空気感になってしまうのか、楽しみよりも不安というより心配の気持ちのほうがはるかに大きかったわけですが、なんか・・・・・・あんま変わんないね?(笑)。
ていうかわたしが考えているほど「人はなんのために生きるのか」「人が生きていくために必要なものはなんなのか」的なやつを描くドラマではどうやらないらしい・・・ということがわかったかも。

前回、発表会に三人揃って出ることができず、せっかくだから三人でコンサートをやりましょう!という也映子の提案は幸恵さんの現実に拒絶され、そしたら今回「コンサートやろう」という話になっててわたしの心配はいったいなんだったんだ・・・と言いたいところではありますが、でも幸恵さんがまたあのカラオケボックスで二人にあれこれ言って楽しそうにしてるのは嬉しいし、なにより「この時間」は幸恵さんが義母の介護という現実にポジティブに向きあってるからこそで、お義母さんの心遣いも含めて素敵な流れで得た時間であることがすごく嬉しい。

それから、クソ男トリオ(也映子の元カレと理人の兄貴と幸恵さんの旦那)がそれぞれフォローってんじゃないけど、ただのクソ男ってだけで終わらない、印象がちょっとは良くなる一面を見せてくれたところもよかった。人間いろいろあるんだよね。だからきっと婚活パーティで連絡先交換して初めてのデートでいきなり新居リストを作ってきたえなりにだってキモ怖いだけじゃないなにかがあるんだよね。
・・・ある・・・・・・かなぁ・・・・・・ガチでキモ怖いとしか思えなかったけど・・・・・・。

也映子の「眼鏡」で理人とえなりを対比させるのも、眞於が理人に言った「時間を無駄にすることになる」が幸恵さんの「今まで過ごしてきた時間」の話を経て也映子の「時間を無駄にした」に繋がるのも巧い脚本だなと唸らされましたが、それにしても眞於先生、自分にとって「利用価値」があるとなるやあれだけキッパリ振った相手にあんな笑顔で手を振ったり食事したり、やっぱ強かな女じゃんね(そういう女、嫌いじゃない)。