『騎士竜戦隊リュウソウジャー』第30話「打倒!高スペック」

マイナソーの生み主である「高スペ外科医」は高スペックなのにモテない
ナダはマスターレベルの実力があるのにリュウソウレッドになれなかった

2人のざっくりした意味での「マイナス感情」は同じとまでは言わずとも重なるところがあるように思うわけで、そこを話の肝として作劇すればいいだろうになんで高スペ男に「なぜ結婚できないのか」をガチ説教する話にするんだろう。これ子供むけ番組ですよね?。ていうか「高収入・高学歴・高身長」とかいつの時代の概念よと。
「モテない」繋がりでカナロになんか言わせてたけど、そもそもお前は結婚したいと思う相手に「自分はリュウソウ族であり人間とは寿命が全く違うこと」「結婚の目的は子孫を残すこと」だとちゃんと伝えているのかと。相手にとっちゃなによりも重要なことだろうにそれ言ってないならお前に「相手の気持ちを考えろ」とか言う資格はねーだろよ。

そして強さを求めガイソーグになったものの弱さに付けこまれ洗脳されることに必死で抗ってるのかと思いきや、自我を残した状態で「お前のそういうとこがほんまに嫌いや」と背後からコウを斬るナダには驚きとか衝撃とか以前にまず「わかる」と思ってしまうのがなんとも。
コウはナダのなにを知ってるというんだろうね?。なにを根拠にナダのことを「信じてる」と言えるのかとわたしだって思うわけでさ、ただ「仲間だから」ってだけで「ナダ個人」のことを理解してるとは到底思えないのに「信頼」を押し付けてくるコウのことをわたしも「ほんまに嫌い」です。


先週放送された回のラジレンジャーはトワとバンバがゲストだったんだけどね、二人がどこでどんな暮らしをしてるか役者は「知らない」んですってよ。バンバは合理主義者だから何かあればすぐ駆け付けられるように六本木ヒルズに住んでるんじゃないかwwとか黒の皮ベストを(同じの)10着ぐらいもってそうww常にクリーニングしたてを着用していい匂いしてそうwwとかスタッフと話したことはあるけどちゃんとした設定は「知らない」んですって。
冗談っぽく話してはいたけど役作りの材料としてすらそういう設定情報をなにも与えられていないことに疑問がないわけでもない感じが漏れてて(わたしはそう感じました)、そんなことってある?と呆れる一方でこの作品の「ペラさ」の理由がわかり過ぎてしまって悲しくなったよね・・・。
それを画として視聴者に見せる必要はないとしてもその「設定」はぜったいに必要だし、画面の中で役者が演じるキャラクターってのはそういうものの上に立っていると思うんだよね。そういうものがなにもないっていうんだもん、そりゃ「コウと出会ったことで兄さんは変わった」と言われてもなにがどう変わったのかわかるはずがないよ。

リュウソウジャーはそれぞれマスターと1対1の関係で、トワとバンバの場合は「村を離れた」「兄弟」だからマスターが二人纏めて指導してんのかなってぐらいに考えてたんだけど、ガイソーグに取り込まれ村ひとつ破壊した末に自ら宇宙に行って孤独死したというマスターグリーンが次のリュウソウグリーンを任命したとは考えにくいわけで、であればトワはどんな経緯で「リュウソウグリーン」になったんだろうね。
全ての騎士竜を封印したのはセトーだというのなら、そして封印の理由はドルイドンが宇宙に逃げたから(騎士竜の力が不要になったから)だというのなら、再びドルイドンが現れ毎週マイナソーが現れてんだからさっさと封印を解けよと、場所わかんだろって話だし、ナダが単身で宇宙の果てまで鎧をゲットしに行ける世界観なら海のリュウソウ族は海なんかじゃなくって別の星に移住すればよかったんじゃないの?って話だし、ひとつ事実が明かされるたびにそれに対する疑問や齟齬がボロボロ出てくるのもそもそも「なにも考えてなかったから」なんでしょうね。