『100万円の女たち』第6話

てっきり塚本ひとみの見てる夢かと思ったら、マジでナンタラ賞受賞したのか!。
道間慎の書く小説は、決して多くはないものの面白いと感じるひとにはすごく面白い、でも大半の人にとってはなんの価値もない、それこそイケテツ演じる書評家の言う通りの作品なんだろうなと思ってたんだけど、おそらく作家たちであろう選考委員の誰一人として名前すら知らなかった、つまり世間に知られてなかっただけでいざ手に取れば「全員一致で」受賞が決まるほどのものだったのか。まぁ選考委員長が語った作品紹介を聞く限りではそれこそ本屋で花木ゆずについて喋ってた女子高生たちにその面白さが分かるとは思えないけど、実は死後も作品が選考委員たちのそれよりも売れ続けているという作家の娘であることがわかった塚本ひとみやデビュー作からずっとファンだという担当編集桜井を筆頭に、本を読むことを日常としているひとには特にこの新作の“新しさ”が分かる、ってな感じなのかな。
であれば道間慎の新作を読んだ花木ゆずは果たしてどんな感想を抱き、反応を示すのだろうか。
で、最後のひとりである塚本ひとみまで、女たちが全員100万という家賃の支払い能力を持っていることがわかったところで、いよいよ誰が招待状を送ったのか?という話になるのかな。
以前開菜々果が自分(たち)はみっちーにベストセラーを書いてもらうためにここに居るってなことをポロッと言った記憶があるんだけど、なにかと主人公を導いてくれている白川美波と、そして今回ズバリな行動に出た塚本ひとみは開菜々果と同じく「道間慎に売れる小説を書かせる」ことを目的としてると思えるけど、小林佑希と鈴村みどりはそんな感じないんだよねぇ。
今回の展開を見るに、招待状の送り主の計画として道間慎が死刑囚・道間達之の息子であることを世間に知らしめることがあるのかなと思うんだけど(売れる本を書かせるのは道間慎に注目を集めるための手段)、それが復讐にせよ、主人公にそれを乗り越えさせようとしてるにせよ、はたまた全く違う『目的』があるにせよ、招待状の送り先としてなぜこの五人の女が選ばれたのかわからないし、ましてや五人の女たちが払えるとはいえ100万の家賃を道間慎に渡してまで招待を受ける理由はまだぜんぜん見えてこない。
でもこの「わからなさ」は楽しい。この「わからなさ」が愉しい。明確な意図・理由があっての「わからなさ」は面白さに繋がるのだ。