- 作者: 我孫子武丸
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/08/30
- メディア: 単行本
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美人の容疑者に“特別”な感情を抱く主人公が、自身は襲われ知り合った人も死んでしまうといった局面にぶつかりながらも独自の視点で真相に辿りつく的な、そんな感じのものを想像していたのですが、主人公が命を狙われたことや同業者の死という要素がなんていうか・・・棚上げ?された状態で話がサクサク進むもんで主題がどこにあるのかわからず戸惑ってるうちにあっという間に解決しちゃった!ってな感じで、もっとハードなものを想定していた私は完全に肩すかし状態でした。
主人公が真実を見抜く眼を持ってるのかと思いきや、(今回は)色覚異常という現実的な理由だったってのはドンデン返し的な意味で面白いのに、そこまでのノリのまま流されちゃったのは残念・・・かな。
でも最後まで面白く読めたのは実質W主人公だった「鉄兄」と「蘭花」の関係性が良かったからだと思う。好奇心旺盛な中二女子などという存在をウザいと思わせることなくここまで上手く動かせるかー!とここは素直に感嘆。