『井上芳雄 シングス ディズニー 〜ドリーム・ゴーズ・オン!』@東京国際フォーラム ホールA

アルカディア」の感想で井上芳雄は歌わなくても素敵だと書きましたが、あれ訂正します。

やっぱり井上芳雄は歌ってナンボ。

歌わない井上芳雄の素敵さは他の誰かでも出しえるかもしれない素敵さだけど、歌う井上芳雄の代わりは確実に誰にもできない。唯一無二の素敵さ。
1幕はストーリー仕立てで2幕は井上芳雄ショー(おしゃべりしまくりw)という構成は前回と同様なものの、前回のコンサートではゲストの坂本真綾さんが“朗読”パートを担いストーリーを進めていたのに対し、今回は芳雄さん演じる「イマジネーター」に宛てて届いた少女の手紙を読み、それに返事をするという構成で、朗読も芳雄さんが行う、つまり出ずっぱりでして(舞台上にいなかったのはゲストの浦井くんがソロで歌うときだけ)、それで2時間半(公演は休憩含めて3時間)もの時間を一時も飽きさせることなく魅せられる井上芳雄の力をまざまざと見せつけられました。

好みとして似合う(と思う)曲調とそうでもない曲調はあるけど、どんな曲調でもその曲のイメージ、作品のイメージを崩さず感じさせつつ井上芳雄色にしてしまえるんですよね。こういうコンサートって昨年末にホリプロ三人組がやったのを聴いたぐらいで全然経験ないので他の方と比べてどうこうってのはわからないけど、そこまでディズニーに興味がない(ミュージカルはともかく映画はアナ雪すら見てません)わたしでもこんなに楽しめたってのは芳雄さんだからだろうなと。

他と比べてどうこうと言いつつ比べちゃうけど、歌われた楽曲だけみればホリプロのMBのほうが断然よかったですよ。知ってる曲ばっかりだもん。演者だって三人いるわけだから三者三様、いろんな歌声を聴けるわけで、そういう意味ではMBのほうがお得感はありました。それに対しこちらはディズニーという統一された世界観のなかで芳雄さんの七変化を思う存分堪能できたので、純粋に満足感、満腹感(笑)はこちらのほうが上。ゲストがいるとはいえ基本ひとりでこれだけのものをみせてくれちゃう井上芳雄はやはり群を抜いている。
それを改めて実感した夜でした。

あとまぁ浦井くん(笑)。
芳雄さんひとりだとシニカルな感じだけど、浦井くんが隣でワチャワチャしてると芳雄さんが飼い主の顔になるのがすごく好き(笑)。

MCというか二人がダラダラ喋ってる時間はずっと続いてもいいぐらい楽しかったんでWOWOWの放送が楽しみなんだけど(どれぐらいカットされるのかとw)、放送で映らないかもしれないので書き残しておきますが、芳雄さんのひとり喋りは勿論、浦井くんがおかしなテンション(夜のテンションはちょっとよくわからないことになってると芳雄さん自身も言ってたわw)で登場してもバックバンドは基本無反応なんですよね。楽器の調整してたりもするし、演奏してないときは基本存在を消してるような感じなんです。でも汗を拭きたいから下手端に行ってる間ひとりで場を繋いでおけと芳雄さんに言われた浦井くんがわーどうしよー!と言いつつ「ディズニーって・・・素晴らしいですね!!」とバカ笑顔で言った瞬間バックバンドのひとたち全員がまさに『苦笑い』したのw。客席から見て上手が弦楽器チームで下手が管楽器チームというセッティングなんだけど、わりと陽気な感じがする管チームに対し弦チームはスタイリッシュなんですよね。タイプで言うと綾野剛の集団みたいな感じなんですよ。そのひとたちが全員マジ苦笑してて、この瞬間浦井くんスゲーなって、芳雄さんとは違う意味でwすごいなっておもいました(笑)。

芳雄さんと浦井くんの男同士のデュエットもよかったー。発表になってたのはレット・イット・ゴーですが、もう一曲がトイストーリー2の曲で芳雄さん曰く「浦井くんのゲストは今日だけなので、もう二度と歌うことはないでしょうが」だそうですがw、これがもう・・・クッソ可愛くて気絶するかと思いました。「三十半ばの男2人でこんな歌を」とこれまた芳雄さんが言ってましたがw、この曲歌ってる二人はまるでディズニーのキャラクターのようでほんと可愛かった。可愛かったよーう。これ放送してくれなかったらわたし狂ってしまうかもしれないので絶対放送してくださいWOWOW様!!。