『重版出来!』第2話

2話も面白かったー。気持ちよく面白かった。
とにかく気持ちがいい。見終った瞬間面白かったというよりもすがすがしい気持ちでいっぱいになる。
その理由は登場人物たちがまっとうだから。今回の“主人公”は営業部の小泉だけど、その上司である生瀬さん演じる西さんも、担当編集者である永岡佑さん演じる菊地さんも、それから前野朋哉さん演じる八丹先生も、営業部のひとたちもコミックス担当さんのみならず鉄道コーナー担当の書店員さんたちも、みんなみんな情熱を持って仕事してて(あ、ヤスケンだけはちょっと違うっぽいけど)(そこにどんな物語があるのか楽しみ)、その成果としてのたんぽぽ鉄道「重版決まりました!」には素直に涙ぐめちゃう。
ドラマとしてはこういっちゃなんだけど大した話じゃないと思うんだ。出版社に入ったものの希望の職種にはなかなかつけず不向き(だと自分では思ってる)な営業の仕事をする日々に熱意を持てない主人公が元気で天然な新入社員の女の子とたんぽぽ鉄道という作品に出会ったことで、主人公なりに仕事に対する喜びであったり遣り甲斐であったりを見つけて知って、ちょっとばっかり成長するってな話にさしたる“ドラマ性”はないと思うの。
でもそれが面白かった。「がんばれ」という言葉が嫌いな小泉くんが小泉くんなりに頑張る姿が気持ちよかった。
で、そんな小泉くんを育ててきたのが西さんなんですよね。部決会議で理路整然と和田編集長をやり込めたところまではいかにも営業のやり手部長ってだけだったのに、たんぽぽ鉄道読んで泣くとかなにそのギャップ!!。そんで入社時からコツコツと情報を蓄積した云わば西さんの社会人人生そのものであろう“閻魔帳”を小泉くんがみせて欲しいと頼んできたときの顔な。若い部下の中で営業という仕事に対する意識が変わったことが嬉しくてたまらないってな顔しててさー、俺達が売ってるのは本だけど相手にしてるのは人なんだとかさ、もう素敵上司すぎるでしょ!。
ていうかこの生瀬さんと松重さんが同期とかーーーーーーーーー!!!。この二人の戦友感たまらん!!!。
あと上手いなーって思ったのは小泉くんが地方の書店さんにあてて手紙を書く場面。メールじゃなくて手紙をってところに小泉くんという青年の本質が見えるし、なにより手紙の内容が、その文面がよかったよねぇ。作品の魅力を伝えるための手紙なんだけど、押し付けがましい感じがなくて、でも沢山の人に読んでほしいから売ってくれませんかという熱意はちゃんと伝わる素敵な手紙で、何より心がこもってた。こういう手紙を書ける人なんだよね、小泉くんは。
書店の棚の良さについてちゃんと理解してるのもこの青年が惰性で仕事をしていたわけじゃないことがわかるし、心と一緒に頑張って書店周りした末のすり減った靴底もよかったし、電車内でたんぽぽ鉄道の広告や実際に読んでる人を見て感極まってこみ上げた涙を心に見られたくないと電車を降りちゃうのもよかった。なんでも台詞で説明するドラマがふえる中、こういう演出はとてもいいなと思います。まぁ電車の中がたんぽぽ鉄道でいっぱいだったのはちょっとやりすぎだとは思ったけどw。
あと上手いなってよりもスゲーなと思ったのがラストの荒川良々な(笑)。八丹先生の子供(めっちゃ可愛かったんだけどリアル子供ってマジかー!!)からの荒川良々のアップな(笑)。顔面こねくりまわしてる荒川良々ってだけで次回へのこんなにも強い引きになるとかすごすぎんだろ(笑)。
というわけで、五百旗頭さんのスーツ姿はなんですかなんなんですかあれ!?あんなイケリーマンこの世に存在してるわけないじゃないですか!ていうかざっくり白シャツで仕事するとか自分の容姿考えてくださいよと思ったら裾のあたりに鳥獣戯画らしき絵が描いてあってどんなセンスだよ!?と思ったすき!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!。