『逃げる女』

出演者に賀来くんがいるというただその一点だけを理由にとりあえず録画予約だけ入れてたんだけど、これ結構当たりかも。
冤罪で刑務所に入れられてた40女が主人公って時点でキツイし、冤罪の内容を筆頭にあっちもこっちも救いのない物語っぽいけど、でも悲惨な感じはまったくない。10年前は間違いなくあらゆる意味で 水野美紀安藤玉恵だっただろうに、今現在は 安藤玉恵>>>>>>>>>>>>>水野美紀 であるというシーンのあと、場末の食堂で麺を啜る水野美紀の姿で主人公の「10年間」を感じさせられたところに仲里依紗が現れた瞬間、荒野の中で残飯挟んで向かい合う二匹のハイエナが見えた気がして、これからどうなるんだろうという怖いもの見たさ的な興味を煽られました。
比べるのもなんだけど、同クールでやってるDV旦那を殺す二人の女なんかとは肚の座り方が違うよなーと思ってしまった。
で、水野さんも仲ちゃんも、それから田畑智子原田美枝子も初回から凄みのある演技を見せてくれる一方で、今のところはエンケンさんの話し相手というだけの賀来くんですが、でも賀来くんの存在はとてもいい清涼剤。これで賀来くんまで闇背負ってる系だったら画面が重すぎてつらいもの。
でもただの若い部下(視聴者目線)に賀来くんってのは勿体ない気がするんで、賀来くんがキャスティングされてるからにはこの人もこれから何らかの役割を与えられているのかな。エンケンさんは云わば“過去”に捕らわれているわけで、偽証をした友人を探す水野さんもそうだと言えると思うのだけど、仲ちゃんと関わったことで水野さんは“現在”を生きることになるんじゃないかな。賀来くんはその“現在”に関わることになる・・・ってなことだったらいいなー。