藤崎 慎吾『深海大戦』

深海大戦  Abyssal Wars (単行本)

深海大戦 Abyssal Wars (単行本)

初めての作家さんで完全なるタイトル買い。
このタイトルのどこに惹かれたか、それは私が宇宙よりも深海派だからというただそれだけの理由なのですが、ほどほどの期待値で読み始めたら海での活動に特化するために身体改造された兄ちゃん(イマジナリーフレンド持ち)が深海でロボによる白兵戦をするための訓練を受けてて、友達が死んでぶっつけ本番で新型機で実戦投入されて、となんかよくわかんないけどわかんないなりに興奮。
興奮できた理由は世界観と、それから『イクチオイド』と呼ばれる海中生物型機動兵器の設定がしっかりしてるからだと思う。作者の方は元々海を舞台にしたSF作品を多く書かれているそうで、なるほど納得。
でも続きモノとか聞いてない・・・。ものすごい中途半端なところで終わったというか、続きなら続きでこの1冊なりの結末は描いて欲しいかな。
今私がハマりまくっているシリーズも最初の1冊は完全なる「俺達の戦いはこれからだ!」だったんだけど、そっちは早く続きが読みたくて仕方がなかったことを思うと、この先どれだけ続くのかわかりませんがこれはそこまでの『引き』がないんだよなぁ。イクチオイドやシー・ノマッドと呼ばれる海洋漂泊泯の設定というか民族性でいいのかな?考え方であり在り方なんかは面白いと思うんだけど、それに比べるとキャラクターの魅力はそうでもないし。