貫井 徳郎『我が心の底の光』

我が心の底の光

我が心の底の光

悲惨な幼少時代を過ごした主人公の悪人レベルが上がっていく物語かと思いきや、主人公の目的!!。
貫井さんですから当然そんな単純な物語ではないとは思ってましたし、実際コストパフォーマンスに問題があるのは明らかだし、だから恐らく復讐ということなのだろうなとは予想できましたが、まさか●●●●の復讐だとはー!!!!!。
であればこっちを助けてあっちを犠牲にするのは納得・・・・・・・・・。ここで主人公が下した選択がこの作品の肝なのでしょうが、基本人間よりも動物の方が愛おしいと思う私なので、そこは割とすんなり受け入れてしまった。だからそんなことのためにとかそういうふうには思わないし、思えないから採点甘目ですが面白かった。
読み終わってみるとタイトルがそのものズバリであることがわかるんだけど、主人公は光があるから、主人公にとっての光があったからここまで生きてこれたのだろうなーと、先日読んだ中村文則さんの作品も思いだしながらそんなことを考えました。