『Nのために』第9話

いくら奈央子が言いだしたことだとはいえクリスマスイブだってのに花屋に事前予約してない西崎さんのダメっぷりに泣けたわ・・・。
ラッピング待ち20分の看板みて呆然とし店に乱入して「なんでこんなに花を買うやつがいるんだ!?」とか言っちゃう西崎さんほんとダメ男・・・・・・。
ラプンツェルだのなんだのって形容詞だけは文学的(笑)でありながら計画表は汚い字で大雑把に書かれてるだけだし、この頭でっかちで実務能力のない感じが非常に西崎さんらしくてなぁw。
ていうかこれ野口から言い含められてるであろうコンシェルジュを信用させるというか、玄関ロビーを通過するため花屋からのお届け物ですという“言い訳”であって、別に花束にする必要なんてないんだよね。なんなら赤いバラ1輪だってよかったと思うの。「お届け物」として野口家に連絡がなされ奈央子が了承すればいいだけなんだから。なのに花束作ってもらっちゃうとかバカ正直というかなんというか、ほんと西崎さんバカw。
そしてついに“今の杉下”と再会した成瀬くん。階段の“上”にいた成瀬くんが自分のいる“下”に向かって階段を下りて「ただ、一緒におらん?」+マフラーを巻いてくれるという極上コンボにときめくよりも窪田くんの頬がこけすぎてて心配になるわ・・・。撮影スケジュールがわかんないけど、西崎さんが書いた計画表を見せるために成瀬くんが働いてる店に杉下が来たシーン、この時はあたまゆるふわパーマっぽいスタイリングなこともあって可愛いわカッコいいわで窪田くんドラマ史上に残るであろうビジュアルだったのに、これが撮影当初で「一緒におらん?」が撮影末期(現在)だとしてもたかだか3か月弱でこんなにゲッソリしちゃうとか役作りにも程がある。刑務所に入ってた西崎さんがほとんど変わってないのにー(他意はありませんw)。
でも窪田くんの成瀬くんはほんと「うどん」だよね。それに対し安藤は事件当日成瀬くんが準備してた「肉」。
上昇志向バリバリで心身共に元気であるならば肉のほうがいいだろうけど(杉下は確実にそういうタイプの人間だろう)、末期がんで余命僅かなときに肉は無理。
気分転換のつもりで大学時代の仲間とのBBQに誘ってくれたのは嬉しいけど、でも病気なんて縁がない(ように見える)自分と同年代の人たちが元気に食べて呑んでしてるのを見るのは辛いよね。
でもうどんだったら食べられる。心も身体も弱ってるときに食べるうどんは優しいよ。
「一緒にいてやる」でも「一緒にいさせて」でもない、「ただ、一緒におらん?」と、杉下の気持ちを尊重しようとしてくれる成瀬くん。
どっちの方が好きとかじゃあないんだよね。そういう話じゃないんだよ。
だから西崎さんが吊り橋の話でもって判断してやる。
杉下はそう簡単に助けを求めないだろうと答えた安藤に対しなんてことのない顔で杉下が助けを求めてるなら助けると答えた成瀬くん。
そしてあの日、杉下は迷わず「成瀬くん助けて」と、成瀬くんに助けを求めた。
杉下にとって、希望とか未来とか、そういうものの象徴が安藤で、安藤の中では最後まで「そういう自分」でいたいんじゃないかな。
一方弱いところも醜いところも、全部見られてる幼馴染の成瀬くんには安心して頼れるのだろう。
あの事件の日、野口が安藤にしようとしていることを知った杉下はあのタイミングでN作戦2を野口にバラした。
西崎さんのため、そして奈央子さんのためだと思い作戦に加担する杉下だけど、あの瞬間杉下は迷わず安藤を取った。安藤の未来を、安藤の幸せを守ろうとしたのだろう。
そんな自分の選択が引き起こした惨劇に対し、巻き込むことになることを厭わず成瀬くんに助けを求めた。
杉下にとって安藤は守りたい「N」で、成瀬くんは助けて欲しい「N」なんじゃないかな。
どっちが好きとかそういうことじゃない。西崎さんはそれがわかってるのだと思う。
思ったよりもしょっぱかったというか、結局高野夫婦ってなんだったんだろうか・・・と思わずにはいられないさざなみ放火事件の真相を考えるに安藤によるチェーン掛けもこれまたしょーもない真相になりそうな気がしますが、幸せ・・・なラストにはなりえないとしても、できるだけみんなに優しいラストになるといいな。