『半沢直樹』最終話

なにやら賛否としては否のほうが多い・・・というか、これで終わりって納得いかないから続き早く!ってな人が多いようですが、ブツ切れENDに納得いかないのかそれとも大和田と半沢の処遇について“スッキリしない”から不満ってことなのかなぁ?。わたしは大和田の降格も半沢の出向もどちらも当然、というか妥当な判断だと思ったけど。
大和田の方は旧産業中央派のトップなわけだし、確か最年少で常務になったとかそんな話だったような記憶もあるし、私欲(私情)のために不正を働いたとはいえ“出来る”男であることは間違いないんだろうから完全なる弱味を握った今『手駒』としてはかなり有効なわけだよね。頭取的には自分の座を狙ってる一番手だった男を今後昇進の見込みはない状態で手中に収めたことになる。それは旧産業派を押さえた・・・とまではいかずとも勢力をかなり削いだことにもなるのだろうし。
一方取締役会でああもはっきり“銀行批判”をぶちかまし自分の制止を振り切り常務への土下座要求を貫き通した半沢はもはや有能を通り越して危険因子になってしまったわけで、大和田の件にも半沢の件にも直接関わりのない役員たちにしてみりゃ大和田の不正よりも半沢の言動の方が問題ってか気分悪いだろ。ここで半沢を昇進させのさばらせ続ければ役員達の中に確実に不満が産まれるだろうわけで、だから片道切符ではない(んだよね?部長(昇進)待遇で同じ金融業ってことは)出向という形はあらゆる意味でベストな選択じゃないかなーと思うんだけど。頭取的にはね。
つまりこれ頭取一人勝ちってことよね。さすが『人を見る』と言うだけあるわ。前回感想で欣也キャスティングしといてただの頭取で終わるわけがないだろうからその動向が楽しみだと書いたんだけど、そういう意味でも『ラスボス欣也頭取』は納得の展開だった。
で、出向を命じられた半沢のあの目はなんなの・・・?。わたし半沢はてっきり出向覚悟で取締役会での土下座強要を強行したんだと思ってたんだよね。なにがなんでも大和田を断罪し公の場(役員たちの眼前)で罪を認めさせる=土下座させる=大和田の銀行員生命を終わらせる誓ってて、父親の仇に100倍返しするためだったらひきかえに自分は出向になっても構わない(銀行マンでなくなっても構わない)、それぐらいの覚悟があるが故の「やれえええええ大和田あああああああああ!」なんだと思ったの。これだけ土下座に拘り続けたわけだから、(ドラマ的にも)大和田の土下座を見なけりゃ半沢の気持ちはおさまらなかったとは思うけど、でも頭取の制止もあったことだし取締役会では罪を認めさせるところまで(認めざるを得ないところまで)追い込めれば土下座は別の場所でもよかったと思うし、大和田が不正を働いてたことを詫びるとすれば銀行に対してであって半沢個人に対してすることではないでしょ?。土下座要求に関しては半沢の完全な私怨じゃん。それなのに執拗にそれを求めたということは、それなりの覚悟があってのことだろうと。でも昇進しちゃうと浮かれる妻に対する受け答えに加えてラストのあの目って、もしかしてこの人あれだけのことやらかしちゃってマジで昇進できるつもりでいたのか・・・?って戸惑ったんだけど。そうだったんだとしたらこの人ちょっと怖いよ・・・。
ていうかこれがお前の言う「100倍返し」なのかと・・・・・・。
怖いと言えば呼び出した近藤を防具着用してるとはいえ武器(竹刀)で2時間もボコるってのも・・・。さすがに「一発殴らせろ」程度じゃ怒り収まらないとは思うけど、土下座要求といい2時間ボッコといい、半沢って『執拗』よね・・・よくも悪くも。ミッチーは半沢のこと「イイ奴だな」とかなんとか言ってたけど、2時間執拗に痛めつけたことミッチーは知らないよね?(笑)。まあ銀行員だってのにあんなにも鮮やかなブルーのスーツを堂々と着こなしちゃってるぐらいだから知ってて「いいヤツ」と言った可能性も無きにしも非ずだけど(笑)。
近藤もなぁ・・・前回の感想でわたしは近藤さんを責められないね!むしろダメンズ心が発動するね!と書いたわけで、2時間コースの末半沢が言ったように自分の力で得たカードと引き換えに希望してた部署の椅子を手に入れたこと自体はいいと思うんだ。それは近藤の才覚だと思うから。だけどそれとタミヤ電機への義理とは別の話なわけで、入れるならば広報部での赴任挨拶ではなくタミヤ電機への、田宮社長への詫びだと思うんだけど。まぁ行員の不正に協力させられたという“貸し”があるから今後融資関係等で便宜をはかってはもらえるだろうけど、でもそれと近藤個人のことは別だよなぁと。
あとカンカン岸川な。頭取的に大和田は手元に置いておきたいけど岸川は眼中になさそうだから飛ばされた・・・・・・んだろうなぁ。
監督官庁の人間が銀行役員と姻戚関係になるのは問題だから黒崎と岸川娘との結婚はそれなりにやり手なのであろうダンカン記者ですら調べられないほどの極秘ってなことで、まさか黒崎が真剣に娘を愛してる・・・なんてことはないんだろうからそこになんらかのメリットがあるんだろうけど(具体的にそれがどういうものなのか分からないけど)、でもそれは娘の父親が大手銀行の幹部(直属の上司が頭取候補)であるからこそのメリットなんだろうから、岸川が飛ばされたら当然話はポシャる・・・だろう。
娘の幸せを守るために大和田の命令で不正を実行してたことを認めたってのに、結局娘を泣かすことになるとかね・・・・・・。まぁあんなオカマと政略結婚したって幸せになれるかわかんないんだけどw。
ていうか堺さんと香川の板挟みになってうわあああああん!ってなっちゃうカンカンはちょっとときめいたw。
あーあと椅子もってきてあげたのみならず絶妙なタイミングで半沢と渡真利の会話に割って入り(盗み聞きしてんなw)、福山のタブレット奪ってあっさりパスワード解除して(かけてあったんです・・・よね・・・・・・?)(ああ、でもログインしっぱなしで持ってたってこともありえるかw)目的の証拠書類見つけた小野寺よく頑張った!。半沢が出向になっちゃったことで小野寺の立場がやや心配ではありますが、イケメンだからなんとかなるだろう!(笑)。
あと大阪編当時からずーっと思ってたんだけど、ミッチー渡真利って普段仕事してんのかね?(笑)。
あとあと洋さん元気かなぁ・・・・・・。続編があるなら洋さんも本店復帰してるといいなぁ・・・・・・。


取締役会での半沢の演説・・・ってかもはや喧嘩売ってるだけだったけどw、あの長台詞(あのシーン)リーハイに比べると熱量がなかったなー。顔芸と声量で押し切ったってだけで一見迫力はあるけど濃度というか粘度というか・・・画面から目と耳が離せないほどの吸引力はなかったなーと。なんでだろうかと考えたんだけど、リーハイは堺さんにしか言えなかった(演れなかった)のに対しこっちはまぁ・・・雰囲気とか空気はもちろん異なるだろうけどそれこそ鋼太郎さんや香川さんでも言えなくはないから、かなと。堺さんの熱演は全面的に認めるし、それがこの歴史的大ヒットの理由(のひとつ)であることに異論はないんだけど、でも堺さんじゃなきゃダメってわけでもないよなーと、わたしはそう思うんですよね。
だけどリーガル・ハイはそうじゃない。あっちは堺雅人でなければならない役なのよ。
だから半沢の直後に古美門再びという巡りあわせに、堺雅人の俳優人生にゾクゾクする。少なからず流れるであろう半沢からの視聴者が堺さんの古美門を見てどう反応するか、堺さんが半沢イメージをどうぶち壊してくれるか、それが楽しみで仕方ない!。
あ、あと今後のラブ様も(笑)。