『大奥〜誕生[有功・家光篇]』最終話

上様と有功様の悲恋は出会いから別れの瞬間までそれはそれは見応えのあるものでございましたが、元来そういうものに興味がないわたしはむしろ上様に最期まで仕えきった正勝が「唯一自死を許された」こと、腹を斬った正勝が穏やかな顔で死んでいたこと、そして正勝の死体の元へ正勝息子(の霊)が現れたことの方により心を打たれたわけですが、だがしかし顔を床につけお尻を突き上げたあの体勢から正勝までもが霊体になってムクリと起き上ったもんだから思わず笑ってしまったわw。いや、迎えに来てくれた息子にようやく父として接することができるってのにはグッとくるものがあるんだけどさ、でもなにもこの体勢からムクムクとさせるこたねーだろとw。
稲葉家のシーンが入るとテンポ悪くなるなーと思ったこともあったけど、終わってみれば稲葉家は将軍家の存続のために払われた犠牲、そのために命を懸けた人々の「代表」としても、父と息子は共にあの世へと旅立った一方で母と娘は強く笑顔で生きていくという市井の人々の「代表」としても、家族ぐるみでいい働きを見せてくれたと思います。
それだけに正勝が「上様に恋していた」ってのがいきなりすぎてびっくりしたけどね。有功様のあの言い方は“人として”敬愛してるという意味だけじゃなかったと思うもん。
でもまぁ上様にそういう想いを抱いていたとしても妻に宛てた手紙の中では最後まで立派な旦那様で有り続けたからいいんだけど。
あと欲を言えば伝右衛門だけでなく村瀬と3人で酒酌み交わしてほしかったけどー(尾美としのりが好きなだけです^^)。
有功様に「親の気持ちが分からない」とか言い放ちやがったのには思わず玉栄てんめえええええええええ!と拳握ってしまいましたが、娘ラブすぎる親バカお玉は可愛かったし、橋の上で有功様に別れの挨拶をする玉栄はほんっっっとにイイ顔してた。ようやっと聖の尖った面ではなくナイーブな魅力を全開に引き出してくれる作品に出会えて、それに聖がしっかりと応えてて、聖の玉栄を観られて本当に幸せでした。
だがしかしこの玉栄が成長(笑)すると西田敏行になるんですよね・・・・・・・・・時の流れは残酷だわ・・・w。